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2008年1月30日 (水)

道路はもういらないのか(小野盛司)

(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第十五弾です)
  http://tek.jp/p/

 マスコミでは、道路はもういらないという論調ばかりだ。海外で車を運転していた人にとっては、日本の道路の劣悪さをよく理解しているから違和感を感じるのではないか。日本人は投資をしなければ、赤字が減るから、財政健全化すると考えているようだが実際は逆だ。投資をしなければ、経済は停滞し、税収は伸びず、国際的にも貧乏な国になってしまうだけだ。独立行政法人高速道路機構のホームページから引用すると

Photo_3

 この表から分かることは、人口の多い中国よりは、人口あたりの道路の長さは長いが、それ以外はすべて日本が最低ということが分かる。特にGDPあたりの道路の長さだと、日本は圧倒的に短い。経済規模からして、道路が整備されていないことが分かる。日本経済を停滞させているのは、日本が道路に投資しないことが原因の一つだとも言える。道路をつくってほしいという地方からの強い要望もある。また東京の環状道路をつくれば、混雑を解消し、更にCO2排出量を減らすのに劇的な効果があり、環境対策にもなるという。また、高速道路の使用量が欧米よりはるかに高いために、延べ走行距離(走行台キロ)ベースで見ると、車が高速道路を利用している割合(高速道路走行分担率)は、日本が10%以下であるのに対して、欧米では2割、3割という状況だ。高速道路を値下げすると、高速道路の有効利用が進み、経済が活性化することからGDP押し上げ効果が期待できる。

 2008年1月27日の日経に、政府試算の記事が載った。道路財源の暫定税率に関する政府試算で、暫定税率を廃止すれば年間2.6兆円の税収減となる。その分ガソリンが安くなるので、個人消費が0.9兆円増える。しかし、道路投資の減少でGDPは実質3兆円減るとのこと。この試算は次のように読み替えることができる。もし、政府が2.6兆円のお金を国民のために使おうとしたとする。ガソリンを安くするために使えばGDPは0.9兆円増えるだけだが、道路建設に使えばGDPは3兆円も増えるのだから、道路建設はガソリンを安くするために使うより3.3倍も効率よくGDPを伸ばすことができるということ。それだけではない。道路建設により経済が活性化すれば、税収が増えるのだ。
 このことに関連して国土交通省の試算がある。

http://www.mlit.go.jp/road/singi/bunkakai/8pdf/82-2-4.pdf

 これによると、道路投資を平成20年度に1兆円行った場合、平成20~29年度の合計の効果は、次の通り。

① フロー効果(道路投資による需要創出効果)              約1.0兆円
② ストック効果(交通利便性の向上がもたらす経済波及効果)     約1.6兆円
③ 税収の増加                                 約0.45兆円

 これ以外に、用地買収費として0.22兆円が使われ、これが国民に流れ、それが消費に回ることでも、GDPを押し上げる。下落の続く地方の土地の価格に歯止めを掛け、固定資産税の税収増にもつながる。

 僅か1兆円の投資で、これだけGDPを押し上げるということで、国の債務のGDP比を下げるには、最も有効な投資の一つと思われる。お金を使わなければ国の借金の問題は解決するという迷信はそろそろ卒業しよう。増え続ける国の借金の問題と闘うには、積極的に投資をし、GDPを増やすのが最良であるということがお分かりだろう。道路が良くなって便利になるのもよいではないか。CO2の問題はどうかということになるが、それは風力発電とかCO2を海底に沈めること等、強力な解決手段はある。

 これは暫定税率を延長するかどうかの議論ではない。それとは無関係に日本の劣悪な道路事情を改善するために、必要な道路の建設への投資を増やせば、国は豊かになり、それにより国の借金の問題の解決に一歩近づくということだ。今のままでは2012年に一人当たりのGDPで韓国に抜かれてしまう。貧乏国家一直線である。(小野盛司)

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2008年1月28日 (月)

円の信用とは何か(小野盛司)

(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第十四弾です)
  http://tek.jp/p/

 かつて昭和恐慌の際、デフレ脱却のために高橋是清蔵相は国債を日本銀行に直接買わせる替わりに資金を手に入れ、それで景気対策を行い大成功を収めた。なぜ再びその方法でデフレ脱却を行わないのかというと、一度それを行うと、歯止めが掛からないようになり、悪性のインフレに陥るだろうと考えているからである。そのために、国会の承認が無い限り国債の日銀引き受けは財政法で禁止されている。しかし、日銀が国債を市中から買い、それと同額の国債を国が売り、それによって手に入れた資金で景気対策をやれば、日銀の国債引き受けと同じ事になる。しかし、その方法も日銀の定めた自主ルールによって不可能となっている。自主ルールとは日銀の保有する長期国債は日銀券発行残高を上限とするというもの。何の意味もない自主規制であり、この自主規制によって日本経済の大停滞が引き起こされていると言っても過言ではない。

 日銀のホームページから引用する2008年1月5日現在の日銀券発行残高は79.8兆円だから、これだけしか通貨発行は許しませんという自主規制だ。現在日銀が保有している長期国債は51.5兆円だから、この自主規制を尊重すると通貨発行の余裕は28.3兆円しかない。資産デフレで土地だけで1200兆円以上が失われた日本で、その穴埋めをするには余りにも少ない額だ。政治家に景気対策を提案すると、もうこれ以上受け入れるところがないから、国債は発行できないと必ず言う。この自主規制を撤廃させることができれば、いくらでも発行できるのだから何とかできないものかと探りを入れてみる。滝実衆議院議員と相談し、質問主意書でこれに関して質問してみた。

 その質問に対する平成十九年十二月十四日の福田総理の答弁書(内閣衆質一六八第二九四号)には、以下のように書かれていた。

「日本銀行の長期国債保有の在り方は、日本銀行がその資産及び負債の状況等を踏まえて決定すべき事柄である。なお、日本銀行による長期国債の保有は、日本銀行の負債である日本銀行券の発行残高の範囲内で、安全確実な資産の保有として実施されているものであると承知している。」

 福田首相には、窮地の日本経済を救おうという意気込みは全く見られない。デフレを脱却させ経済を発展するためには、どの程度の成長通貨が必要かを議論する気持ちは全くないということである。このことを全く他人事のように「安全確実な資産の保有として実施されているものであると承知している。」などと述べている。自分には関係ないよと言いたいのだろう。しかし、日本経済を一流でなくしてしまい、デフレ脱却を不可能にしたこの自主規制を正当化するに十分な説明が、これでなされていると感じる人がいるだろうか。そもそも「日本銀行の長期国債保有の在り方」というものは、成長通貨をどの程度市中に流せばよいかを判断して決めるべきであり、「日本銀行がその資産及び負債の状況等を踏まえて決定すべき事柄」ではないはずだ。福田首相の答弁では、日本銀行が十分儲かれば、それでよいのであり、国の経済などどうなってもよいと述べているのだから、無責任極まりない。この問題に関する徹底追求は今後も続けるので、今後の国との質疑応答に関しては、日本経済復活の会のホームページを参照いただきたい。

 ところで政府がこの問題に責任逃れをするのであれば、日本経済の復活の責任を持つのは誰なのか。日銀を追求すればよいのか。日銀はこの問題をどのように捉えているのかを知るために日銀に電話して聞いてみた。しかし、最初からつまずいた。なんと電話で聞いても、受付ではこの自主規制について日銀は知らないという。詳しい人に電話を回してくれた。しかしその「詳しい人」も、そんな自主規制を聞いたことがないという。そういうわけで、時間をかけて私がこの自主規制に関して説明する羽目になった。「そういうことでしたら、調べてみます」というのが「詳しい人」からの」回答であった。3日後、その人から電話が掛かってきた。理事会等の議事録も片っ端から調べたが、その自主規制に関しては何も書いてありませんでしたとのこと。20年近くの間、日本経済の大停滞を引き起こしている諸悪の根源であるこの自主規制が、いかに知られていないかを表す象徴的な出来事だった。経済成長に不可欠な成長通貨のつくりかたを、日銀が理解していないとは、日本とは何という国なのだろう。アメリカの経済学者は日本のこの仕組みを詳しく研究しているというのに。

 しかし、この自主規制をつくった張本人に話すことができれば、言うことは分かっている。その本人に話すことができたら、「通貨発行に歯止めが掛からなくなったら、円の信用が落ちるから経済が成り立たなくなる。」ときっと言うだろう。ハイパーインフレになると言うかもしれない。しかし、先進国でハイパーインフレになっている国などどこにも無い。ハイパーインフレを防ぐには均衡財政と金利引き上げという強力なブレーキがあり簡単だ。円の信用というものは、日本経済の信用に等しい。適切な景気対策を行わないから、日本経済が一流でなくなり、そのお陰で、日本に投資する魅力が無くなり、お金が海外に流れて行ってしまっている。いわゆる円キャリートレードだ。これこそ円の信用低下である。円の信用を取り戻すには、十分な景気対策を行い、経済に活力を取り戻し、成長を加速し、投資家にとって日本が魅力的な市場にすることである。(小野盛司)

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2008年1月27日 (日)

ダボス会議で、IMF専務理事が景気対策を呼びかける(小野盛司)

(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第十三弾です)
  http://tek.jp/p/

 昨日(08年1月26日)のテレビをご覧になった方は、すでにご存じだと思うが、ダボス会議(世界経済フォーラムの年次総会)で、IMF専務理事のストロスカーン氏が米国以外にも余裕のある国は財政出動による内需刺激策を求めた。テレビでは、世界経済フォーラムのシュワブ会長が福田首相に、このことに関連して質問をしている様子が放映された。

 彼は福田首相に対し、「IMF専務理事が提案した景気対策をどう考えるか」と聞き、
福田首相は「財政出動が日本の場合はベストという状態には今はない」と答えた。

 世界が協調して不況に立ち向かおうというときに、日本は協力しないというわけだ。財政出動以外にもやることはあるのだとでも言いたそうだったけれども、そんなものがあるわけがない。あるとしたら、とっくに実行しており、デフレなどとっくに終わっていただろう。デフレはお金が足りなくなる経済状態で、お金を注ぎ込む以外、脱却はできない。

 IMF専務理事の発言で「余裕のある国は財政出動を」とある。余裕のある国、余裕のない国とは何で区別するのかと言えば、インフレ率だ。アメリカも景気対策をやってよいのかどうか、それが唯一の問題だった。インフレ率がすでに高すぎる国は、それ以上景気刺激をするのは危険だ。しかし、その点で、日本はデフレ経済なのだから世界で最も余裕がある国であり、何の問題もない。国の借金が多すぎるから、もうこれ以上借金はできないと言うが、本当にこれ以上借金できないのなら、事実上破綻しているのであり、国債は事実上紙くずになっているのである。国債は絶対に紙くずにしないと国は言っているのだから、これ以上いくらでも借金はできるということだ。内閣府の試算にもある通り、新たな借金をして景気を拡大させれば、GDPが増え、借金のGDP比は逆に減少し、財政は健全化する。残念ながら、このことを一般の人はなかなか理解してくれない。

 2005年6月6日、財務省は「財政問題に関するシンポジウム」を開いた。内容は国の借金が増えているので、増税・歳出削減が必要だということをPRしようとするものであった。最後に質問の時間があったので、私はその場で反論させて頂いた。財務省がその会場で配布した多数の資料で引用していた内閣府の試算の中にでてくる数字をそのまま引用し、増税(または歳出削減)をすると景気が悪くなるだけでなく、債務のGDP比が増大し財政も悪化するので、害あって益なしではないのか、逆に景気対策をすると、財政が健全化するではないかと質問した。それに対する財務省側からの反論は一切なく、その場におられた経済財政諮問会議のメンバーである吉川洋東大教授は事実を調べて回答しますと言っておられた。何と経済財政諮問会議の吉川先生ですら、その事実を知っておられなかった。私は彼にその場で恥をかかすわけにはいかなかったので、厳しい追及を避けたら、シンポジウムが終わってすぐ、吉川先生は私の所にやってこられ、名刺を渡して調べますと言って下さった。

 その後、吉川先生は私の主張が事実であることを知り、私に「国の借金がこれだけ多くなると、むしろ景気対策をしたほうが、借金のGEPは下がるのですね」と言っておられた。我々は無知であってはいけない。日本経済にかつての活気を取り戻すには、実態経済にお金を流し込むしかない。このことを一人でも多くの人に知って欲しいと願っている。

