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2006年12月22日 (金)

傍聴人A氏の傍聴記(1)

(内容をより明確にするため、修正・加筆した。 12/23 10:00

※次の記録は筆記者のメモと記憶によるものである。したがって記述の順番、細部は正確ではないこと、事実に支障ない範囲で要約および( )の注訳をしてあることをお断りしておく。
(傍聴人A)

◆目撃者(男性1名)の証言

<検察側質問>

・証人は事件当日の夜、都内の職場を出て自宅に帰るため、そのままJRを乗り継ぎ品川まで行き、京急品川駅の構内に入った。電光掲示板で乗る電車を確認して「22:08発の京急久里浜行き」に乗った。時刻の証言は証人のその時の記憶ではなく、後日電車のダイヤを調べて正確な時刻を確認した結果である。

・場所は前から3両目、車両内に3つあるうちの真ん中のドアの付近。

・痴漢行為をされていた女性は女子高生。「高校生」というのは制服を着ていたのでわかった、年齢は1617歳に見えた。

・痴漢行為を働いていた男は上下スーツにネクタイをしていた。

・男は両手で女子高生の腰から尻にかけて触っていた。

・女子高生が声をあげて、男は止めた。

・車両内は、混雑はしていたが、隣の人と肩がぶつかるほどではなかった。

・(事件当時の証人の服装、持ち物の簡単な質疑があった。)

・女子高生は乗車したドアの反対側の方にいて、進行方向を向いていた。つり革にはつかまっていなかった。

・女子高生の上着についての記憶はない。紺色のスカートを着用していた。身長は158~160cm弱に見えた。

・オジサン(植草氏)は女子高生の真後ろにいて密着していた。オジサンは右側に重心がかかっていた。

・オジサンの両手は、ともに真横に降ろしているのではなく、女子高生の方にいっていた。

・証人自身は、事件のあった電車内では(事件まで)中吊り広告を見たりボーッとしたりして過ごしていた。

・オジサンの左手が女子高生の腰からお尻のあたりに触れていたのを目撃した。左の側面を触っていた。品川を出て1~2分経った頃だったと思う。それはふとした瞬間に目撃した。

・完全に触っていたと確信できたのは、オジサンの手が女子高生のスカートに触った事によるしわ・くぼみのようなもの目視できたからだ。

・証人の視力は左が1.5、右が1.2である。

・電車の中の明るさは普通だった。

・証人は公判中に自分の右側の被告席にいる植草氏を見て、そのオジサンと同一人物だと証言した。

・当時、証人とオジサンの間には、証人から見て右斜め前に他の女性がいた。その女性は割りと若く、身長は160cm前後。進行方向に対して右斜め45度位の向きに立っていた。

・間に女性が立っていたのに、なぜ証人からオジサンが見えたのかというと、その女性が証人の真正面に立っていたわけではなく、(また身長差からも?)肩越しに見えたからである。

・オジサンが「怪しいな」という動きをしていたので、痴漢をしているのか見極めようと思い、見ていた。

・オジサンの顔は少しうつろな目をしていた。(ボーッとしているような感じかとの検事の質問にハイと答えた。)

・証人が注視することでオジサンが痴漢をやめると思い、オジサンの顔を見た。

・女子高生の顔ははっきりと覚えていない。

・女子高生は困惑しているような感じだった。

・女子高生と証人の目が合った。

・声をかけて助けてあげようとか思わなかったか?との検事の問いに「注意してもオジサンが暴れたり、女子高生が自分に賛同してくれないと困ると思いました。」と回答した。

・「何をやっているのですか?子供の前で恥ずかしくないんですか?」「次の駅で降りてください」と女子高生ははっきりとした声で言っていた。最後の方は涙まじりで、言い終わった後は泣き出してしまった。

