2012年1月28日 (土)

メディア洗脳を食い止める必要あり(caccyo氏の投稿です)

(※ このエントリーは、caccyo氏が26日の拙記事「ネット言論に待ち受ける大言論弾圧の予感」に投稿していただいたコメントです)

高橋管理人さま

連続の記事更新ありがとうございます。

まったく呆れ果てるばかりの酷い政治状況になっています。
官僚政治を打破し天下りを廃して国民の生活を第一に考える政治を目指したはずが、
ノダ氏に至っては官僚に操られるままのパペットに成り下がっています。
耳障りのよい中身の無い言葉で国民を騙し、国民にばかり痛みを押付ける政策を
強引に実行しようとしている。彼の言葉には「真実」が少しも感じられない。。。
「鏡像反転」…現在のノダ氏と野党時代との対比を的確に表していますね。

そんな酷い政治がのさばっているのに、国民は「誰がやっても同じだ!?」とばかりに
諦めにも似た思いを抱いて呆然としているのかのようです。。。

どうして不満の声をあげようとしないのか?
なぜ怒らないのか?
酷い政治を変えようとしないのか?

一番の原因は、隷米官僚政治の広報機関に成り下がった「メディアにあり!」です。

官僚に操られるまま売国増税路線をひた走るパペットノダ氏をメディアは攻撃し
ません。
彼らが長年唱えてきた「財政危機説」に沿って、増税路線を走る限りノダ内閣は
安泰です。
将来のために不人気な増税策を推進するノダ氏こそ、立派な政治家だと持ち上げ
ることでしょう。
また管理人様が次記事で指摘されている樽床氏の代表質問なども、この延長線上
の話のように思われます。
とにかく国民を想い悪徳ペンタゴン勢力に歯向えば激しいバッシングの嵐で大往
生!!!
国民を見捨てて彼らに寝返り隷米勢力のポチになれば、ぬくぬく御身安泰生涯安
心!!?

悪徳ペンタゴン勢力は、民主党が衆院で多数を占めている今のうちに
国民に不人気な政策~増税・基地問題・TPP~を一気に無理やり成立させてしまう
つもりのようです!?そのためにメディア総動員で大増税キャンペーン実施中!!!
そんなメディアの作戦にまんまと乗せられ、自ら破滅に向かう道を進もうとして
いるのです。

繰り返し聞かされることで「財政危機の大ウソ」を信じ込まされ、
グローバリズムの次代だからデフレはやむを得ないものと諦め、
核の傘の下で護ってくれる「アメリカについて行くしかない」と思い込まされ、
「日本の政治は誰がやっても同じだ!!」と諦めさせられ、
21世紀の「日本の衰退は如何ともし難い!」と希望を奪い取られ、、、
増税は嫌だけど、それしか方法は無いと思い込まされてしまっているのです。

このメディアによる洗脳を何とか食い止める方策を考えないことには、
日本の明るい将来は期待できそうもありません。
ネットでの正論に気付く人は相当増えてきてはいるようですがまだまだ少数派です。
植草さんや貴ブログなどの正論をネット環境に無い方々に知っていただくことの
難しさを痛感するこのごろです。。。


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2012年1月27日 (金)

樽床伸二議員の邪悪な政治信条が露呈した代表質問

 26日の午後、国会中継(野田総理大臣施政方針演説に対する代表質問)を聞いていたが、民主党無所属クラブの議員である樽床伸二幹事長代理の質問に対し、猛烈な怒りが湧いた。それは、彼が野田総理に対して行った質問内容に対してではなく、その前提とする前置き演説が看過できない内容になっていたからだ。そこには彼の根底的な政治上の世界観がくっきりと見えたので、その質問の一部を次に引用する。


「――略――
今解決しなければならない多くの課題は、過去の政権から引き継がれた未解決の問題ばかりであります。とくに本格的な高齢社会の到来による、克服すべき課題はかねてより認識されていたことであります。しかし、我が国は、その時代の流れに対応できず、巨額の財政赤字を抱え、社会に閉塞感が広がってしまいました。