 本日(08年1月27日)の日経にはこう書いてある。道路財源の暫定税率、廃止ならGDPが0.4%下がると。この主張はガソリン税の暫定税率を廃止するとガソリン価格が下がり、個人消費を9000億円増やすが、それだけ道路財源が減り、実質GDPは約3兆円減り、差し引き2.1兆円のGDP押し下げになるというものだ。詳しい試算内容は明日電話して聞くつもりだが、逆に考えれば、刷ったお金を使い、景気対策としてわずかに公共投資を増やしただけで、GDP押し上げ効果は絶大だということを政府は知っているわけである。何も道路だけに限らない。環境対策や公共施設の耐震強化や水害対策等に使ってもよいだろう。政府は、もはや日本は経済は一流ではなくなったと、自慢げに話すのでなく、そのように強力な景気浮揚策を知っているのであれば、直ちに実行し、再び日本経済を一流に戻す努力をすべきだろう。そのことが世界経済の発展に大きく貢献することになるのだ。洞爺湖サミットの主催国であるならば、その責任をしっかりと果たすべきである。           (小野盛司)

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2008年1月26日 (土)

バブル潰しは、あれでよかったのか(小野盛司)

(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第十二弾です)
  http://tek.jp/p/

 アメリカは住宅バブルが潰れそうで、政府もFRBが必死になって潰さないよう努力している。16兆円の景気対策や金利の大幅引き下げなど、緊急経済対策が次々と出てくる。彼らはバブルを潰すと経済に深刻な悪影響を与えることを知っており、絶対にそれを阻止しようとしている。特に最も悪い見本として日本のバブル潰しと、その後必然的に発生したデフレをよく研究していて、日本のようにならないようにあらゆる手段を駆使している。日本が世界の悪い見本として研究材料になっているのだ。
 それに対してバブルを潰せば暮らしがよくなると馬鹿な日本人は思ったようで(今でもそう思っている人がいる)国を挙げてバブルを潰した。政府は「年収の5倍でマイホームが持てるようにすること」をスローガンにして地価を下げることを政策目標に掲げた。バブルをつぶす前と後で、どちらがよかったのか次の表で比べてみるとよい。

Photo_2 

 一目瞭然だろう。バブル期のほうが、はるかに良かった。良いデフレ論などという馬鹿なことを言う人がいた。パソコンが安くなったとか、100円ショップなどで安い物が売られるようになったとか、個別商品で物が安くなるのと経済全体で物価が下がるデフレとは全然話が違うのである。生産性向上などで物が安くなるのは歓迎すべきであっても、デフレはいかなる場合でも良くない。国全体が貧乏になるのがデフレだからである。デフレを放置すれば、上の表で明らかなように国は悲惨な状況になる。バブルを潰すということは、実は、国を貧乏にするということであった。今でもバブル=悪と考えている人が多い。少しでも景気が良くなりかけると日銀は慌てて金利を引き上げ、徹底的に景気の芽を摘み取ってしまう。

 バブルは単なる一夜の夢であって、バブル後が現実なのだと考える人がいる。これは決して正しくない。バブルが発生した後、それを沈静化し、緩やかな資産インフレの状態を継続させるような金融政策は可能であったが、そういう政策を選択しなかっただけだ。日銀は無理な金利引き上げを行い、それに加え1990年3月に当時の大蔵省は金融機関に対し総量規制を行い土地関連の融資を厳しく規制した。これらが急激な景気後退を引き起こし、大規模な不良債権を発生させた。無理な投資によって生まれたバブルだけを正常化させるだけならよかったのだが、正常な経済活動から生じた資産価値まで、徹底的に消滅させてしまった。

 今、日本人に最も求められていることは、土地・株の値上がりはすなわちバブルで、バブルは悪という固定観念を捨てることである。今日、日本以外の国は、そういう意味でどこもバブルの恩恵で経済が大躍進している。バブルを潰して貧乏になろうとしている国は日本だけだ。経済の発展には、必ず資産価値の増加が伴う。それをすべて悪いことだと言ってしまったら、経済発展はない。土地の価格が半分になって、どれだけのメリットがあったというのだろう。土地の価値が高ければ、最悪の場合でも土地を売れば、生活が成り立つが、下がってしまってはそれもできない。収入が減る一方、土地も下がる一方では、多額のローンを組んで土地を買いマイホームを建設するのも躊躇するから、結局住宅は建たなくなってしまったではないか。国が貧乏になれば、やがて、海外から原油や食料を買うことすらできなくなる。バブルを潰して国を貧乏にする政策を直ちに止めさせよう。

 日本人はバブル恐怖症だから、少しでも土地や株が上昇するとすぐにバブルだと騒ぎ出す。1~2年前の水準から判断すると上がったように見えても、かつてのバブル期から見れば、とんでもなく低い水準であるのだから、とてもバブルどころの騒ぎではないのである。本来、経済というものは、毎年少しずつ拡大していけば、すべてがうまくいくようにできている。そのシナリオ通りに進んでいたら、日本経済は今の2倍くらいになっていて、我々の収入も2倍程度であったに違いないのだ。それが、バブルを潰せという声に押されて、日本がどんどん貧乏になっていった。

 バブルを潰さずに、緩やかな資産インフレの続くような金融・財政政策を採用していたらどうなっていたか。表を見ていただければ明らかだ。日本は今頃、世界で最も豊かな国として世界経済を引っ張っていたに違いない。今からでも遅くはない。政策を大転換し、強力な景気対策をし、普通の国のようなインフレ率、成長率に持って行けば、財政問題も年金問題も一挙に解決する。(小野盛司)

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2008年1月25日 (金)

景気対策をやったほうがよいのではないかと内閣府に電話して聞いてみました(小野盛司)

(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第十一弾です)
  http://tek.jp/p/

 2008年1月17日に内閣府は『日本経済の進路と戦略』という試算を発表した。そこには、景気対策が日本経済に良い効果をもたらすという試算結果が示されている。このことに関して、実際にこの計算を行った人はどのように考えているのかを確かめるために、内閣府の計量分析室に電話してみた。三谷という人が対応してくれた。私と三谷氏の会話の内容を紹介しよう。

小野: ケースAに比べて、ケースBは公共投資を増やすなど積極財政を行った内容になっていますね。

三谷: その通りです。

小野: 積極財政を2009年度から2011年度までの3年間行った試算ですか。

三谷: その通りです。

小野: この試算の結果を見ますと、積極財政を行うとGDPは伸びるし、物価は上昇し、デフレから脱却できるし、失業率も減るし、国の債務のGDP比も減って財政が健全化するようになっていますね。

三谷: その通りです。

小野: それだったら、景気対策を行ったほうがよいのではないですか。確かに国の借金は増えますが、債務のGDP比が減るということなら財政の持続可能性は全く問題ないわけです。

三谷: そういう考えをする方もおられると思います。私は立場上それ以上のことは言えませんが。

小野: プライマリーバランス(基礎的財政収支)の2011年度黒字化を政府は目指していますが、意味がないのではないですか。プライマリーバランスが赤字でも国の債務のGDP比は下がり続けるのですから問題ないじゃあないですか。

三谷: そういう考えもあると思います。

 このように、内閣府計量分析室の三谷さんと私の考えは完全に一致した。愚かなのは2011年度基礎的財政収支(プライマリーバランス)黒字化という政府目標だ。こんな馬鹿なことを政府の目標にしている国はない。実は、この目標こそが、日本を貧乏にしてしまう目標なのだ。何のために基礎的財政収支を黒字化するのかと聞くと政府は債務のGDP比を減らすためと答える。しかし、今回の試算でもはっきり示されている。基礎的財政収支を黒字化しようと努力すればするほど、なんと債務のGDP比は増えてしまうのだ。例えば2011年度で言えば緊縮財政のケースAでは基礎的財政収支はGDP比で-0.1%まで赤字幅は縮小するのだが、積極財政のケースBでは-0.5%だからまだまだ歳出削減の努力が足りないとマスコミは主張する。しかし、債務のGDP比で言えば積極財政の方が、137.0だから、緊縮財政の137.1より低くなっている。つまり積極財政で経済がよくなれば、財政赤字幅は拡大しても債務のGDP比は減少し、財政は健全化するのだ。

 マスコミはいつも、増え続ける国の借金という表現を使うがGDP比で考えなければ意味がないということを考えれば、債務のGDP比は下の図のように減り続けているし、今後も更に減るし、景気対策をやればもっと減るというのが、内閣府の試算の結論だ。このような重大な事実を報道しないマスコミに我々は抗議すべきだし、このことを知らない経済評論家は失脚させるべきだ。NHKの時論公論で言っていたことは、増税をはっきり打ち出さないから、債務のGDP比は2010年代の中頃まで増え続けるだろうという全く事実に反するコメントを行っていた。こういった間違えた情報を流すことは、日本経済に重大な悪影響を与えるのであり、そのようなNHKなど要らないと私は思う。

 財政が厳しいから景気対策はできないのだというのは、全く嘘だということがお分かりだと思う。アメリカ政府関係筋の情報としては、大統領は年収8万5000ドル以下の個人向け(単身)には一人当たり800ドル(約8万6000円)、また、年収11万ドル以下の世帯向け(夫婦)には一世帯当たり1600ドル(約17万円)の税還付を考えているとのこと。日本経済はアメリカ経済よりはるかに悪い状態にあるから、これよりずっと強力な景気対策をしなければならないときだ。(小野盛司)

 出所 内閣府 「日本経済の進路と戦略」平成20年1月17日 経済財政諮問会議
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2008年1月24日 (木)

ガソリンの暫定税率の存廃を争っているときか(小野盛司)

(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第十弾です)
  http://tek.jp/p/

 最近、マスコミを賑わしているのは、ガソリンの暫定税率を存続させるか否かという話題である。現在、日本は経済政策の失敗で急激に貧乏になりつつあるときであり、デフレ脱却が最重要課題であるはずだが、そちらはお構いなしで、暫定税率のことばかり議論をしているようだ。これが廃止になると2.8兆円の税収が消え、道路をつくるのに支障が出るのだそうだ。世界の常識的な指導者、あるいは世界を代表する経済学者であれば、この2.8兆円を景気対策としての減税にしなさいというだろう。道路は刷ったお金でつくればよいではないか。それがあらたな国の借金だと躊躇するかもしれないが、GDPはそれ以上の割合で増えるから借金のGDP比は逆に減る。このようなつまらない議論より、今は本格的な景気回復のための議論が求められているときだ。参考のために2007年のOECD加盟30カ国の名目成長率の比較のグラフをお見せする。これはOECDの最新の発表と日本政府の発表をもとに作成した。直接データを見たい方は以下のサイトを参照して頂きたい。

http://www.oecd.org/document/61/0,3343,en_2649_201185_2483901_1_1_1_1,00.html

 世界の中で日本経済だけが発展していないことがわかるであろう。このように一つの国だけが成長しない状態であると、世界経済のグローバリゼーションの中、円キャリートレードのような危険なお金が金利の低い日本から世界に流れ始め、世界経済に多大な害をもたらしているということを、日本人は自覚し、直ちに改善の努力をすべきなのだ。つまり大規模景気対策をして、最低でも経済を普通の国程度には発展させるべきなのだ。

 市中にお金が流れ込まない限り、GDPは大きくならない。暫定税率を廃止して減税したら、それだけ税収が少なくなるから道路財源を削減するというのは均衡予算の考え方の一例だ。日本のGDPは絶対に増やさせないぞと言っているようなものだ。デフレ下でのこのような均衡予算の考えが、昭和恐慌や世界大恐慌を引き起こした。実は危険きわまりない思想なのだ。昨年の6月には東証第一部だけで株式時価総額が567兆円に達していたのに、株価下落で400兆円を割ったとのこと。多額のお金が消えていった。年金積立金も株で運用しているから、随分目減りしているに違いない。そういうときに、与野党激突のネタは2.8兆円の暫定税率の存廃というのだからお笑いだ。日本人は車やカメラやコンピューターなどをつくるのは上手だが、お金をつくり出すのは何と下手なことか。お金をつくり出すと、神のたたりがあるとでも思っているのだろうか。

 このような中でも、本当に今やらなければならない事に気付いている政治家はいる。マスコミ報道によると、中川昭一自民党政調会長と平沼赳夫氏が大規模景気対策の発言をしておられるようだ。アメリカが16兆円の景気対策と大幅金利引き下げを行っているとき、日本は無策でよいのかという意見が出なかったらおかしい。中川昭一氏とは、彼が経済産業大臣に就任される直前に、大規模景気対策の意味についてご説明し、資料も渡した。黙って聞いておられた。平沼氏にもご説明し、完璧に理解頂いた。日本経済復活の会のカタログを見せたら、「どうして俺の名前がここにないんだ」と言っておられ、我々は喜んで加えさせていただいた。景気対策の必要性を理解しておられる国会議員の方が多数おられる。彼らが待っているのは世論の後押しなのだ。(小野盛司)