・オジサンの方は女子高生が振り返ったら、後ろに下がって反対側のドアの方を向いた。

・オジサンは女子高生の言っている事に対して、頷くような態度をしていた。そして「わかったから」というような事を言った。

・女子高生は行為をされた場所で泣き出した。うつむいて顔を押さえていた。

・前の方から「私服」が近づいて、女子高生と話をした。

・その話しかけた男性がオジサンのネクタイを掴んだ。「逃げるな」というような事を言った。

・オジサンは「逃げないから」というような事を言っていた。弁明については良く聞こえなかった。

・証人は自分が何もしないので、体裁が悪いと感じた。でも男性(痴漢を捕らえた男)が入ってくれたので、大丈夫かと思った。

・電車が蒲田駅に到着し、オジサンはネクタイを掴まれたまま男性と一緒に降りて行った。

・女子高生はどういう風に降りたのか証人は見ていないが、蒲田駅を過ぎた後の車両内にその女子高生の姿がなかったので、蒲田駅で降りたというのが分かった。(証人は降りず、そのまま同じ電車に乗車していった)

・(証人が車両内から見ていた様子によると)ホームではオジサンが逃げるような素振りをした。

・ネクタイを掴んだ男は、電車の進行方向と同じ方向にオジサンを連れて行こうとした。オジサンは反対方向に逃げようとし。「逃げるな」と言った(誰が言ったか主語はなかった)。

・その後電車が発車して、証人は友人に起きた事を電車内から携帯でメールした。相手は高校からの友人である。内容はその電車内で痴漢があって、それを見たこと、自分が注意をしなくて後悔していることだった。

・電車が横浜駅に近づいた辺りで携帯メールを送信した(証拠画像有り)。

・その友人からは慰める様な内容の返信が来た(証拠画像有り)。

・証言者の携帯保存メールには、9/13~第二回公判当日(12/20)までの送受信が含まれている状態だった。

・携帯の証拠画像の撮影は12月18日に地方検察庁でK検事が撮影をした。

・事件翌日の14日にメールを送った友人からメールがきた。その友人は植草教授逮捕のニュースを見たが、昨日証人が見たのはそれではないかという内容だった。はじめは「そうなのか」と思った。

・その後、インターネットのYahoo!ニュースで「自分はやってない」と報道で書かれたのを読んだ。そんな事はない、と証言者は知っていたので、証人として名乗りでようと思った。

Yahoo!ニュースを見た(選んだ)のは、自分のインターネットのポータルサイトをYahoo!にしていたからだ。

・まず京急のコールセンターに電話をした。そこで担当の警察署が蒲田警察署であることを教えてもらい、蒲田警察署に電話した。

・9月16日に蒲田警察署に出向いた。

・植草氏の事は前の事件で報道されていた程度に知っているだけだった。植草氏の顔もその時に知っていた(知った?筆記者良く聞き取れず)。

・(いつの時点か記録が不明確だが、痴漢直後)オジサンは顔の前に手を出すような感じで女子高生と距離をとった。

<弁護側質問>

・証人が品川駅で乗る電車は、品川駅にすでに入っていた。

・証人は並んでいる乗客の後につくような感じで乗車した。

・前に並んでいたのは、はっきりは覚えていないが10人程度だったと思う。

・直前に並んでいた人は覚えていない。

・発車まで証人の後に2~3人が乗り込んできた。

・乗ってきたその2~3人のうちの一人は女性という記憶があるが、身長・服装に関しての記憶はない。ただ髪の毛は長くなかったと思う。

・車両内で見ていた中吊り広告の内容の記憶はない。

・中吊り広告以外には特に何か見ていた記憶はない。

・毎日同じ経路を使っている。

・自宅のある駅はX駅である。(

・証人が普段電車に乗る時も同じように(中吊りを見たりボーッとして)過ごしている。携帯メールは用があれば使うこともある。音楽は聴かない。本・雑誌はたまに読むが、当日は読んでいなかった。

・後ろに母親とその子供がいた。(筆記は誰の後ろか聞き逃した)