 今解決しなければならない多くの課題は、過去の政権から引き継がれた未解決の問題ばかりであります。しかし、過去を振り返っても何も生まれてこないのであります。常に未来に向かって歩んでいかねばなりません。
 それゆえ、自公政権の下で決定された方針を否定するのではなく、その方針に従って税制の抜本改革を提案されていることは、野田政権の責任の表れであると考えます。
― 以下略 ――」


 この前置きに続いて樽床議員は、「東日本大震災からの復旧・復興」「原発事故との戦い」「日本経済の再生」「政治改革」「行政改革」「社会保障」「一体改革」「年金制度」「地域主権改革」「郵政改革」「外交」「ねじれ国会」の12点について野田首相に質問した。私が激怒したのは、この12点の質問内容ではなく、上記に引用した、その前置き演説についてである。樽床議員は臆面もなくこのように言っている。


それゆえ、自公政権の下で決定された方針を否定するのではなく、その方針に従って税制の抜本改革を提案されていることは、野田政権の責任の表れであると考えます。


 彼はさりげなく自公政権がやってきたこと、すなわち小泉・竹中構造改革路線を全肯定し、それを踏襲する姿勢を示したのである。これは既得権益複合体に向けて発した「誓い」のメッセージであろう。小泉・竹中構造改革路線の破壊性と、人の道に背いたその非道な国政をつぶさに実感した人々にはもはや自明であるが、樽床氏のこの文言に、彼と野田内閣の政治姿勢が明確に表れている。このことは同時に、菅政権と野田政権を牽引している勢力の正直な政治信条を示している。ところが、民主党のHPに出ている樽床議員の演説内容には、この部分が抜け落ちている。

 思い起こしていただきたいが、そもそも、2009年8月30日の総選挙で国民が民主党に勝たせたのは、小泉政権の政策出力があまりにもひどかったから、国民の生活と幸福原理に立ち返る政治を願って民主党候補に投票したのである。当初のマニフェストは、小泉政治によってひどく傷ついた国民や零細・中小企業の悲痛な悲鳴を汲み取って作成されたものである。ところが、菅政権と野田政権は、この姿勢を廃棄して、かつての自公外道(げどう)政権の方針に立ち返ったのである。外道とは、字義通り道を外れるということである。

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 私が、経済学者の植草一秀氏が2006年9月13日に遭遇した京急事件の翌日から、2004年の品川事件も含めて、これらは国策捜査であるとブログに書いたのは、二つの理由があった。一つは無辜な経済学者が破廉恥罪という非道な手段で罠にかけられた事実を看過できなかったからであり、もう一つは植草氏が最も初期から弾劾していた小泉自公政権の非道さを許せなかったことである。かの政権の非道な出力は、後期高齢者医療制度や障害者自立支援法、労働派遣法改悪などに見られるように、国民の血を吸い取って、外資や一部富裕層に富を傾斜させる悪政の見本であった。その結果は皆さんもご存じのように惨憺たる苦痛を国民にもたらした。

 従って、どの政党が国政を運営しようとも、決して小泉・竹中金融極道(きんゆうごくどう)路線に回帰してはならなかったはずだ。ところが、菅政権から、その極道回帰は鮮明に起こったのである。政権交代時、小沢・鳩山民主党と国民新党には、小泉政権をきちんと総括して政権思想を確立させようとする動きが確かに存在していた。考えてみて欲しいが、小泉政権が執行した構造改革路線の内実を最も初期から最も正確に把握して、誰よりも強くその間違いを指摘していた人物がいた。植草一秀氏である。彼は救国のウォーリアー(戦士、侍)だったのである。初期民主党は植草氏を招聘(しょうへい)して小泉路線を徹底的に究明し、そこから国民のための政治を展開する道があったのだ。例えば2010年2月9日、衆院予算委員会における小泉俊明議員の小泉政権弾劾質疑(追記2)にその兆候があったのである。ところが、小泉政権を糾弾し、その構造的欠陥、思想的欠陥を総括する動きは完璧に封印されてしまった。それが現在の野田政権を踏襲する諸悪の根源となっている。