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2008年1月23日 (水)

政府は無為無策で立ち往生

今、世界同時株価下落で経済界のみならず、一般庶民まで生活不安が現実になってきた感がある。福田政権はこの事態に対してまったく無反応である。植草一秀さんの言葉をお借りするなら生体反応がまったくない状態である。「事態を冷静に見究める」とか「アメリカのサブプライムローン問題の金融不安が拡大してこうなっているが、基本的にはこれはアメリカの問題であり日本は関係ない」という言い方をする。要するにこの姿勢は、政府はまったく何もしないということだ。前々エントリーで、日本経済復活の会・会長さんである小野盛司氏は「昨年の株価騰落率は52カ国中、下から2番目ということで、日本が一人負けの状態にある」と憤っておられた。目の前に危機が迫っているのに、痴呆的に無為無策になっている政府の姿勢は国家運営の基本を無くしている。植草さんは今日のコラムで次のように言っている。

「資産価格下落-景気悪化-金融不安の連鎖は日本が1990年から2003年にかけて経験した。日本の場合、1996年と2000年に景気回復、株価上昇の改善局面を迎えたが、財政収支改善を優先する近視眼的な緊縮財政政策が採用されて、事態を再悪化させ、深刻な金融不安を招いてしまった。
 迅速かつ大胆な対応が求められている。「兵力の逐次投入」は失敗を招く代表事例である。」

 米国は小規模なその場しのぎの対応を逐次やっていくよりも大胆な財政対策を行なう必要があり、そのことは日本の過去における二度の失敗から学ぶべきだということだろう。ちょこまかしたせこい財政投入は効果がないということだ。しかし、福田政権の姿勢を見ていると、日本そのものが三度目の馬鹿正直を繰り返してしまうような予感がして仕方がない。つまり、またしても重大な局面で超緊縮財政政策という逆噴射をして景気をドン冷えさせてしまうような感じがする。なぜなら、小野盛司氏が大田弘子経済財政政策担当大臣から直接「景気対策は必要ない」と聞いているからだ。それに植草さんによれば、2008年度予算は景気抑制型の緊縮予算を組んでいる。つまり政府は何も有効な手を打つ気がないと言明したようなものである。これは暴言と言うか、まるで日本が滅びるのを期待しているような感じであろう。福田総理が「よりいっそうの歳出改革に邁進します」と言うとき、私には「よりいっそうの福祉財源切捨てに邁進します」というようにしか聞こえない。

 最近の数年間は、政府がデフレを解消するという心にもないポーズを取ってきたこともさることながら、主要国中、日本の株価下落幅が最も大きいのに、喫緊な対応策を何も講じないという無為無策ぶりだ。ブッシュがGDPのたった一パーセント程度の財政出動をして、焼け石に水のような反応になっているのに、我が国は静観を決め込んでいていいものだろうか。このままでは日本は凄惨なスタグフレーションに突入する恐れがある。そうなると、どんどん拡大している底辺層は生活格差などというレベルではなく文字通り生活困窮者となる。今の状況は深刻さにおいて、1927年当時の昭和金融恐慌前夜に匹敵するかもしれない。これだけ国内資産が外資に喰われていても、日本はまだ膨大な純資産を持ち、強力な債権国である。かつて日銀と大蔵省がタイアップしてあの昭和恐慌を脱したように、今、日本が金融と財政の両側面から大胆に景気を刺激する方策は取れないものだろうか。小泉構造改革を強力に推進することこそ唯一の脱出方策だなどと御用学者に言わせるような政権ではまったく駄目だろう。現実には政権交代しなければどうにもならないだろうと思う。それにしても、テレビでは今こそアメリカとのデカップリングを実現して日本は自主性を持つべきだなどと言っているが、「カップリング」などという無難を装った横文字には腹が立つ。日米がただ組んでいるという意味にしか見えないからだ。しかし、カップリングの真の意味は米国隷従だということを認識する必要がある。

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第48回日本経済復活の会・開催のお知らせ

 1月31日(木)、第48回日本経済復活の会のお知らせです。弊ブログ読者の皆様方も興味がありましたら是非講演を聴きに足を運んでもらいたいと思います。(講演日時、来場予約、場所、アクセスは下の方に)

○  講師 自見庄三郎先生(医者、国民新党副代表、元郵政大臣)
○ 講師 小野盛司先生(日本経済復活の会・会長)

 定例会とは言っても講演会形式で、誰でも聴くことができるそうです。月に一回、政財界やその他から講師の方に来ていただいて講演を行うという形です。ゲストの講演とともに、日本経済復活の会の会長さんである小野盛司先生の経済の話(日本経済復活への道)も聞くことができます。とてもわかりやすい語り口です。神州の泉をご覧になっている方々で、日本の経済や国家の現状、行く末を案じている人、または積極財政論に興味を持つ人は、是非一度ご来場してみてください。必ずや得られるものがあると思います。弊ブログ管理人の私でさえ聴きに行くくらいですから、けっして敷居が高い雰囲気ではありません。正直面白いと思っています。

 今回のゲスト講師は、医者・医学者で国民新党副代表、元郵政大臣の自見庄三郎先生です。自見先生は医学博士の称号を持つ医師であり、米国ハーバード大学主任研究員という経歴。弊ブログをご覧になっている方々は、小泉構造改革がネオリベ(新自由主義、あるいは新古典主義)の思想に基づいて強力に推進されたことをよく知っています。自見先生によれば、このネオリベ経済路線とはアメリカの経済学者ミルトン・フリードマンが唱導したもので、「小さな政府」「規制緩和」「市場原理」「官から民へ」などが基調となっています。このネオリベをアメリカで学んできた竹中平蔵元大臣は、時の小泉総理大臣の庇護の下で強力に構造改革を推し進めました。その結果がどういう事態を招いているか、弊ブログをご覧になっている方々ならよくご存知です。

 また自見先生は医師の立場から、昨年11月27日に発売された「ダカーポ」という雑誌で、『国民皆保険制度は守らなくてはいけない!』という重要な小論を発表しています。このままアメリカに右ならえの医療改革制度を押し進めれば、世界一の水準を誇る我が国の医療システムが崩壊してしまうことを憂慮し、富が偏在する新古典派経済学では社会が駄目になってしまうことを語っています。

 また政府はことあるごとに財政危機を煽りますが、総債務で見れば日本は財政危機ではないと言っています。政府は約830兆円の借金を持つと言いますが、実はGDPに匹敵する金融資産があり、純債務をGDP比で見るとEU諸国とあまり差がないとも言っています。つまり政府の財政危機論は国民に重税負担を強いて、福祉を切り捨てるためのまやかしということでしょう。

借入金(粗債務)836兆円 - 金融資産580兆円 = 総債務256兆円

 自見先生はこの論稿の最後でこうも言っています。『日本は社会保障費を削りながら、アメリカの国債を100兆円も買う必要があるでしょうか』

 じみ庄三郎メッセージ
http://www.jimisun.com/messege.htm

日時 平成20年1月31日(木)午後6時~午後9時

○場所 東京都千代田区神田駿河台4-3 新お茶の水ビル 17階 JPA総研

○会費 3500円(資料代や食事・飲み物の費用を含みます)

  講演を聴きたい方は、これに関する一切の問い合わせと、御来場の可否を小野盛司(03-3823-5233 又は 03-3823-5232)宛にお願いします。下記メールでも結構です。
E:Mail sono@tek.co.jp

※弁当の注文や配布物の準備等ありますので、申し込みはできるだけ早めに行って下さるよう、ご協力お願いします。

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2008年1月22日 (火)

株価急落に対する政府の無策を追求しよう(小野盛司)

(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第九弾です)
  http://tek.jp/p/

 本日(2008年1月22日)、日経平均株価(225種)の終値は前日比752円89銭安の1万2573円5銭と2005年9月以来、約2年4か月ぶりに1万3000円の大台を割り込んだ。一連の株価下落が投資家に巨額の損失を発生させ、日本経済に大きな悪影響を与えているのにも拘わらず、政府はサブプライム問題はアメリカの問題だと言うだけで、何の対策も打たない。経済を理解しない人たちに経済運営を任せておく程、怖いことはない。昨年の株価騰落率は52カ国中、下から2番目ということで、日本が一人負けの状態にある。1989年には日本の株価は38915円にも達していたことを忘れてはならない。

 諸悪の根源は政府がデフレを長期間放置していたことにある。デフレ克服が最重要課題と認識しながら放置した責任は極めて重い。デフレは景気対策をやれば簡単に脱却できるということは、計量経済学の結論だ。例えば2008円1月に発表された内閣府のモデル(進路と戦略)による試算でも、3年間で2.9兆円を使うとデフレーターは0.2%上昇するとある。もしこれを10倍にして、3年間で29兆円、つまり年間10兆円景気対策に使えば、デフレーターは2%上昇し、完璧なデフレ脱却が可能だ。更に大規模に行えば、期間短縮も可能だ。

 政府はデフレ克服には何ら有効な政策を行わなかったのにも拘わらず、あたかも直ぐにでもデフレ克服できるというような印象を与える発言(大本営発表)を繰り返している。過去の大本営発表を、嘘の連続を是非読んで頂きたい。これらは内閣府のホームページで簡単に確認できる。

●2002年1月18日 経済財政諮問会議『構造改革と経済財政の中期展望』
  【デフレ克服】 今後2年程度の集中調整期間は、中期的に民間需要主導の成長を実現するための重要な準備期間である。この期間において最も重要なことはデフレを克服することである。・・・・これらの政策に取り組むことにより、集中調製期間において、景気は厳しいながらも回復に向けて動き出す。こうした動きを受け、デフレも克服され、物価上昇率はプラスに転じると見込まれる。

●2003年1月24日『改革と展望』
  【集中調整期間とデフレ克服に向けた取組】 集中調製期間は、中期的に民間需要主導の成長を持続するための重要な準備期間である。また、この期間において最も重要な課題は資産デフレを含めデフレの克服に向けた取組を行うことである。・・・政府・日本銀行が一体となって、デフレ克服を目指し、できる限り早期のプラスの物価上昇率実現に向けて取り組む。

●2004年1月16日 経済財政諮問会議『構造改革と経済財政の中期展望』
  【集中調整期間とデフレ克服に向けた取り組み】 こうした考え方の下、政府は民間需要、雇用の拡大に力点を置きつつ、構造改革をさらに加速・拡大する。また、2004年度における不良債権問題の終結を目指し、これまでの成果の上に立って不良債権処理を推進する。こうした構造改革は、主に次の5つの効果を通じて、デフレ克服に寄与すると見込まれる。

●2005年1月21日 『構造改革と経済財政の中期展望』
  【経済の展望】 デフレについては、政府・日本銀行一体となった取組を通じ、デフレ圧力は徐々に低下してきている。国内企業物価が上昇を続ける中、消費者物価指数(全国、除く生鮮食品)は集中調整期間の後にはプラスになり、また、GDPデフレーター(物価変動指数)も徐々にプラスになると見込まれることから、デフレ克服に向けた着実な進展が見込まれる。

●2006年1月18日 経済財政諮問会議『構造改革と経済財政の中期展望』
  【経済財政運営とデフレ脱却に向けた取組】 上述のような物価状況の下で、デフレ脱却に向けた取組は依然として重要な政策課題である。このため、重要強化期間内におけるデフレ脱却を確実なものとするために、政府・日本銀行は一体となった取組を行う。

●2007年1月18日 経済財政諮問会議『日本経済の進路と戦略』
  【経済の将来展望】 物価については、「進路と戦略」で示された適切なマクロ経済運営の下で、デフレ脱却後、安定的なプラスの物価上昇率が徐々に実現していくと見込まれ、消費者物価指数の上昇率は5年間のうちに2%程度に近づいていくものと見込まれる。

●2008年1月17日 経済財政諮問会議『日本経済の進路と戦略』
  【直面する課題】 第一は、デフレ脱却が視野に入り、ようやく経済が正常化しつつあるにもかかわらず、将来の日本経済や生活に対して不安感や不透明感が漂い、積極的な前向きの動きが広がってこないことである。

 国民はいつまでも黙っていてはいけない。経済政策を積極財政に転換せよと今こそ要求すべきである。

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内閣府の試算による積極財政で財政が健全化することが明らかに(小野盛司)

(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第八弾です)
  http://tek.jp/p/

  緊縮財政ではお先真っ暗

 2008年1月17日に内閣府(経済財政諮問会議)は「日本経済の進路と戦略」という試算を発表した。詳しくは
http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2008/0117/item3.pdf

