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2007年11月 8日 (木)

大連立構想よりも自公政権の打倒が先

(以下は産経ニュースより抜粋)

○小沢氏は記者会見で「2カ月前後前にさる人に呼ばれ、食事をともにしながら話を聞いた。
○小沢氏は「さる人」の実名を伏せたが、「小沢氏に最初に連立を持ちかけたのは渡辺恒雄読売新聞グループ本社会長」(自民党幹部)とされている
○複数の政府・与党関係者によれば、首相の代理人は森喜朗元首相とみられている。

 やっぱり、今回の大連立政権騒動の着火元は読売新聞のナベツネ会長と、小泉構造改革を陰で牽引した旧清和会(現清和政策研究会)の森喜朗氏であった。国民から見て、今回の二大政党党首による会談の意味することがよくわからないなどと言ってみても、ナベツネ会長と森氏という二人の妖怪が起爆装置になっていたと見れば、詳細は見えなくとも、ことの本質はきわめてはっきりしていると思う。それはぜったいに国民のためにはならないということだ。私個人は政党の党首同志が密室で膝を突き合わせ、腹蔵なく肝要な政策を話し合うこと自体は特段問題はないと考える。古来から敵将同志が一時的な談判を行い、それが和睦に結びついたり、決定的な対立に向かったりすることはよくあったと思う。党首の権限とはそれだけ絶大であり、その行動が独断専行として非難される筋合いはない。

 しかし、今回の膝詰め談判で、大連立構想を出したのは読売の渡辺恒雄会長であり、彼が“お国のために”ということでもちかけたらしい。9月の総裁選の時、読売新聞が麻生氏不利の露骨な偏向報道を行なって、福田氏を誘導的に当選に導いたことは記憶に新しい。私が弊ブログで指摘したが、読売が麻生氏当選に熾烈な危惧を持ち、誘導操作的な報道によって福田氏を当選させたことにははっきりとした理由があった。それは麻生氏が郵政民営化において、郵政公社の分社化にはっきりと反対の意志を持っていたからだ。麻生氏の考えは、郵政は単一会社のままに保持し、段階的(慎重に)に分社化して行くという方針であったが、年次改革要望書の強力な実践者であった竹中平蔵氏は初期からこれに猛反対していた。二年目のその構図は、竹中氏が去った後も、そのまま今回の総裁選に持ち越されてしまった。もしも麻生氏が総理総裁になったら、米国金融筋は、彼らの本懐である郵政資金の掠奪が遅れることになる。それを嫌った米国政府(金融)筋が圧力をかけて読売を動かし、反麻生氏のキャンペーンを張ったということである。

 つまり読売は日経と同じように、現段階では朝日新聞以上に売国奴の高いメディアということになる。これを統括するナベツネ会長が今回の二大党首会談のきっかけをつくり、その仲立ちを、「旧清和会」を引率し、小泉売国構造改革を陰でバックアップした森喜朗氏が行なった。大連立構想などというものの本音は明らかに、米国主導型の小泉構造改革の継承を目的とする動きに決まっているのだ。しかも、その本丸であった郵政資金の完全獲得はこれからである。彼らにとって、その大事な時期に“郵政民営化見直し法案”の動きが出ることはぜったいにまずいのだ。国民新党から出されたこの見直し案については、下記のニュースにあるごとく、綿貫民輔氏と小沢一郎氏は近いうち(つまり今のこと)に党首会談を開く予定があった。

 私は今回の連立大騒動劇も、郵政民営化見直し法案を潰す目的だと考えている。国際金融資本は国民の目から、郵政民営化について考え直すことをいっさい忌避しているのだ。なぜなら、民意は参院選で小泉構造改革を完全に否定したからだ。構造改革そのものが、国民を痛めつけるいかがわしいものだということになれば、当然ながら、その構造改革の本丸である郵政民営化が、実は非常に反国益的な性格を持つ法案だったことが国民に知れ渡る可能性は強くなる。彼らにとっては、今がその危険ゾーンに入っているのだ。メディアの論調を見ても、テロ特措法や「給油新法」だけに傾斜していることがよくわかるだろう。これは郵政見直し法案から人々の関心を遠ざけるためである。