 封印した外力は、ジャパンハンドラーズと既得権益複合体であるが、その黒い勢力は民主党の売国議員たちに強くテコ入れした。これによって民主党良心派と亀井国民新党は実質上、駆逐された形となって現在に至っている。ここで、樽床氏の「自公政権の下で決定された方針を否定するのではなく、その方針に従って」という文言がクローズアップされるのである。国民主権を実現し、政治を国民の手に戻すためには、野田氏や樽床氏に代表される外道議員たちを国政の場から退場させることであり、今からでも、国政の中心にいる人々にとって、植草氏による小泉政権の体質解明は絶対に必要なことである。それをしないと、まともな国政刷新はいつまで経っても始まらない。(画像はパロディストのマッド・アマノ氏の作品です)

追記1:樽床議員の質問内容全文は民主党HPの下にPDFに出ているので、問題の文言を確認できる。

追記2:小泉俊明議員の小泉政権弾劾質疑の動画は存在するが、リンクを貼れないようになっているので、youtubeで「「小泉・竹中政策で死屍累々」- 小泉俊明議員、国会で弾劾!」を検索していただければ、ご覧になれると思う。1/2と2/2の二つが存在する。

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2012年1月26日 (木)

ネット言論に待ち受ける大言論弾圧の予感

 文藝評論家の山崎行太郎氏が主宰する政治ブログ、『毒蛇山荘日記』1月25日の記事に「ネット論壇進化論――ネット論壇はマスゴミ論壇を超えたのか?」を記載しているが、この論述は日本論壇の方向性を探る上で実に参考になる。

 ブログ主宰者を触発したのは、植草一秀氏がブログ記事で紹介した後、急速に拡散した、例の野田佳彦氏が行った街頭演説動画の取り扱われ方である。この動画はjiji6254氏が1月7日にアップした「野田総理 マニフェスト 書いてあることは命懸けで実行」という動画である。この動画の内容は、植草氏がブログ記事に書いてから急速に他メディアにも拡散中である。ネット動画が、ネット言論の一つの進化形と断じていいのかどうかは意見の分かれるところであるが、明らかなことは、ネット動画が日本の大マスコミが論じないテーマを率先して取り上げ、大マスコミや記者クラブがタブー視している論調を正面から堂々と議論し、意見の開陳を行っていることである。

 テレビの視聴率は下がり、特に若者のテレビ離れが顕著になっている。大新聞の売り上げが下がってきているのは周知の事実である。大マスコミは相変わらず世論形成の重要なツールになっているが、最近は米国、官僚、経団連などに制御された情報しか出ていない。そのことがネット層を通じて徐々に知られるようになってきた。巨大な電波メディアとしてのテレビも、巨大な活字メディアとしての大新聞も、クロスオーナーシップに牛耳られ、既得権益集団やアメリカに都合の悪い情報は血眼になって隠蔽する体質がある。最近は、ネット言論の発達のせいもあって、その構図がどんどん見えてくるようになった。また、カレル・ヴァン・ウォルフレン氏が述べるように、記者クラブは検察と通じ合っていて、阿吽の呼吸で検察(権力側)の意図した記事内容を書き連ねる。

 テレビ、新聞などの大メディアが加速的に凋落しているのは、彼らが広報媒体としての本義を喪失したからである。メディアの本義とは、事実を伝えることであり権力の暴走を監視することである。政治が国民あっての政治であるように、報道機関も国民のために重要なニュースを報道するのが本来の任務である。しかし、今の日本は政治も、官僚も、マスメディアも、財界も、国民の存在を希薄化し、自分たちの既得権益保持だけのために動いている。米国の意のままに動く既得権益勢力の子飼いとなっているマスメディアは、すっかり国民に飽きられている。ところが、玉石混淆のネット言論は、明らかに権力を監視し批判するという、本来はマスメディアが行うことをやり始めている。マスメディアは嘘と捏造ばかりを報道するから国民の心に響かないのである。既存メディアがこのように信用を失い、ダッチロール的に凋落している中で、例の「野田総理 マニフェスト 書いてあることは命懸けで実行」の動画が急速に拡散し、テレビや国会でもその内容が取り上げられるに至った事実は大きい。