 ですべて見ることができる。何と、そこには今、政府が減税や歳出拡大を行えば、GDPが増加し国が豊かになるし、デフレから脱却できるし、失業率も減る。国の借金は増えるのだが、それ以上にGDPが増えるため、借金のGDP比は減少し、財政は持続可能となり、財政は健全化するという試算が示されているのだ。嘘だろうと思う人は、是非上記のサイトから、その論文を参照して頂きたい。論文は前半と後半に分かれていて、ここで引用するのは、後半の10頁と14頁の表である。もっとも、ここで述べる説明で間違いないということは、2007年2月23日の安倍総理の答弁書(内閣衆166第62号)や大田大臣との直接の質疑や、内閣府の責任者への問い合わせ等ですでに確認が済んでいるのだ。

 10頁の成長シナリオ ケースA とあるのが、緊縮財政の場合で、14頁の成長シナリオ ケースB とあるのが、積極財政の場合である。と言っても、ケースAとケースBの違いは5年間で僅か2.9兆円なので、実際の差は小さいが、例えば、この10倍の経済対策を行えばどうなるかは、単なる比例計算で簡単にできる。

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 この表で緊縮財政と書いたのは、ケースAのことで、積極財政と書いたのはケースBのことだ。この表を見れば、積極財政と緊縮財政のどちらが現在の日本にとって良い政策なのかが一目瞭然だ。減税とか歳出拡大とかの積極財政に転換した場合、まず、GDPが増え国が豊かになる。デフレーターが改善しているから、デフレ脱却が可能になる。失業率も改善している。確かに国の借金は増えるが、GDPはもっと増えるので、借金のGDP比は逆に減るのだ。ということは、財政が持続可能であるということを意味している。緊縮財政を行い、プライマリーバランスを改善し、国の借金を減らしたら、GDPはもっと大きく減ってしまい、借金のGDP比が増え(借金の重みが増すということ)、思惑とは逆に財政が持続可能にはならないということだ。もちろん、次世代へのつけも増えてしまうと言うこと。先週の16日(水曜日)に筆者は大田弘子経済財政担当大臣にこのことを再度確認を求めた。もちろん、反論は一切なかった。

 是非、ゆっくり考えて頂きたい。我々はなぜデフレ下で積極財政を求めないのだろうか。積極財政のどこが悪いのだろうか。国の借金が増えることが本当に悪いのか。実際は借金の増加率よりGDPの増加率のほうが大きく、借金のGDP比が減少し、財政が健全化することが、政府発表の試算ですら確認されているのだ。世界経済の中で日本が急速に没落を続けていることは、皆さんよく知っておられる。緊縮財政をやればやるほど、没落は加速するし、国の借金の重みがどんどん増してしまう。次世代へのつけが増える一方なのだ。奇跡的な経済発展をした豊かな日本を、貧乏にするだけでなく、借金という重いつけを、次世代に押しつけてもよいのだろうか。

 なお、先日から「試算の偽装」ではないかと指摘しているGDPデフレーターだが、今年の発表が出てきた。政府はデフレ脱却の日は近いという「大本営発表」を続けていることには変わりはなく、今年の発表は図の点線の部分だ。若干上昇が控えめになっているようにも思える。我々が、質問主意書で厳しく政府を追及した成果が少しはあったのか。それにしても2011年のデフレーターがどうなるのかという政府の予測はひどいものだ。

 2005年発表では、2011年にはデフレーターは何と2.4%まで達すると予測していた。それが、2006年には1.5%、2007年には1.3%と次々と下方修正し、今年の発表では遂に0.7%にまで下がった。ふざけるなと言いたい。「情勢は確実に好転しつつある」と大本営発表を聞かされていた国民は、今こそ政府発表がデタラメであることを知るべきだ。後になって「実は情勢は悪化していました」と国民に断ればよいと思っているのか。緊縮財政では、経済が悪化し、国の借金が重くなる一方であり、お先真っ暗であることに、一刻も早く、国民は気付いて欲しい。(小野盛司)

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2008年1月20日 (日)

アメリカは16兆円を刷って減税という景気対策を実施(小野盛司)

(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第七弾です)
http://tek.jp/p/

 ブッシュ大統領は1月18日緊急景気対策を発表した。16兆円の減税である。財源はどこになるのだ、などという馬鹿なことを聞く人はアメリカにはいない。フランスのサルコジ大統領が景気対策として2兆円の減税を行ったときも同様だ。日本はびた一文、刷った金は使わない。次の世代への負担で今使うことは出来ないなどという均衡予算主義、これは馬鹿な考えだ。日本以外のすべての国では、どんどんお金を刷って使ってる。日本は刷らない。これでは日本だけが貧乏になるのは当たり前だ。日本は国の債務のGDP比が諸外国より高いという意見がある。だからこそ、お金を刷る必要があるのだ。刷れば刷るほど、国の借金は増えるがGDPの増加速度のほうが早いから、債務のGDP比は下がってくる。

 大田弘子経済財政担当大臣は「日本は経済で、もはや一流国ではない」と言ったが、日本を一流国から引きずり下ろした責任者の一人が彼女自身だ。現在の政策を続ければ、二流国、三流国へと成り下がるが、アメリカのように、きちんと適切な規模の景気刺激策を取れば、十分一流国へと復帰できる。お金を刷れと言うと一部の人は、間違えて量的緩和を連想するようなので、これに関して少し説明する。景気の調整を行う手段としては、一般的に日銀の行う金融政策と政府の行う財政政策がある。金融政策では、金利を上げればお金が借りにくくなるので、景気にブレーキがかかり、金利を下げればお金を借りやすくなり、景気を良くすることが出来る。しかし、日本のように一旦デフレに陥ってしまうと、金利をゼロにしても借りてくれなくなる。つまり景気が悪すぎると、何をやっても儲からないから金利ゼロでも借りて商売をやる気にならないのだ。金利をマイナスにすれば、誰もがお金を借りて金庫に入れておいて、暫くしてから返し、労せずにして金を稼ぐようになるので、マイナス金利にはできない。つまり、一旦デフレにしてしまうと、蟻地獄のように、そこから抜け出すことは大変難しくなるのだ。

 量的緩和などという政策はどうかというと、デフレの際には効果がない。お金を刷って、国民に流すのでなく、銀行に流す政策が量的緩和だ。景気が悪すぎて商売が成り立たないようなデフレ状態で、いくら銀行にお金を流しても、国民はそのお金を借りて商売をしたり、ローンを組んで家を建てたりしない。インフレでは、家を買っても将来その値上がりが見込めるし、インフレでローンも目減りするから、少々無理なローンを組んでも大丈夫だが、デフレでは将来家の価値は下がり、ローンは毎年重くなる。つまりデフレのときに量的緩和などをやって銀行にあふれるほどの金を積んだところで、それは実態経済に流れるわけでなく意味がない。それに銀行側にしても、余程経営に信頼できる企業にだけに融資を限定しないと、不良債権を増やしてしまう。逆にそのような経営に信頼できる企業は融資を求めていないというわけで、結局下の図のように銀行貸し出しは伸びない。2001年から2006年まで量的緩和が行われた。この間、一貫して銀行貸し出しは下がり続けたのだから、日銀の量的緩和策は大失敗であった。銀行貸し出しが下がり続けているのに、なんと日銀は、もう景気は十分よくなったとして2006年3月9日量的緩和を打ち切った。どうせ意味のない量的緩和だからいつ打ち切っても同じなのだが、これで十分景気は良くなったと日銀が理解したとは、何というお粗末な考えか。

 それでは、デフレ脱却は不可能かというとそうではない。お金を刷って、それを借りてくれというのでなく、政府が自分で使うか、国民に差し上げて自由に使ってもらえばよいだけだ。過去にも成功例はいくつもある。昭和恐慌を引き起こした井上蔵相は昭和4年に次のように書いている。「借金をして歳出を計っているような不健全なことを止めてしまって、借金もせずにバランスを合わせて、この財政上の状態を立て直すつもりであります。収支のつぐなわないような不合理の財政状態を改善して、財政の基礎を確立しようとするのであります。この趣旨から、政府はすでに財政緊縮に着手しまして、昭和五年度予算編成にあたっては非常な緊縮方針をもって臨み、既定経費の整理節約、新規事項の抑制をはかり、一般会計においては公債を発行せず、特別会計において公債を半減する計画であります。」

 一見すると、井上蔵相の発言はもっともらしいのだが、これが昭和恐慌という大混乱を日本経済に引き起こし、井上蔵相の自宅の物置は爆破されたり、抜き身の短刀が送りつけられたりし、昭和7年に暗殺されてしまう。借金を減らす目的が、結局経済を縮小させてしまい、税収も減って、借金を減らすことはできなかった。この事情はアメリカのフーバー大統領の緊縮財政が世界大恐慌を引き起こしたのとよく似ている。実は現在の日本政府の均衡財政主義も、井上財政やフーバー大統領の経済政策とそっくりなのだ。経済の混乱から回復させたのは高橋是清蔵相の積極財政だった。一般会計予算は激増した。

1931年 14億9000万円  井上蔵相
1932年 19億5000万円  高橋蔵相
1933年 22億5000万円  高橋蔵相 

 平成20年度予算は83兆円だから、高橋蔵相と同じペースで積極財政を行うとすれば、平成21年は109兆円、平成22年は125兆円という超積極財政となる。財源はもちろん刷った金だ。この時代は国債市場が発展していなかったから、直接日銀に国債を引き受けさせる方法を取った。現在なら、いったん一般市場に売り出して、その後同額の国債を日銀が市中から買う方法で十分だ。法律を変える必要もない。このような大規模の財政拡大で、景気がよくなり、デフレから脱却でき、しかも財政も健全化することは計量経済学でしっかり確かめられている。多くの国会議員もそのことをよく理解している。今は世論の後押しを待っている状態だ。我々の次の世代に貧乏生活を強いるような政策を止め、国を豊かにするような政策へと転換させようではないか。(日本経済復活の会 小野盛司)

(出所 日銀)
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2008年1月19日 (土)

ある読者さんのコメント

 最近何人かの読者さんから日本経済について多角的なコメントが寄せられている。
それぞれに非常に興味深く読ませていただいており、とても参考になる。ありがたいことだ。
今日はその中の「名前のない読者さん」のコメント。

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(名前のない読者さんより)

  売る事も出来ない米国債を大量に抱えて日本は死んで行くんですなw
一説によると300兆円はあるとか。
そんな使い物にならない米国債を1年で33兆円も買った小泉内閣は
真正の売国奴か阿呆なんですな。
米国債を売ろうとしても米軍にやられるんなら政府貨幣を発行しようと
しても日本はやられるんでしょうね・・・
そんな事をすれば国際金融資本の存亡に関わりますからね。
世界最大の債権国がこのまんま衰退して行くなんてのも皮肉な事ですねw
産業の空洞化が原因だとおっしゃいますが企業利益だけは最高益を更新
し続けてますよ。
以前として産業機械の稼働数はぶっちぎりの世界一ですしね。
空洞化や工場の移転は80年代からすでに活発でしたしね。
日本の不況はバブル崩壊後の信用創造機能のマヒとプラザ合意以降の
新自由主義化にあると思います。
法人税を下げたり、労働分配率を下げたり、株式の持ち合いを解消したり
して国民に対する利益還元や再分配率が下がってるのが問題なんじゃない
でしょうか。
日本の労働分配率は確か98年をピークに下がり続けて昨年ついに60%
を割り込みましたからね。
欧米先進国は全て70%を超えてます。
大企業限定だと日本はもっと低いでしょうね。
改革とやらで儲けても還元されない仕組みに変えられてしまいましたからね。
下請けに対する還元率も同様でしょうね。
これでは個人消費が盛り上がってデフレ解消とならないのは当然でしょうね。
以前、朝日新聞にデフレ不況を維持しないと国債の金利高騰に耐えられない
と言う財務官僚の本音とやらが載ってましたから政府・日銀・官僚はわざと
デフレ不況になるようにコントロールしてるんでしょう。
だけど名目成長率が上がって行かない限り税収の自然増も無い訳ですし・・・
それに財政危機を叫ぶ割には相変わらず米軍はじめ外国には大盤振る舞い
してますし公務員のボーナスを増やしたりしてますし・・・
やってる事がちぐはぐだな~。
いざとなったら埋蔵金じゃないけど特別会計の一部を一般会計に回す訳には
行かんのかな?
為替介入の枠なんて減らせばいいんじゃないの?
どうせ米国やトヨタ、キャノンへの貢物にしかならないんだからな。
50兆円ほど回せばただちに黒字化出来るじゃないのw

投稿 | 2008年1月19日 (土) 02時39分

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2008年1月18日 (金)