 民主党は、大山鳴動してネズミ一匹というよりも、雨降って地固まるということで結束し、卑屈さを丸出しにして米国に尻尾を振りながら郵政民営化に走った自民党の打倒に専念すべきである。国会を「給油新法」の論戦に使うために会期延長するということであれば、そんなものはあとにして、郵政民営化見直し法案を国会論戦の主題にして欲しい。櫻井充議員などに大いに期待する。

 ちょうど今、筑紫哲也氏のニュース番組で、大連立構想が頓挫したことについて、小泉前首相からの“たいへん残念だった”という談話が語られた。この一事をもってしても、今回の騒動の背景に米系国際金融資本の力が働いたことは確実である。

  (NIKKEI NETから)
(10/17)郵政民営化、「株式売却を当面凍結」・民主党が見直し法案を了承
 民主党は17日、国民新党が共同提出を求めていた郵政民営化見直し法案を了承した。今国会に提出する。政府が保有する持ち株会社日本郵政の株式や、日本郵政が持つゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の株式の売却を当面凍結することが柱。郵政3事業の一体的な経営を維持する狙いだ。民営化見直しを検討する規定も盛り込んだ。

 国民新党は同日の両院議員総会で、参院で民主党と統一会派を結成することを決めた。両党は近く党首会談を開き、正式合意する。

 

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コメント

皆さんがご指摘されている、健康保険制度と年次改革要望書の関係を見ると、次官の判断は妥当だったのでしょうか。

混合診療 現行制度見直し 厚労次官「ない」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071109-00000073-san-pol

投稿: 無名 | 2007年11月 9日 (金) 11時04分

JAXVNさん、おはようございます。

 さっき、テレ朝のスーパーモーニングで大連立
構想は当然だと、御用評論家の三宅久之氏が青筋
立ててがなりたてていました。とにかく法案が一
本も成立しないこの異常事態をなんとかせにゃな
らん、だから連立構想の実現は当然だと、ナベツ
ネ会長や経団連会長らを全面支持する発言を繰り
返していました。

 この三宅という人も売国構造改革推進派の扇動
家丸出しでしたね。今の時代は一昔前の左翼より
も米国に魂を売った自称保守連中がはるかに悪質
です。これを攻撃すべきネット右翼連中は品性と
知的レベルが低すぎて言論界のゴミと化していま
す。喜八さんのように左右から離れた立場から、
冷静に真の危機を分析できる見方が重要ですね。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2007年11月 9日 (金) 10時06分

こんにちは。
ここにも今回の「大連立騒動」が誰の仕掛けによるものかを示す記事がありましたので、ご紹介します。
「経団連会長、大連立構想を評価
 日本経団連の御手洗冨士夫会長は8日、日本記者クラブで講演し、民主党の小沢一郎代表が自民党との「大連立構想」にいったんは前向きな姿勢を示したことについて「政治家、党首として(国政の停滞に)責任を感じて解決策に乗り出したものだと高く評価している」と理解を示した。

 御手洗会長は国会情勢について「2カ月間、一本も法律が通っていない」と批判。大連立は合意に達しなかったが、「政策協議の機運が出てきたことはよかった」と述べ、両党による調整の進展に期待をにじませた。

 議論を急ぐべきテーマとしては外交と年金をあげ「国家的な問題は与野党が政策論争をして決めていくのは当然。政争の具にするものではない」と強調した。(01:28) 」
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20071108AT3S0801G08112007.html

小泉元首相と御手洗経団連会長が同じ事を言っています。これはもう、今回の仕掛けの大元は「構造改革推進勢力=国際金融資本」だった、と白状しているのも同然です。

投稿: JAXVN | 2007年11月 9日 (金) 08時30分

nさん、こんばんは。

 いそいでTBしました。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2007年11月 9日 (金) 00時55分

郵政民営化凍結トラックバック、最近、忘れていませんか。折角、郵政民営化関連の記事を扱われているのですから、関心を広げるためにも必要かと思いました。

投稿: n | 2007年11月 9日 (金) 00時46分

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