 野田総理自身が現在と正反対の政策展望を述べていることは、考えるよりも先に百聞は一見にしかずで、この動画は野田首相自身の抗弁を許さない説得力がある。これだけ各メディアで取り上げられても、野田総理自身はいっこうに落ち込んだ様子がなく元気そうに見える。洗脳されているからである。それはともかく、既存メディアが動画を採用したこの現象こそ、戦後日本の論壇を決定づけるエポックメーキングであろう。

 ネット言論は玉石混交で、悪い情報も山のようにある。かと言って、国際金融資本や洗脳された高級官僚の意のままに情報を垂れ流すマスメディアは、どこにも「玉」なるものがない。今から10年前ほど前、マスメディアはネットを悪しき言論空間のように言っていたが、そのマスコミが今ではネットに放たれた動画をニュースの素材にしていることは隔日の感がある。これを単純にネットが既存メディアに勝利する予感だと思うことは楽観的すぎる。既存メディアが軒並み官制報道しかしなくなったことは、国民に知らせたくないことが山ほどあるからであり、ネットがそれを突破する方向に走れば、当然、陰険かつ強力なネットの大弾圧が始まるだろう。5月に予定されている共謀罪法案などもそのいい例だろう。

 危険な言論弾圧の法案は、さりげない様子でいきなり出てくるから注意したほうがいい。人権擁護法案のように一見一面的には正義の仮面をかぶりながら、それは出てくる。だから権力側が発案する法案には、裏に言論つぶしの意図が含まれていないか、細心の注意を要する。今の日本は、下手するとオーウェルが書いた「1984年」の監視国家、警察国家にいきなり変貌する可能性がある。ネットに法の網を掛ける法案が通ったら急転直下、日本はそうなってしまうだろう。アメリカと既得権益複合体の意向が、ネット言論を叩き潰そうと考えているのは間違いない。サイバー犯罪法案(ネット監視法)の強力な進化形が出てきて、上辺をきれいごとでごまかして、ネット言論を潰そうとする法案が出てくることに警戒する必要がある。
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2012年1月25日 (水)

野田首相の鏡像反転に見える財務省とアメリカ

 (イラストはパロディストのマッド・アマノ氏からお借りしました)
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 今日の夕方、ニッポン放送を何気なく聞いていたら、植草一秀氏が紹介した例の衝撃的な「お宝映像」のことが話題に出ていた。この映像は急激に拡散中であり、ついにはラジオ番組でも取り上げられるに至った。それは、野田首相がかつて応援演説で語っていた内容が、現在、彼が血眼になり、半ば国民や野党を脅しながら叫び続けている、消費税増税路線と正反対の内容を力説する動画映像のことである。野田氏は二年前に街頭演説で次のように語っていた。


 マニフェスト、イギリスで始まりました。ルールがあるんです。書いてあることは命懸けで実行する。書いてないことはやらないんです。これがルールです。書いてないことを平気でやる。これおかしいと思いませんか。書いてあったことは四年間何にもやらないで、書いてないことは平気でやる。
 それは、マニフェストを語る資格はないというふうに、是非皆さん思っていただきたいと思います。
 ― ― ― シロアリを退治して、天下り法人をなくして、天下りをなくす。そこから始めなければ、消費税を引き上げる話はおかしいんです。徹底して税金の無駄遣いをなくしていく、それが民主党の考え方であります。

二年前と言えば、そんなに遠くもない過去である。当時は上記のように、政権交代時のマニフェストに沿った発言をしていた野田佳彦氏は、総理大臣になった途端、これとは正反対の増税路線に転換した。「書いてないことは平気でやるんです」に宗旨替えしたようだ。これを宗教的には転向(てんこう)と言う。政権交代時の民主党が、任期中の4年間は消費税を上げないと約束していたことをいきなり反故にした。政治家が短期間でその政治信条を根底から覆した典型的な事例である。これは一人の政治家に起きた政治的な「鏡像反転」である。

 鏡像反転とは、鏡に映った自分や文字の左右が反転したように見えることだが、光学的にはそのまま映っているだけであり、反転したと思い込んでいるのは、自分の視点を鏡の中に置き、そこに自分を投影して心理的に眺めているからである。だが、鏡の映像だけを切り取って見れば、明らかに左右の逆転が起きていて、それは虚像となっている。野田佳彦氏の政治思想・政策信条が、ある時点を境にして、きれいに鏡像反転を起こしている事実は興味深い。