首相公選制は日本喪失

 読者・とおりすがりさんの熱いメッセージを紹介しておきます。ほとんど私も同感です。
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● 喜八さんの言うとおり自称愛国者たちは小泉純一郎の暴言(朝敵発言)を見事なまでに黙殺しております。特に政治ブログランキング上位の自称愛国者連中は普段の勇ましさとは違って完全黙殺。何が愛国だ、と思わず嘲笑してしまいました。しかもこの自称愛国者連中は最近になって首相公選制を訴え始めています。首相公選制とはイコール共和制、つまり大統領制に他なりません。即ち権威と権力を一極に集中させる事実上の独裁体制ですね。今のブッシュを見ればわかるようにその弊害は計り知れないです。そして中東やアジア諸国、南米諸国など政情不安な国家は全て共和制であり大統領制であります。しかし日本はそれらの国家と違い、少なくとも1500年以上もの歴史があり、その歴史的な知恵として権威と権力を分散させる皇室制度を定着させているわけですね。

 実際、天皇による親政の期間は極めて短いです。殆どが摂政や関白、そして征夷大将軍など今の内閣総理大臣に近い存在が権力を握り政治を行ってきました。その時の天皇の役割は彼ら権力者に権力のお墨付きを与える権威として機能してきたわけですね。確かに歴史上、弓削道鏡や足利義満、織田信長のように皇室を私物化して権威と権力を自分たちに集中させようとした朝的が出現しました。しかし不思議な事に彼らの野望は全て失敗に終わりました。そして小泉による皇室解体の女系天皇制です。しかし小泉の野望も秋篠宮殿下によって打ち砕かれました。絶対権力のGHQですら解体出来なかった日本の皇室。

 これは右派左派関係なく日本人の財産です。日本人の知恵なのです。それを侮辱した小泉純一郎。この男を許すどころか大絶賛しまくった政治ブログランキング上位の自称愛国者たち。彼らが靖国神社を礼賛する姿をみた英霊たちはどう思うのでしょうか?自称愛国者連中の存在意義とは今の体制、つまり従米隷属迎合体制の護持にあると私は思うのです。
だからこそ小泉純一郎のやる事なす事言う事全てを礼賛し、都合の悪いことは完全黙殺する。これを卑怯と言わずして何を卑怯と言うのでしょうか?日本における愛国者とは国家国民を愛し、皇室を尊ぶ者を愛国者と言うのです。決してアメリカを始めとする外国に媚を売る者を愛国者とは言いません。

 この際だからハッキリ言います。
件の小泉暴言を黙殺する自称愛国者は売国奴に他ならない。そして首相公選制をほざく自称愛国者は朝敵に他ならない。管理人さんは私の考えをどうおもいますか?

●中東を始めとする一部国家は王政を布いています。これは事実上権威と権力を合体させた国王親政とも言えますね。その弊害として独裁体制が生まれたのです。
例えばアメリカが作った人工国家クウェートなどは実に酷い。その一端が例のハンドボール事件ですね。サウジなどもクウェートと同じく酷いですね。日本の国家体制である権威と権力を分離させた皇室制度は他国には決してマネのできない素晴らしい制度であります。日本人ならば先祖が長い時間をかけて作りあげた皇室制度を誇りに思うべきではないでしょうか。

●共産党は皇室容認に路線変更しましたね。皇室をあれだけ批判し続けた共産党ですら皇室の権威を無視出来なかった訳です。それくらい皇室の権威は偉大なのですね。私は別に盲目的に皇室を信奉しているわけではありません。歴史的に鑑み、歴史に学び、自分の目と耳などあらゆる感覚で考えた結果、権威と権力の分離、つまり皇室の権威は日本民族の歴史遺産でもあり現在進行形の財産である、と結論付けたのであります。

共産党ですら認めざるを得ない皇室の権威。

 それを蔑ろにする小泉純一郎が如何に不埒な輩であるか。それが件の小泉暴言であり愚行であるわけです。小泉の野望に完全と立ち向かった平沼赳夫氏。小泉の野望を打ち砕いた秋篠宮殿下。この二人の偉業は後世まで語り継ぐべきではないでしょうか。小泉純一郎の政治生命はまだ潰えていません。だからこそ小泉純一郎の政治生命を絶つべく私たち日本人は民族を挙げて右派左派無党派関係なく結束して小泉一派とその支援組織(特に新聞テレビや経団連などの売国組織)と戦わねばならないのです。

********************************************************************

(管理人の感想)

 とおりすがりさんが憤怒を持って私に問いかけたこと。それは、小泉氏の「皇室は抵抗勢力だ!」発言についてスルーし、首相公選制を唱えている上位のブログランカーについてどう思うかなのだが、言われたとおりであるとするならば私も憤懣やるかたない思いである。そういうブログ上位者に、せと弘幸さんが入っているかどうかわからないが、彼は以前、憂国掲示板で少し係わり合いを持ったお人なので、若干私なりの親近感はある。しかし思想性となると私とはかなり異なっているようである。ただ、瀬戸さんの場合は、あの松井石根陸軍大将の元秘書官である田中正明氏の薫陶を受けていると聞いたことがあるので、彼なりの深い思想性に基づいていると考える。だから彼の親米対支那感覚に対しては相当の疑念を持つが、深謀遠慮のすえに打ち出しているような気がする。これについてはいつかお目にかかる機会があったらいろいろと伺いたいと思っている。私はネットで実名を用いている方は、その人がどのような考え方を持っていても敬意を持つ。

 首相公選制については、保守や右派がけっして賛同してはならない考え方である。理由は我が国の国体が基本的には立憲君主制であり、天皇の存在を無視した首相公選制は原理的にありようがないからだ。天皇による国事行為には、国会指名にもとづく内閣総理大臣の任命行為がある。これはアメリカ大統領就任時のように聖書に片手を置いて誓う形式的な行為とはまったく違っていて、日本の国体の根幹に関わる重要な儀式となっている。この行為そのものが象徴的に意味することは単純明快である。すなわち、国政の最高権限を有する者を任命する権威を天皇だけが持っているということにほかならない。重要なことはこれが王としての政治権力ではなく、朝廷を権威の別格として連綿と押し頂いてきた我が国固有のあり方に基づいているからだ。GHQの英文草案にもとづいて出来上がった日本国憲法で天皇の地位は定められているが、敵性国家による憲法置換という歴史的出来事が生起したとしても、我が国国体の礎は不変であり、天皇が国体の中心になっている。政治という政(まつりごと)の次元を上回る権能が先天的に付与されている御存在を戴く国家とは、政治的な最高主導権を持つ者が、天皇の存在から外れた場所で勝手に選ばれてはならない。これを行なってしまうと、つまり首相公選制を実行してしまえば我が国の国体が完全に崩壊することになる。この選挙行為自体が、日本のあり方そのものをフランス革命以降の新興国家群の一部に変容させてしまうだろう。戦争に負けても、勝っても、民族の文化と伝統精神は普遍性を持たねばならないと思う。

 西村眞悟さんが言うように、公選で決まる大統領制は君主のいない国家で生まれたものだ。アメリカのような君主の存在しない新興国家の統治形態が大統領制である。従って、日本が公選制を行うという意思決定があるとすれば、日本人が左翼革命を起こしたことと同じ意味を持ってしまい、いわゆる日本という国家アイデンティティが喪失する事態となる。新自由主義を無作為に導入し、女系天皇論を吹聴して国体破壊を目論んだ小泉純一郎氏の最終目標が日本国家の解体にあることは明白である。彼は日本を不況に陥れ、外国資本に国の優良資産を叩き売った張本人としても許されざる国賊である。しかし、桁違いに許されざることは国体の解体を目論んだ国家反逆者として振舞った彼の政治行為にある。。

 西村眞悟さんは平成13年に下記のように言っている。このことからも彼が小泉官邸主導筋に国策パラダイムに反する者として強く認知されたであろうことがよくわかる。

『私は、「歴史的共同体」としての我が国のあり方、つまり「国体」または「国柄」つまり我が国の「国民主権」を深思すれば、立憲君主国と議院内閣制は歴史的にも論理的にも不可分と確信する。我が国から、共同体としての国民の「歴史性」を消去すれば「大統領制」つまり「首相公選制」しかないのは解る。臣小泉は、そこまで見切って言っているのか。総理として我が共同体の歴史的に神聖な中枢に触れた以上、明らかにせよ。』

 http://www.n-shingo.com/getuyou/1306.html

 (※西村さんのご子息のご不幸については深い哀悼の想いを捧げます)

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2008年1月17日 (木)

景気対策をすればどうなるのか(小野盛司)

(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第六弾です)
http://tek.jp/p/

 小泉内閣の前は、日本でも何回も景気対策を行っていた。そのお陰で、世界経済における日本の地盤沈下はそれほどでもなかった。小泉内閣が行ったデフレ下での緊縮財政で、日本はあらゆる面で地盤沈下を始めた。世界で最も豊かな国だったのに、一人当たりの名目GDPは今や18位までに落ちた。G7では最下だ。株の下落もひどい。2007年の騰落率は世界52カ国中下から2番目だ。

 どうやれば、日本経済は立ち直るのかは計量経済学が教えてくれる。これは確立した学問の分野であり、きちんと分析すれば、信頼できる予測が可能だ。残念ながら、政府(内閣府)の発表は大本営発表としか言えないのだが、日経新聞社の経済モデルのほうがはるかに信頼できる。両者を比べればすぐ分かるのでこれを図で示す。

内閣府と日経の発表したデフレーターの予測
Gdp_2

 GDPデフレーターとは総合的な物価指数であり、これが正になるとデフレ脱却とみなされる。2002~2007と書いてあるのは、政府発表のデフレーターで、これによると、デフレは1~2年で簡単に解消できるとなっている。例えば、2002年に発表したデータでは、翌年の2003年にはすでにデフレーターが0になって、ほぼデフレ脱却できるということになっているが、実際は2008年になってもデフレ脱却はできていない。このような欺瞞的な発表を6回も続けているのだからあきれる。一方、図で分かるように、日経新聞社の日経NEESDでは、政府の政策では、デフレは続くと予想しており、見事に予想通りに推移している。

 政府発表は大本営発表で、日経のモデルのほうが、はるかに信頼できることが分かるだろう。この日経NEEDSを使って、もしも2000年から5年間景気対策をやっていたらどうなっていたのかを計算してみた。政府の政策を継続すると、どうなるかは、日経新聞がいつもこのモデルを使って予測を発表しているが、景気対策を行ったらどうなるかは、発表しない。例えば毎年減税と歳出拡大で合計50兆円規模の景気対策を5年続けていたらどうなったかという日経新聞社の予測を書く。予測は5年間しかしていない。

名目GDP
        景気対策を行ったとき  現実
 2000年  549兆円       502兆円
 2001年  573兆円       492兆円
 2002年  609兆円       488兆円
 2003年  646兆円       493兆円
 2004年  679兆円       496兆円
 2005年              503兆円
 2006年              510兆円
 2007年              515兆円

 景気対策をすれば、諸外国同様のテンポで経済の拡大が可能になるのだ。しかし現実は緊縮財政のお陰で、日本経済の拡大は完全に止まっている。2004年ですでに183兆円の差が出ている。日本人一人当たり、150万円の損失と言える。この規模の景気対策を行っても、消費者物価指数は5年間で11%上がるだけで、年平均だと2.2%だから、これも諸外国並だ。平均賃金は下がりっぱなしだが、景気対策をやっていたら、除々に上昇してくる。

雇用者報酬の上昇率
2000年  0.6%
2001年  2.3%
2002年  3.8%
2003年  6.4%
2004年  7.5%

 更によいことに、これだけGDPが増大してくると、国の借金のGDPに対する割合がどんどん減ってきて、国の財政も健全化してくることだ。なぜ、このような優れた政策を政府は実行しないのだろうか。
 本日(2008年1月16日)、筆者は秋元司参議院議員の勉強会で、大田弘子経済財政政策担当大臣に直接質問をすることができた。筆者の質問のキーポイントは、ここまで景気が悪くなっているのになぜ景気対策を、検討しないのかということであった。なんと、大田大臣の回答は、現在、景気対策の必要はないということだった。
 しかし下の図を見て頂きたい。OECD30カ国の2007年の名目成長率の比較でOECD30カ国の中の下位8カ国だけを示してある。ワースト8の中でも、日本が際だって低成長であることが分かる。世界で唯一通貨発行による景気刺激策を拒否した結果、大変な勢いで貧乏になっているということだ。株の下落もひどい。2007年で株の下落率で言うと52カ国の下から2番目だったそう。大田大臣は、なぜ賃金が上がっていかないか不思議に思うと言っていたが、デフレでどんどんお金が消えて行っているのだから、賃金が上がるわけがない。
Photo

 丁度1年前の同じ勉強会で、筆者は大田大臣に質問した。内閣府の試算では、もしも景気対策を行ったら、景気は良くなり、デフレから脱却できることが分かっている。国の借金も増えるが、GDPの増加速度のようが早いので、少なくとも最初に1,2年は国の借金のGDP比は下がる。景気対策をやったほうがよいのではないかという質問だった。そのときの大田大臣の回答は、3年目以降債務のGDP比が増えるからという理由で景気対策を否定した。しかし、政府のモデルはまさに欺瞞的で、金利をわざと高くし、3年目以降、金利負担が増えて借金のGDP比を増やすようなトリックをしている。滝実衆議院議員が質問主意書でこのトリックを追求したから、大田大臣は、もうこの方法では逃げられないと観念し、今年は「景気対策は今は必要ない」などという暴言になった。しかし、景気対策によって、どれだけ日本経済がよくなるかを考えるとき、必要ないなど考えられないだろう。質問主意書に対する政府答弁では、「誤差が大きいので試算はあてにならない」などという暴言だったが、その使い物にならない試算を1月17日に発表して、それで増税・歳出削減を迫ろうというのだ。それによって景気は更に悪化し、経済が縮小し、生活が更に圧迫されるというのに。
  (小野盛司)

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2008年1月16日 (水)

保守とはなんぞや!

