« 「民にできることは民に」というコピーの危険性!! | トップページ | 植草さんの講演を聴く(「連帯運動」第6回講演・討論会) »

2007年10月 3日 (水)

「月刊日本」に載った植草さんの記事を紹介する

10_3   植草さんが「月刊日本」10月号で、「小泉・安倍」改革路線と決別せよ!」という題名で投稿している。この中で植草さんは、安倍首相が所信表明演説を行なった2日後、代表質問の直前に前代未聞の退陣表明を行ったことに触れ、参院選で自民党が大敗北を喫した意味を正しく検証すべきだと言っている。彼は言う。表面的にしか物事を見ようとしない人々は、参院選での自民党大惨敗の原因を、

1)消えた年金問題
2)相次ぐ閣僚の問題発言
3)「政治と金」問題の噴出

 としか捉えていない。しかし、この見方はあまりにも皮相的であり、国民は安倍政権後期に噴出した種々の問題に対する安倍首相の問題解決能力を冷静に眺め、その結果が参院選の結果に出たと言っている。より本質的な問題は、有権者が過去七年余りの政治運営について審判を下したのだと。私(管理人)もそう思う。植草さんはさらに言う。小泉政権の本質的な間違いは、財務省主導の超緊縮財政がマクロ政策的に失敗していること。また、竹中平蔵氏は頑張った人が報われる社会を作ると標榜したが、竹中氏がその頑張った人のモデルの筆頭に上げたのが、堀江貴文ライブドア社長だった。竹中氏の言う「頑張った人」とは、地道に勤勉に働く人ではなく、M&Aなどの金融技術を駆使して、手段を問わずに金融市場の間隙をついて巨万の富の獲得をする人物のことだった。(神州の泉流に言うなら、「頑張った人」とは仮想的なマネーを器用に移し変えて虚業に邁進した人のことなのか)

 小泉・竹中構造改革路線が、その中心にすえた郵政民営化関連法案は、米国政府の意向に隷属して決められたものである。彼らの推進した構造改革はその目的が国民利益ではなく、米国の国益のためだった。参院選の自民党惨敗は安倍首相の統治能力に対するノーではあったが、本質は過去七年間の清和研究会(=自民党町村派)の政治姿勢に対する有権者の審判であった。小泉・竹中路線の罪は、高齢者、低所得者、母子世帯、障害者、中小企業に冷酷無比な政策を展開したばかりか、保険料や税金で国民負担を増大したことにある。その一方では自己責任原則をいとも簡単に放棄して大銀行を救済したことにある。弱者に強圧的で強者には保護的な政策を遂行するという、まさに典型的な弱肉強食の形を取った。

 植草さんはこの小論の中で、小泉・安倍改革路線と訣別せよと言っている。今の日本は中国製品の世界進出に対抗するために労働のIT化を急激に進めた。その結果、産業革命時に急激に勃興した機械化が、伝統的な職人を駆逐したことと同様な現象が起きており、多数の中間層ホワイトカラーを没落させてしまった。そのために主力多数だった中間層が没落し若年の非正規雇用者が格差に苦しんでいる。緊急的な政策としては労働法制を急いで整えて非正規雇用を拡大する利得を企業に与えないこと。もともと小泉・竹中路線には分配の公正性が欠落しており、あきらかに国民利益ではない非情な国民毀損の形を持っていた。ここまで、国民生活や中小企業を徹底的に毀損した改革の正体を、国民は感づき始めたが、まだマスコミはそのことをきちんと報道しないし、国民にこのまやかしの構造改革の総括を行なう気運が生じていないのだ。まだ四割近い人々が小泉純一郎氏を英雄的な改革者だと間違った思い込みをしているのだ。(このお人は稀代のペテン師宰相だっつーのに!やれやれ!)

 植草さんはまた、日本のメディアが偏向していることを書いている。NHKさえもその例外ではないことなど。最後には日本の司法制度が腐っていることを書いている。起訴有罪率99.パーセントの刑事裁判はどう考えてもおかしいこと。嫌疑を認めろ、否認したら勾留は続くぞという脅しを入れた人質司法がいかに異常であるかを訴えている。月刊日本に書かれた植草さんの記事は多くの人が読むべきである。小泉手法が国民に対して、いかに凄惨で無慈悲なものだったかよくわかる。

人気ブログランキング ← この記事に興味を持たれた方はクリックお願いします!!

|

« 「民にできることは民に」というコピーの危険性!! | トップページ | 植草さんの講演を聴く(「連帯運動」第6回講演・討論会) »

コメント

喜八さん、こんばんは。

 しかし、司法制度のいい加減さを見る限り、
この日本が先進国なのかどうか訳わからなく
なりますね。

>お互い、「冤罪」に引っかからないように注意
>しましょう!

 本当ですね。応援者の私が偽装痴漢の罠に嵌
められたら洒落になりません。でも、それで話
題性が出たら私は叫び続けるでしょう。一般人
でさえ罠に嵌めるのか、と。

 触れなくても、女性が痴漢されたと叫んだら
有罪率99パーセントですから。何とかしなけ
ればならないでしょう。痴漢は卑劣な犯罪です
が、冤罪もひどい話です。両者を峻別する方策
がないものでしょうか。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2007年10月 3日 (水) 23時22分

高橋さん、こんにちは。

> 起訴有罪率99.パーセントの刑事裁判はどう考えてもおかしいこと。嫌疑を認めろ、否認したら勾留は続くぞという脅しを入れた人質司法がいかに異常であるかを訴えている。

佐藤優さんは旧ソ連だって「起訴有罪率99.パーセント」なんてことはありえなかった、と書かれています。
検察・警察はその上に取り調べをビデオ撮りするなどの「可視化」も強く拒否していますから、はたして社会正義を実現する気持ちがあるのかどうかさえ疑わしい。
さらには代用監獄はある、自供が最大の証拠とみなされるなど、これは、もう本当にメチャクチャとしか言いようがない状況です。
お互い、「冤罪」に引っかからないように注意しましょう!

投稿: 喜八 | 2007年10月 3日 (水) 17時14分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/141377/16644814

この記事へのトラックバック一覧です: 「月刊日本」に載った植草さんの記事を紹介する:

» TBP連帯!「自民党政治」の登録を完了しました。衆議院選挙野党共闘、郵政民営化凍結、美爾依さんの自民党に心からの連帯の挨拶です。 [雑談日記(徒然なるままに、。)]
「自民党政治」(http://tbp.jp/tbp_9149.html) トラッ [続きを読む]

受信: 2007年10月 3日 (水) 21時43分

» 幼稚なゲンかつぎと笑わないでね、今植草さんの賛同バナーの数が微妙な数になってます。一昨日賛同者が増えバナーの更新作業をしたのですが、。 [雑談日記(徒然なるままに、。)]
 一昨日久しぶりに賛同者がありました。「タイセー高村のある若造のWEB見聞録」さ [続きを読む]

受信: 2007年10月 4日 (木) 20時35分

» 幼稚なゲンかつぎと笑わないでね、今植草さんの賛同バナーの数が微妙な数になってます。一昨日賛同者が増えバナーの更新作業をしたのですが、。 [雑談日記(徒然なるままに、。)]
 一昨日久しぶりに賛同者がありました。「タイセー高村のある若造のWEB見聞録」さ [続きを読む]

受信: 2007年10月 4日 (木) 20時48分

« 「民にできることは民に」というコピーの危険性!! | トップページ | 植草さんの講演を聴く(「連帯運動」第6回講演・討論会) »