 彼はいきなり鏡の世界に入ってしまい、それまでの思想信条が逆転したが、この魔法の鏡を彼の前に置いた存在が財務省である。植草氏がブログ上で紹介したこのお宝映像をみて、おそらく殆どの人は呆気に取られたと思う。あまりにも極端に政策が転換しているからである。二年前と現在の彼は同一人物であるが、このような反転的な政策転換は、徐々にアナログ的に生起したというよりも、短時間でいきなり起きたとみる以外にない。

 これは財務省による強力で集中的な洗脳以外には考えられない。松下政経塾出身者は洗脳されやすい体質になって政界入りしているようだ。三期生の原口一博氏も、八期生の前原誠司氏も、言うことがころころ変わっていて、すぐに信じ込みやすい。野田佳彦氏も完璧に財務省に洗脳されたように思える。何かに憑依されたように目をぎらつかせ、社会保障と増税の一体路線を熱弁しているが、彼の視界には震災復興も原発事故対応もおぼろげにしか映っていないようだ。外ではイランがホルムズ海峡を封鎖した時の原油輸入の大問題が控えているのに、洗脳増税路線一直線に取り憑かれている首相では、対応を誤る可能性が高い。四年前の原油高騰の悪夢がよぎる。

 「月刊日本」の2月号に出ている平野貞夫氏の記事、「マネー資本主義という病根との闘い」を参照すれば、野田内閣の消費税増税路線に賛同しているのは、輸出で利益を上げている大企業であり、その理由は、輸出戻し税制度によって消費税が還付され、大きな利益を得るからだという。マスコミが消費税に賛同するのも彼らがスポンサーとなっているからである。これをもう少し深く掘り下げてみれば、大企業の株主に、米系国際金融資本が相当に食い込んでおり、企業ガバナンスがアメリカのそれに席巻されていることが本元の理由かもしれない。そうなると、消費税増税は輸出戻し税制度の優遇措置によって、最終的には外資が儲かるようになっているのである。野田政権の神輿を担いでいるのが財務省であり、財務省の神輿を担いでいるのがアメリカということになる。

 つまり、野田氏の鏡像反転は財務省の洗脳によって引き起こされたが、その背景には米系国際金融資本の強欲資本主義があるという話になってくる。ここにも日本統治構造の実相が見えてくる。

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2012年1月22日 (日)

法務省カルトと財務省カルト考

 今の日本を網羅する巨大カルト集団は創価学会だけではない。日本の権力構造の上部に位置する財務省も、法務省も、紛うことなき巨大カルト組織である。法務省は民事・刑事・入国審査などを扱う内局、公安組織を扱う外局、その他、検察庁・法務局・刑務所などの機関が置かれている。法務省は我が国の法秩序を維持管理する省庁だけに、その権威の矛先にバイアスがあってはならない。ところが、普段、法務省のことについて、ほとんど念頭にない我々一般市民は、この監督官庁が何だか妙だなと感じてきていることがある。それは、この省庁が、日本国民の人権擁護に重きを置いているならば、非常に重大な疑念が生じるからである。それを言う前に、まず法務省設置法の第三条には次のように書かれている。

第三条  法務省は、基本法制の維持及び整備、法秩序の維持、国民の権利擁護、国の利害に関係のある争訟の統一的かつ適正な処理並びに出入国の公正な管理を図ることを任務とする。

 ここで私が強く引っ掛かるのは、「法秩序の維持、国民の権利擁護、国の利害に関係ある争訟の統一的かつ適正な処理」という文言である。まず「法秩序の維持」についてであるが、これはストレートに争いごとの法的最終解決、すなわち裁判を第一に想起する。この裁判が公正になされない現状を放置しながら、「法秩序の維持」とは、情けなさを通り越して強い恐怖感を惹起させる。捜査機関の取り調べは調書取得主義であるが、この実態が、代用監獄制度の中における人質司法で行われているという、空恐ろしい現実にある。私は植草事件、そのうちの京急事件の裁判を数回傍聴したが、この公判録を見ていて、それまで自分が裁判に抱いていた純粋な幻想を根底から打ち砕かれた。