本物の左翼と本物の右翼は一致する。
この言葉は山崎行太郎氏のお言葉です。
この言葉を共産党に捧げたいのですが・・・
でも今のような体たらくではとてもじゃないが、捧げられません。
本物の左翼が躍進して活躍すればするほど、本物の右翼も光り輝き、
伝統保守に光が差すのです。

 上は読者のとおりすがりさんの言葉であるが、現今思想界の実態を端的に言い表していると思う。右翼と左翼には拮抗関係があって、互いの衝突や価値観の突合せによって保守が深化するということはあると思う。しかし、左翼が席巻した戦後の長い期間を見ても、昨今の右系の粗暴な愛国論を見ても、世の中がどちらか一方に傾斜しすぎると言論界は閉塞してしまうようだ。だからと言って、左右の真ん中に中道という思想があると考えるのもむなしい幻想というものだ。左や右の概念は一見して相対的である。この概念を有効に思想世界に生かそうとするなら、思索に存在論的な問い詰めを文脈として据えなければならないだろう。文明の中においては、いきなり左か右かという単相的な価値次元しか想定しない思考実験は不毛である。イデオロギーという言葉の表層的な意味は、自己の立場や生き方を明確に規定する思想信条の確立された観念体系である。しかし、この観念に到達するには、然るべき存在論的思索を重ね、要不要の取捨選択の道程をたどった結果として見えてくる世界が必要だ。この思索過程で何を取り入れ、何を捨象するかという作業仮説を打ちたて、これを検証するということを延々と繰り返す。そしてようやく明瞭な思想世界が開示されてくる。最低限度、このように試行錯誤や作業仮説を繰り返して自己の世界観と整合させていく観念体系がイデオロギーだと私は思っている。

 これをありていに言うなら、他者に押し付けられた思想は、そのままでは自己の内面に同化しないということである。外側から来る観念体系は映像を観るように頭では理解できるが、そのままでは自己の深部で肉化されない。思想とは、すべからくこの自己の存在論的情熱によって内面の錬金術を施さなければ、決して肉化した観念体系にはならない。

 少し青臭いことを言ったが、たとえば我々は共産主義VS資本主義、アジア式クローニー資本主義VSグローバル・スタンダード、新自由主義VSケインズ主義など、さまざまな対局的な価値体系を比較検討して考察するが、おのれと対峙する価値観と衝突する時、相手の然るべき理論と文脈をある程度押さえていないと、言論戦の様相を呈しない場合が多い。だから左右の論争を行なう時に、相手陣営の内在的論理を把握していないと、思想戦そのものが成り立たず、手当たり次第に粗暴な括りこみに陥ってしまうのである。今のネット右翼はそういう意味で知的な練成も行なっていないし、論戦技術も持たない。今思えば、昔の左翼論陣は、知的誠実さにおいても優れた論客がたくさんいたように思う。彼らが言論界を台頭していた時、彼らの知的誠実さとキャパシタンスが言論空間の自由度を高めていたことは否定しがたい。

 しかし、“本物の左翼勢力”が駆逐されて大人しくなった今、言論界を席巻しているのは無知蒙昧のにわか成金ならぬ、にわか右翼である。彼らの知的不誠実さ、許容性の狭隘さが現代論壇を不毛の荒野にしているように思える。そういう意味で、私もネット右翼型思想の頽廃と粗暴性に憂慮の念を持つ。なぜこういうことを言うかと言えば、保守系と称する似非保守論陣が今の言論界を駆逐して、正当で真摯な言論が出にくくなっているからだ。似非保守の使う単線的な左右次元での言論展開は、思想本来の内面性も、熾烈な言論戦場における闘争性も持たない。そこにあるのは平板で生命力の枯渇した教条主義である。現代日本における似非保守とは親米保守と言われる者たちである。彼らの根底にある保守価値とは、アメリカの価値観や文明観を無思慮に全肯定し、日米の相関性の中だけで日本のスタンスや在り方を考えることである。少なくとも先人たちは明治維新前後、親欧米派にも、親シナ派にも、“和魂洋才”、“和魂漢才”を弁えた思想態度があった。しかし、戦後民主主義に取り込まれ、アメリカ型文明観しか念頭にないやからは、“米魂米才”という、肇国以来、大和民族としての最低レベルの精神性を持つに至った。ありていに言うならばアングロサクソンへの隷従である。

 この代表格をわかりやすく言うなら、小泉純一郎氏、竹中平蔵氏、本間正明氏、木村剛氏、宮内義彦氏、武部勤氏、片山さつき氏など武部氏の傘下にいる諸々の小泉チルドレンと言われる人々であろう。彼らに代表されるイデオロギーとは、右でも左でもなく、米国隷従の無国籍思想である。強いて言えば、これはフリードマンらが敷いた米国型新自由主義というイデオロギーである。彼らは日本思想の範疇とはおよそかけ離れ、すでに日本的自己同一性を欠いた無国籍存在である。日本人は、これらの無国籍人たちに日本の舵取りを任せてしまい、国の根幹を滅茶苦茶に改変してしまった。これは日本という連続性から見れば、国体を危うくする不条理なできごとである。日本は一刻も早く現在の無国籍イデオロギーから脱却する必要がある。そのためには保守が本来の保守思想を回復し、似非保守の無国籍思想を放逐する必要がある。つまり、親米保守の台頭を許しておいてはならないということだ。

  冒頭に掲げたように、真の保守とは真の左翼と拮抗作用を持つから、反意的に言って、左翼論陣が元気を出さないと保守本来の生命力が賦活しないことは確かである。現今論壇の閉塞性を考えると、まだ左翼の元気だった一昔前のほうが自由闊達な論戦が花開いていたように思う。文藝評論家の山崎行太郎氏は『極左と極右は畢竟同じ世界に帰趨する』というようなことを以前書かれていたように思う。私もこれについてはかなり以前から感じており、世界観として捉えた場合、窮極の左翼と窮極の右翼が行き着く場所は案外一致しているのかもしれないと考えていた。ただし、それは文明論的帰趨を除いた展望の中でと言う意味である。最近とみに感じることは、一昔も二昔も前の時代の左翼全盛時代の言論界は、イデオロギー論争も知的な活気があり、それなりに言論の自由は担保されていた感がある。ところが、平成の今日、言論界は何と言うか、どんづまりの閉塞状況に置かれているように見える。

 特にネット右翼と言われるものが左翼系の言論掲示板などをこれ見よがしに潰し歩いた辺りからその傾向は顕著になったようだ。自分たちは思想的な優位性を持つと思い込み、どこからか借りてきたようなその定型的、硬直的、痴呆的、粗暴な言論がのさばり始めてから、ネットに限らず、出版メディアの言論空間も著しく狭隘な雰囲気を持ってきたように思う。山崎氏が嘲笑するところの、知性を感じられないネット右翼の問題は、充分な論理的構築力を持たず、皮相的なドグマで左翼に天誅を下す粗暴性に収斂していることにある。こういう類の粗暴性は何物をも産まず、言論状況を閉塞させるだけである。つまり、右系と称していても、その未成熟さは伝統的価値観とは異質な外部価値観として表れていて、およそ保守の信条とは相容れない形態を持つ。保守の日本式思想が様式や形の厳格性を求めるのであれば、ネット右翼の取っている行動様式は非日本的であり、その攻撃様態もアメリカ的であり、他者に対して全肯定か全否定かという盲目的な二分法に拘泥する。ここには日本人本来の和の統合様態は存在しない。言葉を換えて言えば、思想性がないのである。

 山崎氏がネット右翼言説を毛嫌いしているのはもっともなことだと思う。ネット右翼と位置付けられる彼らは、実態をはっきりと把握できない、共同幻想としての左翼を観念論的に弾劾し、その言論弾劾には哲学も、彼ら個人が内的に練り上げて深化した思想性も絶無であり、短兵急に左か右かという二分的なカテゴライズを行なう。まるでそうしなければ自分自身が保てないかのような焦りが見える。ここには品格も言論人の佇まいもない。そういう偏頗な言論空間には真摯な問題提起も解決の方向性も最初から見えない。まるで大道芸人が唱える紋切り型の大言壮語ばかりが目立つ。いま、保守や右系を自認する者には論理の生命力が欠けている。私が感じていることは、昨今の言論界に閉塞感を見ている人々の共通した思いかもしれない。昔のような生き生きした言論が死滅した状況が何に由来しているのかと考えると、それは一筋縄では行かないと思う。しかし、一つだけははっきりしていることは、現今の日本に親米の似非保守論陣が台頭してしまったからである。

 じつは“保守”という言葉には“構造改革”という言葉と同様な不明確性がある。保守という字義は、保つこと、守ることだが、ここには何を守り、何を保つのかという命題が重要になる。構造改革も何が構造の本質であるのかという話である。例えば千年の歴史を持つ国家があったとして、ある時、外国の干渉で革命が起きたとする。そうすると革命前の時代と革命後の時代では保守の意味がまったく違ってくる。革命以前は千年の伝統と文化の連続性を維持することを保守と認識し、革命後はそれ以降の国策や新機軸の考え方を保守と認識する。つまり同じ保守でも内実がまったく異なっているのである。今の親米保守はアメリカを全肯定する前提から出発し、アメリカが持つダブルスタンダードや覇権野望を敢えて無視する卑怯さがある。日本を一つの文明圏として自覚するなら、アメリカやシナの内包する野蛮性を反文明として位置づける視野を持つことこそが真性の保守というものではないのか。

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2008年1月13日 (日)

お金がなければ刷りなさい(小野盛司)

(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第五弾です)
http://tek.jp/p/

 日本中からお金が足りないという悲鳴が聞こえてくる。日本の一人当たりの名目GDPは急落し、18位まで落ちたことが繰り返し報道されている。このことは日本経済復活の会が昨年10月26日の朝日新聞の朝刊に1頁を使った意見広告を出した後、瞬く間に日本中に知れ渡るようになった。国は財政難で青息吐息だし、地方財政だって同じ。国民も平均給与は9年連続で減少。貯蓄を取り崩してやっと生活しているのが実情だ。企業も、お金を持っていない日本人を相手にしていたら商売できないから、海外に出て行く。

「お金がなければ刷りなさい。」

 これが、現代の管理通貨制度での、単純明快な解決法である。確かに金本位制の下では、通貨発行は政府の所有する金の量により制限され、生産力が増大してもお金を発行できず、需給のバランスが崩れ、デフレとなった。そこで世界各国が金本位制から離脱し、自由に通貨を発行できるようにした。だから日本以外の国はどんどん通貨を発行し、デフレにならず、国を豊かにしている。どうして日本だけが、経済成長に絶対必要不可欠な通貨発行を拒否して貧乏にならなければならないのか。

 昨日の新聞にも、アメリカのクリントン氏が7兆6000億円の景気対策を提案している。フランスのサルコジ大統領も2兆円の景気対策を実施している。2007年の名目成長率の見通しだが、フランスは4.1%、アメリカは4.7%で、日本の0.8%の5倍以上なのに、もっと成長率を上げて、国を豊かにしようとしている。一方で、日本は景気が極めて悪化しているのに、増税、歳出削減で、逆に日本を貧乏にしようとしている。