・ドアとドアのスペースには何人位の人がいたかは覚えていない。

・電車に乗る前に「女子高生がいるなぁ」と思った。

・女子高生の後ろに男性がいるのを気づいたのは、電車が発車してまもなくだった。

・痴漢をする男をはじめ見た時の印象は、「重心が右に傾いていてヘンな格好をしている」である。その他に関してはスーツを着ていたという以外の記憶はない。

・男が女子高生を触っている時、男の手の甲、指先、袖口までは見えた。肘は前の女性がいたので見えなかった。

・手は動いてはいなかった。

・男の指はまっすぐ伸ばした状態だった。手のひらを横につけている感じだった。

・その時の男は(目の前にいる植草氏)とどのように違っているかという質問に「当日は覇気がないような感じ」と表現した。(この時法廷内、一時どっと笑いが起きる。植草氏も思わず笑う)。

・男が眼鏡をかけていたかどうかは覚えていない。

・(公判当日より)1週間位前にインターネット内で植草氏の「支援サイト」を見た。

・そこに顔写真があったかとの弁護側の問いに「ありませんでした」と答えた。

Yahoo!ニュースにも顔写真はなかった。

・痴漢行為を見ていた時間は約2分間であった。

・被害者が声をあげた瞬間、間に立っていた(被害者ではない)女性はその後どうしたのか覚えていない。

・事件後、車内から携帯メールを送った相手とは、どの位の頻度でメールをやり取りするかの問いに、毎日のようにはしない。正確にはわからないと答えた。「○週間から○か月(筆記者記録抜け)の間ですか?」との弁護側質問に「ハイ」と答えた。

・その携帯メールの送信時刻は22時39分であった。

・携帯メールを送った理由は、女子高生が泣きながら訴えたのに注意できなかったことを、黙って自分の中においておくのは辛かったからだ。

・携帯メールの本文は「今電車の中でちかんが起こった」という内容である。「オジサンが女の子を触った」という事は書いてなかった。

                       -続きは後に報告したい-

追記:web上で、一部誤った解釈を書かれている方がいたので、修正をお願いしたい。

・携帯メール画像のバッテリーの状態について

証人は後日検察に出向いて、検察官による証人の保存メール画像撮影が行われた。

私の解釈によると、撮影をしているうちに証人の携帯電話のバッテリーが少なくなり、撮影途中で充電したという話だ。

メールを表示した状態で写真を何枚も撮っていき、その写真が証拠として出されたわけだが、裁判官の一人が複数の写真を見て、スクロール前、スクロール後のメールの途中でバッテリーが空に近い状態からフル充電になっていた事を質問した。それについては、充電器を使って充電したとのことだ。その充電器は誰のものか分からないが、証人の携帯は最近では珍しいカメラのついていない機種で、たまたまそれに合う充電器がそこにあったという点が私としては疑問に思う。証人自身が充電器を持ち歩いていれば不思議ではないが、自分のものとは言わなかったような気がする。その辺は私の記憶やメモがあいまいなので、他の人や速記者の正確な記録を待ちたいと思う。

実際の法廷内では証拠品を証人や検事、弁護人、裁判官が見ながら、「ここに出ている~」「この位置からは、」なんて風に、傍聴人からは見えない写真や図面を指しながら指示代名詞ふんだんに会話がなされていくため、見ている方はちんぷんかんぷんになり、かろうじて聞き取れた音で判断するしかなく、解読に難儀してしまうのである。

したがって事件のあった電車内で、証人がメールを打ちながら充電したわけではない。他の誤った解釈については、上記をよく読んでくださればご理解いただけると思う。

神奈川県

内)


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コメント

「司法検察庁」は「地方検察庁」ですね。

投稿: 南無 | 2006年12月23日 (土) 13時45分

暇人 様

 はじめまして。TBとコメントありがとうご
ざいました。

 貴ブログ拝見しました。植草氏の記事、まった
く要点を衝いておられると思います。

 今後ともよろしくお願いします。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2006年12月23日 (土) 12時40分

事後報告ですが
この傍聴記をリンクさせて頂きました。
よろしかったでしょうか?