 京急事件では法廷に登場した検察側証言者に、被害者女性、事件の目撃者、常人逮捕者などがいたが、今言えることは、事件の目撃者も、事件の被害者も、時間的経過に伴って、その供述内容が二転、三転していることである。このような重大なことをマスメディアはけっして報道しない。報道したことは、植草被告人が、いかに破廉恥なことをしでかしたかという一方的でセンセーショナルな話題ばかりである。裁判官は、検察側事件関係者たちの証言が変遷、時には錯綜している事実を十分に承知しながら、それを裁定に入れず推定無罪の原則を無視、検察側の不可解な是認供述のみを採用して結果的に有罪判決を出した。どこに法治国家の要諦があるのだろうか。検察側証人の供述調書に時系列的な矛盾が発生しているのに、裁判官はそれをガン無視していた。また日本では、任意同行で連れて行かれたのに、それが後で逮捕連行にされていたなどということは日常茶飯事に起きている。こういうことの是正や、取り調べの全面可視化こそ、法務省の権限で率先してやるべきではないのだろうか。

 次に「国民の権利擁護」であるが、女性の権利擁護に法務省が力を入れていること自体はいいことだが、その反面、痴漢冤罪が後を絶たない現実は、無辜なる男性が冤罪被害で人生の重大な棄損を蒙っている事実を示す。人権は性別を問わず等しく配慮されるべきものである。もう一つ、法律の素人であっても、法務省が謳う「国民の権利擁護」は実行されていないことが分かる。それは中曽根政権で発足し、小泉政権で矯激に改悪された労働者派遣法である。副島隆彦氏が書かれたことを参照すれば、これで製造業務や医療業務にも派遣の認可が下り、結果的に工場の業務請負、偽装派遣、釣り求人、ワーキング・プアが急増した。簡単に言えば、この法改悪によって路頭に迷う人が続出し、自殺者まで出している。これこそ政治による生存権剥奪、人権侵害ではないか。法務省はこの巨大な不幸作出に対し、何の手も打ち出していない。どこが権利擁護なのだと思う。そして、国策捜査の創出を看過している事実もつとにおかしいと言える。

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 三つ目であるが、「国の利害に関係のある争訟の統一的かつ適正な処理」についても言うことがある。TPPで最も懸念されている事柄の一つとして、ISD条項(投資家対国家間の紛争解決条項Investor State Dispute Settlement)があるが、これはアメリカの息のかかった第三者機関に、徹底的な外資優遇措置で日本の国内法が適用できなくなるという世紀の悪条約である。ストレートに国の利害に関わっているのだから、法務省の精神から言って外務省に進言する立場にあると考える。ところが、一向にその気配がなくこれを座視しているのはおかしい。法務省も法の秩序維持どころか、悪徳ペンタゴンの飼い犬と化している。

 次に財務省であるが、ここは主計局が各省庁の財源配分を管理しているから、日本の権力中枢の中でも実質的にかなり強い権限を持っている。最高裁事務総局が司法官僚の牙城(魔窟)だとすれば、財務省主計局は財務官僚の牙城(魔窟)である。植草一秀氏の言によれば、ここは大蔵省時代からTPR作戦(タックスのPR作戦のこと)という、増税のための洗脳工作を行っており、その魔手はあらゆる斯界の有識者まで及んでいるそうである。野田佳彦首相も、すっかり財務省に丸め込まれ、そのTPR作戦による洗脳成果が如実に表れている。社会保障と一体化の消費税増税と意気込んでいるが、かつて、野田氏自身が言っていたように、徴税分は社会保障に回らず、シロアリ(=天下り官僚とワタリ官僚)が貪り食ってしまうのは火を見るより明らかなことである。財務省も日本の総指揮官まで洗脳する力があるから、空恐ろしい権力の魔窟と言えるだろう。

 従って、法務省も財務省も 悪徳ペンタゴンをご本尊とする一大カルトになっていると感じるのは筆者だけだろうか。もっとも、日本の真の権力中枢は対米従属カルトと言えるのだが・・。(イラストはパロディストのマッド・アマノ氏の作品です。)

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«国策捜査、国策裁判が頻発する背景について