 図1に、世界のGDPに占める日本の割合を示した。デフレなのに緊縮財政をやっているお陰で、1994年に17.9%を占めていたのに、2006年は9.1%に下がり、2007年は7.9%にまで低下する見込みだ。すでに1980年のレベルを下回っている。このように急激に日本を貧乏にして、我々の次の世代に貧乏生活を強いてよいのだろうか。このグラフでもはっきり分かるのは、1998年から2000年にかけて、小渕内閣の景気対策で多少とも挽回できているということだ。彼は実質成長率がー1%だったものを3%にまで引き上げ、株価も4300円も上げて2万円台を回復していた。景気対策を続けていたら、今も日本は世界で最も豊かな国の一つであり続けていたに違いない。昭和恐慌のときの高橋是清蔵相の景気対策も大成功したのと同様だ。

 管理通貨制度で認められている通貨発行の仕組みは、まず日銀が市場から国債を買う。それと同額の国債を国が発行し、それを資金に景気対策をすること、つまり減税をし、医療、福祉、教育、公共投資等に国がお金を使う。これは新しく発行されたお金で行えば良く、返す必要はなく、国を豊かにするためのお金だ。確かに国債が国の借金というなら国の借金は増える。しかし、GDPはそれ以上増えるし、その借金の貸し主も国(日銀)である。国が国に金を貸し、そのお金で庶民の懐を暖めて国を豊かにする。世界中が認めているこの仕組みを、日本も認めてもよいのではないか。この管理通貨制度の仕組みを国民が理解することが、日本経済復活への唯一の道である。つまり借金というが、家計での借金とはまるで意味が違う借金であり、それに対する国民の理解こそが、日本経済を救うのである。

 お金が無くて、この厳しい国際競争を勝ち抜くのは無理だ。日本だけがお金がない状態に置かれている状況を直視していただきたい。これからは、原油などの資源の奪い合いが国際間で激化する。もし、このまま日本が貧乏になり続けたら、資源の取り合いにも負け、食料品の輸入さえもできなくなる。我々の次の世代のためにも、国を豊かにすることを国に求めていこうではないか。(小野盛司)

図1
Gdp


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911テロ自作自演疑惑、真相は?

読者の“とおりすがり”さんから、911テロ自作自演説の国会質疑に関して、興味深いコメントが寄せられたので掲載するとともに、私の感想も少し。

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「投稿 とおりすがり | 2008年1月13日 (日) 13時58分」

しかし共産党の姿勢が解せません。
「通称911テロ」はブッシュ共和党のレゾンデートルであると同時に小泉純一郎の存在意義でもあります。
つまり「通称911テロ」が自作自演である事が証明されればこの「二人」が今まで主張してきた事はは何もかも全て吹っ飛んでしまい、政治生命は勿論、社会生命も終わってしまうほどの最終兵器。
それなのに何故に共産党は沈黙するのであろうか?
確かに非常に危険なネタでもあり、斬り方を間違えれば陰謀論者扱いされかねません。
されど、それなりの斬り方があるはずです。
共産党の調査能力を持ってすれば、何らかの結果が出せるはず。
それなのに何故・・・
共産党よ、お前もか!?
の心境です。
本物の左翼と本物の右翼は一致する。
この言葉は山崎行太郎氏のお言葉です。
この言葉を共産党に捧げたいのですが・・・
でも今のような体たらくではとてもじゃないが、捧げられません。
本物の左翼が躍進して活躍すればするほど、本物の右翼も光り輝き、伝統保守に光が差すのです。
今の現状では偽右翼、偽保守、偽愛国者の「自民党清和会(小泉一派)」「民主党凌雲会(前原・長島一派)」のような売国奴が跋扈してしまうだけなのです。
本当に困ったものです。

〔追伸〕
共産党が偽左翼だから清和会や凌雲会のような偽右翼が魍魎跋扈するのでしょうか?

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 (管理人より)

 管理人の立場としては、ブッシュ・ネオコンの自作自演と称されるこの911同時多発テロについては、正直真相がわからないというのが事件当時からの感想だった。事件当時は日本でも自作自演説を唱えている人たちがいたことは確かである。ただ私も当初から、このできごとがアメリカの国際戦略と深く関わる謀略的な工作だったとすれば、アメリカが軍事的なイスラエル保護と同時に、石油や天然ガス等の地下エネルギー資源の権益確保を目的として、中東に軍事橋頭堡を築くための契機として利用することは充分にありうる事だと考えていた。英米が資源覇権主義を中東で展開するのはこれが初めてではない。こういう英米の権益進出の中、アルカィーダのようなイスラム過激派勢力が、世界貿易センタービルを西側資本主義社会の暴虐の象徴として破壊したという物語は非常に説得性があるので、それが現実に起きたということは世界趨勢から言って、いかにも納得しやすいできごとである。

 しかし、今、世界中でこの自作自演説が無視できないほど取り沙汰されるようになってきた中で、これを一概に電波妄想的陰謀説として片付けてもよいのだろうかという思いは強い。謀略説の主張の中には、気をつけて考察しなければならないものもあるような気がするが、少なくとも藤田幸久議員が主張する骨子は、一般的な常識から考えてけっして看過できるものではない。今、アメリカ国内でも、アメリカ型軍産コングロマリットを無条件に支えたブッシュ・ネオコン政権への戦争体質を厳しく批判するムードが高まっているようだ。加えて、ハリケーン・カトリーナで被災したニューオリンズが、アメリカの深刻な格差社会の現実を世界に露見したこともあって、アメリカ国内でも戦争経済志向に対する自己批判が出ている。実はこのアメリカの超格差社会の現実はイラク戦争へ出兵した低所得層の若い兵士の問題とも大いに関係がある。つまり、貧民街に暮らす若者が、兵役に付くしか選択肢のない中で外地に戦闘に出てアメリカの大義のために命を落とし、一生消えない負傷を身体に残す。しかし、アメリカ人は自国兵士の死傷もさることながら、今日のような情報網の発達した中で、無辜のイラク市民が米国兵の何十倍何百倍も死傷している現実を知り始めた。 そういう中で、アフガン侵攻やイラク侵攻の大義とははたして何かという話になってきているような気がする。

 大義などはアメリカにはない。目的があるならば、それはアメリカ国益と言うよりも、軍産複合体を牛耳る一部の金融国際資本家の飽くなき利益のためであろう。彼らはそのためなら自国民をも平然と犠牲にする冷酷非情の存在である。実はこういう反戦ムードの中で911の自作自演疑惑は拡大していったようである。ブッシュ・ネオコンを支援する背景を考えると食料メジャーや石油メジャーの巨大勢力が浮かんでくる。この延長上で米国産牛肉輸入問題も出ている。日本の小泉政権が歴代与党政権の中では国賊政権と言っていいように、ブッシュ政権も歴代アメリカ政権の中では一段と悪党色の濃いものである。この政権の非道性を考えると、WTCツインタワービルで、自国民や外国人を犠牲にしてまでも、イスラム諸国を敵視する破壊工作を行なう謀略を起こすことはまったく不思議ではないのである。従って世界の良識ある先進諸国はブッシュ・ネオコン政権の911テロに関する謀略疑惑を徹底的に追求するべきだと思う。もちろん、我が国は小泉純一郎氏がブッシュに真っ先に阿諛追従したという負い目はあるが、だからこそ、この疑惑を率先して追及して欲しいと願う。

 我が国は大東亜戦争の後遺症が東京裁判によって強く国民の精神を蝕んでいる。この中心的トラウマは、日本が真珠湾攻撃を行なった加害者であったという後悔と、南京大虐殺を行なった民族であるという二つの贖罪史観によって成り立っている。しかし真珠湾はルーズベルトの姦計で日本を開戦に誘導したことがわかっている。また南京大虐殺は敗戦直後、占領軍が日本民族は先天的に悪玉だという洗脳を施すためにアメリカが捏造した偽装の史実である。アメリカという国の国際行動を過去に遡って冷静に眺める時、歴史の節目で悪質な謀略を行なうことは目に見えているのである。歴史をきちんと眺める目を持った時、911テロ疑惑と、ルーズベルトの誘い込みが絡んだ真珠湾攻撃はよく似た位相を持つと考えるのは私だけであろうか。

 しかし、上のとおりすがりさんのコメントにあるように、日本共産党はこれについてなぜ沈黙しているのだろうか。あの玉石混交不統一バラバラ政党の民主党が、911自作自演説を国会に持ち込んだ事実は、日本共産党にとっては『くそ~!してやられたり!!』なのではないのか。とおりすがりさんが言うように、この問題は小泉氏とブッシュのレゾンデートルが崩壊する一大事を秘めているのである。おそらく、これは謀略の仕掛けがあまりにも巨大すぎて現実感が稀薄なのかもしれない。しかし、アメリカという国はそういうことができるパワーを秘めている国だ。


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911疑惑に関する国会質疑(3/3)

【9.11疑惑部分 その3】

○藤田議員:
 あの、高村大臣すみません。これは金融の専門家であります浅尾さんにちょっとお聞きしたいと思うのですが・・・。プットオプション、これは相当の規模で情報を持って、そして色々な意味での経験がある人々が、かなり事前情報を持って動かなければこういった事は成立し得ない、そしてこの事がアフガニスタン、パキスタンの国境にいる様なアルカイダのテロ組織の様な(私はどの程度の組織か分かりませんが)、これだけの規模の事をやるという事が、それだけの組織ネットワーク等で出来るものか?いずれにしてもたいへんな規模のオペレーションではないかと、事の意味について金融出身の浅尾委員にお伺いをしたいと思います。

○浅尾慶一郎議員(民主):
 ご質問でございますので・・・。プットオプションというものは、株をある一定の価格で売る権利を買う商品だという風に認識をいたしております。今のご質問の趣旨は、9.11の前に9.11以降に、そのユナイテッドないしアメリカンという航空会社の株価を、当然その事故が起きる事を誰も知らないわけですから、その前提で売る権利を買っていた者が何者かいて、そして9.11の事件があった後、ユナイテッドおよびアメリカンの株価が暴落をしたので、たいへんな利益をその段階であげる可能性があった、まあそういう取引があった、という事のご質問だと思いますので、そうしたオプションを、もし情報を持って買っている人がいたとすれば、これは当然の事ですけどインサイダー取引になると思いますし、たいへんな事だろうなあという風な認識を持ってます。

○藤田議員:
 総理、当時官房長官でいらっしゃいました。さきほどどなたか答弁されていました通り、多分今まで人類が経験した事がないような出来事だったんだろうと思います。そして色々な情報がその直後の数ヶ月とかという事ではなくて、むしろ最近のほうが情報が出てきている面がある。それが今ネット社会、映像社会において、こうした情報が開示をされてきている。
 しかし今となってみますと、そもそも二つの法案の原点でありますこのテロとの戦いの当時の情報そのものが、今日色々お話伺っておりましても、きちっと精査されて分析をされて調査をされて、それに基づいてアメリカを中心としたこのオペレーションに加わっている、あるいは犯罪であるというならば、犠牲者に対する捜査であり、あるいはその遺族に対する対応、そしてそういった事も含めた政府としての対応が私は取れているという風に思っておりません。
 今ある意味では幸い、復旧活動が止まっているわけですけれども、この原点を見直して、そもそもテロとの戦いというものを安易にアメリカ政府の、いわば間接情報だけで、あるいはそれを主にして参加をしているということについては、あまりにも犠牲が大き過ぎた。したがいまして、検証をしっかりやり直すと同時に、本当にこのテロとの戦いというものが本当の犠牲者が誰であって(私は世界の市民だろうと思っていますが)そして今日本においては、消えた年金とか、消えた薬害肝炎の記録という話になっておりますが、今日ここで私が申し上げた事実は、全部具体的な裏づけのある情報でございます。
 今日私がいくつか申し上げたのは【消えたブラックボックス】【消えた機体】そして【消えた残骸】そして、【消えた飛行機部隊】等でございますけれども、色々なニューヨークの破壊をされた建物の色々な器材も残骸もどんどん運ばれてなくなっているんですね。【消えた残骸】でもあるんです。ですから調査が出来なかったとFEMAまでも言っているわけです。
 したがいまして、その検証をしていただいて、本当のテロとの戦いというものが何であるかということをしっかり見直して再構築をしていく事が、今石破長官頷いて(言い直して)すみません、大臣が今頷いておられますけれども(笑)、私は非常に重要な点ではないかと思っておりますけれども・・・。
 そういう意味での総理であり、当時の官房長官でもあられた福田総理。ちょっとこちらをご覧いただきたいと思いますが、当時やっぱり色々おかしい事があるね、という風に実は当時の官房長官として福田さんがお感じになっていたという話を聞いたことがあるんですが、そう思われませんか?すみません、委員長。時間がないので総理お願いします。

○福田総理:
 あの、私はそういった事は言ったことはありません(笑)。

○藤田議員:
 委員長。あと2分しかないので・・・。総理大臣、したがいまして、この原点の確認とそれに基づいたテロとの戦いにそもそも参加をすることの是非、方法、その基本的な問題について私は今日色々と質問をしてまいりましたけれども、その全体についての今後の本当にテロとの戦いというものに参加をする根拠があるのか?そして必要があるのか?そして本当にテロを根絶するためにはどんな形の対応をしていったら良いのか?についてお伺いをしたいと思います。

○福田総理:
 我が国として、米国が明らかにした情報を含む各種情報を総合的に判断して「9.11同時多発テロはアルカイダにより実行されたもの」と、こういう判断をいたしております。現時点でなすべきは、そのようなアルカイダ等によるテロを根絶する事でございまして、国際社会はそのために結束してテロとの戦いに努力を傾注している、そういう事ですね。
 そこで昨年末に民主党が提出した法案も-これは安保理決議16595をふまえているという事になっておりますけれども-、16595はアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃に関連して採択された決議なんですね。ですから御党においても、そういう認識を持ってこの法案を提出されたという風に理解をしておりますが、そういう事でございますよね?