投稿: 暇人 | 2006年12月23日 (土) 07時59分

http://hanbei.cocolog-nifty.com/blog/
こちらのブログの意見も違った視点で参考になります。
植草一秀氏の公判に思う
http://hanbei.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/1_2276.html
>第一に、利害関係のない目撃者が他人の裁判の証人として出てきたことの不自然さである。
通常、事件当事者と全く関係のない第三者が裁判の証言台に立つことなどありえない。当事者とよほど深い関係がなければ、証人として裁判に出ることなど考えられないのである。
(中略)
>私自身、仕事の関係で警察官とはよく接触するが、知人の警察官も、情報不足をいつも嘆いている。
昔は、犯罪情報が市民から警察に多く寄せられたものだが、最近は、全く情報が入ってこないという。無関心で、自分に何らかの危害、不利益が及ぶのを極端に嫌う風潮が強く、どこの警察署も情報不足で困っているという。
それほど人々は、自分に関係のないことにかかわりを持つことを嫌がるのだ。
(中略)
刑事裁判の訴訟ともなれば、公判当日の時間だけでなく、事前の準備段階における時間的な負担も多く、証言内容によっては、偽証罪で告訴、告発される危険性もある。何のメリットもない微罪事件でわざわざ証言台に立つ者など、現実には一人もいないといっていい。

以上のような現実から判断すると、証人の証言内容以前に、今回の公判における目撃者が全くの第三者で、ほんとうに事件を目撃していたのかどうか、大きな疑問を抱かざるを得ないのである。
せめて反対尋問で、証人である目撃者を追及して、職業、事件当日の行動、行き先等を明らかにしてほしかったという思いが残る。


第二に、被害者の下着が証拠として提出されているという点である。
強姦事件ならばともかく、通常、痴漢程度の微罪事件で、被害者の下着が証拠保全されることなどありえない。
被害者の心理状態からみても不自然だし、警察の捜査方針からみても不自然である。

女性の下着というものは、すぐに洗濯する性質のものであるから、それが証拠保全されるということは、被疑者が犯行を強く否認することが事前に予測できなければならないし、被害女性の確固たる協力が事前に期待できなければならない。

被疑者である植草氏が犯行を強く否認することが事前に予測でき、被害女性の確固たる協力が事前に期待できたということが何を意味するか、わざわざ私が言わなくても、その答えは明らかだろう。

投稿: 吉祥天 | 2006年12月22日 (金) 22時05分

感じたことを書き残しておきます。
>・携帯のメールは9/13~第二回公判当日(12/20)までの送受信が保存されている状態だった。
・携帯の証拠画像の撮影は12月18日に司法検察庁でK検事が撮影をした。

・・・これはどういうことなんでしょうね?

証言者の言を裏付けるものは、この携帯発信、受信記録だけですね。日付、内容は後日作成することが可能であり、発信相手と口裏を合わせることも可能です。あくまで可能性として。一人の人間を断罪する証拠としてはお粗末すぎる。

二ヶ月かかって集まった証拠がこの程度で、且つ、容疑者(植草氏)を拘留する必要がどこにあるのだろうか?逮捕拘留の目的は証拠隠滅、逃亡の阻止であり、罰を与えることではないはずだ。

投稿: cameraman | 2006年12月22日 (金) 21時27分

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↓に12月20日に行われた植草氏の裁判傍聴記があります。 ■ 疑問点 ・捕まえた人は「私服」と言う表現を証人がしたのは何故?(普通は「私服」って刑事の事だよね? ・それも一人?(最初のニュース*注A*では乗客二人が捕まえたと書いてあったけど・・・ ・混雑はしていたが、隣の人とぶつかるほどではなかった車内で、酩酊状態の人が近づいてきたのに、女子高生は何故その場を離れなかったのか? ・そして2... [続きを読む]

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