○藤田議員:
 国連決議以上に、アメリカの情報においてさきほどの遺体確認、それからテロとの戦い等の展開をしてこられたわけですから、したがってその参加自体の意味について聞いているわけで、そしてその根絶のためには、今仰っていただいた様な本当にアフガニスタンの国民のためになるようなテロ根絶の法案が必要だろうという観点かと思っておりますので。
 最後にそのテロとの戦いと、そしてこのテロとの根絶のためのこの法案であるという中身について、犬塚さんの方から今日の流れを含めまして答弁をいただきたいと思います。
(文章化ここまで)

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2008年1月12日 (土)

911疑惑に関する国会質疑(2/3)

【9.11疑惑部分 その2】

○藤田議員:
 時間の関係でもう一つ紹介したいのはニューヨークの事例でございますけれども、このパネルをやはりご覧いただきたいと思います。
 一枚目が良く出てくる写真(注:ビル崩壊時の遠景)でございますけれども、この二つのタワーがこのハイジャックされた飛行機に突っ込まれたと。それで突っ込まれた直後なら分かるんですけれど、時間が経ってから相当の距離に建物の物体が飛来しています。150メートルとか。爆発下のように色々なものが材質が飛んでいる映像でございます。
 その次の写真(注:ツインタワー付近空撮)はたまたま本から持ってきたのですが、つまりこの二つのタワーからこれだけ遠い所まで飛んでいるんです。すごい距離を飛んでいるんです、この色々な残骸が。
 それから三つ目の写真(注:ビデオ静止画)ですけれども、実はこれ、実際に救助活動に当たった消防士がビデオ上で実際に生に発言をしている部分(今日は映像が使えないので写真)でございますけれども、これは翻訳したものですけれども「まるで誰かがこのビルを解体するために計画的に爆発させたようだ」と消防士が言ってます。
 それからその次の同じ消防士の方々(注:他の静止画)ですけれど、ボン!ボン!ボン!と次々と爆発していったという証言をしております。
 それから、実は日本政府も関係して国土交通省と消防庁の方々が参加をして調査団が行っております。調査団に参加をしたある女性の方々が、日本人の女性にインタビューをいたしまして、その女性の方が「自分が逃げて行く段階において爆発があった」いう事を仰っておられるんですね。これが消防庁および国土交通省が参加をした報告書に出ているんです。

 もう一つ次の写真(注:崩壊前の第七ビル遠景)を見ていただきたいと思います。これは良くツインタワーと言われてますように、南のタワーと北のタワーのみが飛行機が突っ込んで崩壊したと言われておりますが、その第一、第二のタワーからワンブロック離れた所に、この第七ビルというのがございます。これは先ほどお見せした地図に出ていますけれど、この第七ビルが飛行機が突っ込んでから(現地時間で朝です)七時間経った夕方、崩壊しているんですね。崩壊したというのは映像を見ていただければ非常にはっきりしているのですが、この写真のビルが四十数階ですけれど、ご覧ください、こういう形で落ちているんです。5テン何秒かで落ちているんです。5、6秒で。つまり真空において自然落下した位のスピードでこの写真の建物がストーン!と。歌舞伎の迫り舞台を迫りが落ちるように、ストーン!と落ちているんです。しかもこの原型のまま崩れずに、対称性を持ったままストーンと落ちているんです。飛行機は突っ込んでないんですよ?“火災”によって7時間後にこんなビルがストーン!と落ちているという事があり得るかと。
 これは「9.11コミッションレポート」(注:資料1)というアメリカ政府議会が作ったレポートですけれども(これは2004年7月に出来たレポートです)、このレポートになんと今私が申しましたその第七ビルの崩壊の事が触れられていないのです。この中に一切!
 それからFEMAという危機管理の専門の団体がありますが、FEMAも調査をしましたが、そのFEMAの調査のレポートにおいても、この第七ビルについて説明がされてないのです。これは色々な方々が、政府の、あるいはこの議会のレポートも含めまして、この第七ビルというのは一番典型でございますが、これはおかしいだろうと。やはり、多くの犠牲も出た事でございますから調査をすべきだという風に言われているわけでございます。

 それからもう一つ、時間の関係でプットオプションについて申し上げたいと思います。
 実はこの9.11の直前に、つまり9月の6、7、8、9のウィークデーでございますけれども、このハイジャックされたUAという航空機の会社とアメリカン航空、それからこのツインタワーの大きなテナントでありますメリルリンチ、それからもう一つの会社に対してプットオプションがかけられている。それでプットオプションというのは後で浅尾さんにお聞きしたいと思いますけれど、要するにインサイダー情報を得て、このUAの株、それからAAの株が下がる事によってぼろ儲けをしているんです。しかも、そのぼろ儲けをして、そういう事があったということについて当時のドイツの連銀総裁-日銀総裁にあたる方ですが-エルンスト・ヴェルテケという方が、「ニューヨークとワシントンの攻撃に関わった人々が、欧州の証券市場のテロ・インサイダー取引に関わって利益を得ようとした多くの事実が明らかになっている。直前に航空会社、保険会社、商社や金や石油市場の不可解な売買が行われている。」という、連邦銀行の総裁がここまで仰っているんです。
 そこで財務大臣すみません、お待たせしました。こういうプットオプションが、こういう事が行われたという事は、たいへん重大な事実でございまして、こういった事が行われたという事について、まあ当時担当でなかったかもしれませんけれども、政府として情報をお持ちであったのか、あるいはこういう事が起こったという事に対してどういう風にお考えか、という事を額賀財務大臣にお聞きしたいと思います。

○額賀財務大臣:

 私は当時役職には就いておりませんでしたけれども、IPUの集まりがあってアフリカのブルキナファソにいてこの事件を知りまして、急遽アメリカに向かおうと思っていたけれども、パリまで来たら飛行機が飛ばないという事で、事実については後で報道で知ったのみでございます。
 今の先生がご指摘の点につきましては、報道があったことは承知をいたしております。その上で政府といたしましては、金融機関に対しまして本人確認の義務化、それから疑わしい取引きの届け出の義務化、それからテロ集団に対する資金供与は犯罪である、というような事をきちっと決めまして、国際金融システムが悪用されるような事があってはならないという対応を取らせていただいたわけでございます。
 いずれにいたしましても、テロは卑劣な行為でありまして、断固として非難されなければならないわけでございます。こうしたテロを防止していくためには、一国だけでは出来ませんので、国際社会がお互いに連携をして対応していかなければならない、という風に思っております。
(つづく)

資料
1.The 9-11 Commission Report
参考サイト
911 In Plane Site 公式サイト


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2008年1月11日 (金)

911疑惑に関する国会質疑(1/3)

1月10日(木)参議院・外交防衛委員会(第十八回)、
民主党新緑風会、藤田幸久議員による、ニューヨーク911同時テロ事件に関する質疑応答部分。(参院インターネット審議中継ビデオライブラリを文章化)

【9.11疑惑部分 その1】

○藤田議員:    
 限られた時間の中で、私は今日あえて9.11について・・・あまりにも世界中で色々な疑問の情報が実は出されておられる。世界の有力な指導者のほうからも出されている。そんな中で、私は当然犠牲者に対してやっぱり日本政府が責任を取るのであるならば、そうした日本政府が断定したアルカイダであるということについて、もしそれに対して疑念が出ているのであるならば、しっかり否定をし、そしてこのテロとの戦いの原点についての確認を取るということが私は重要ではないかとそういう観点から、いくつか質問させていただきます。

 まず、ペンタゴンでございますけれども、ちょっとパネルをご覧いただき、そして閣僚の皆さんにはこの写真をお配りしておりますので、ご覧いただきたいと思います。
 一枚目は全部色々な映像その他が、具体的なエビデンスとして残っておりますので、それを集めたものでございます。これ(注:ボーイング757型機がペンタゴンに突入する前を合成)だけはたまたま合成したものでありますけれど、要するにペンタゴンにこれだけの幅の飛行機が突っ込んでいます。それで757というのはかなり大型の飛行機です。幅が38メートル。ところが実際ご覧になって判るように、この飛行機が突入したにもかかわらず、これだけの穴しか実は開いていない。これだけの幅の穴が開いていないと。

 それと二枚目(注:757突入後の建物正面)ですね。これは火災が起きたということで、ワシントンの消防士が消火活動にあたっておりますけれども、これを見てもとてもとてもこれだけの幅、それから尾翼の高さに当たるような建物が破壊をされていない。と同時にこの手前の芝生をご覧いただきたいと思いますが、芝生にも全然残骸がないんです。

 それから三枚目(注:消火中の正面)です。これもやはり同じペンタゴンですけども、これは上に書いてありますけれど、屋根がそのまま残っているという風に、このアメリカのテレビ局で字幕が入っています。つまり、飛行機が突入したにもかかわらず、ほとんどそれだけの大きさの傷が落ちていないわけですね。

 それから次の写真(注:突入後の穴のアップ)をご覧いただきたいと思います。これは穴が開いておりますけれども、これは石破大臣が良くご存知の通り、ペンタゴンというのは非常に強固な幾重にも五角形になっている建物ですけれども、それがこれを貫通しているんです。ご承知の通り、飛行機というのは出来るだけ機体を軽くするために、軽い材質で出来ているようなものが、こんなに穴を開けられるはずがない、というのが具体的にこのペンタゴンの物証として判る事です。

 それからこれは次の写真(注:ペンタゴン上空に757が飛行してきた様子を図解)をご覧いただきたいと思いますが、飛行機がどうやって突っ込んだかという事についての写真でございますけれども、つまり上の方から飛行してきた飛行機が曲芸飛行の様にUターンをして、しかも国防長官なんかが居ない反対側にわざわざ回り込んで、一番強化をしておりましたこの建物に突っ込んだ、というような事があるんですね。
 これはいくつかお配りした資料の中で、この9.11に疑問を呈する発言という中の5頁の真ん中辺に、このアメリカ軍の空軍対応した方の発言が載っておりますけれども、この人が言っておりますけれど、「私自身、この9.11に関わった二つの飛行機を操縦した事がある。このテロリストと呼ばれている人が、いきなり初めてこの757の操縦席に座って、機体を垂直に操縦する事は可能とは思えない。そしてこういうような曲芸的な飛行が出来るはずがない」という風に言っています。

 それからご承知の通り、この4機の飛行機のフライトレコーダーもほとんど出てきていない。それからペンタゴンには監視カメラが八十何台ありますけれども、5台の監視カメラの映像が出てきただけで、ほとんど出てきていない。それでとにかく今もご覧になっていただいた様に、一枚目は合成したものですけども、今までペンタゴンに突っ込んだ飛行機の映像・機体・残骸等々は、一切我々の眼に留まったことがないというおかしな状況なんですね。

 それで大臣、市谷に新しい防衛省がございますけれど、首都において、しかもニューヨークにおいて飛行機が最初に突入してから一時間半ぐらい経ってからペンタゴンに飛行機が飛んでいるわけですね。その間、その首都の防衛省に飛行機が突っ込むという事があり得るんだろうか。そして、実際に今申し上げたような状況が起こっているということについて、たいへん航空機にお詳しい大臣でございますので、こういった事実についてどうお考えになるのか。それからこういった事が日本においてもあり得るとすれば、あるいは日本が同盟としておりますアメリカの防空体制がこういう事であるという事も含めまして、今申し上げたような事例について防衛大臣から見解をお聞きしたいと思います。

○石破防衛大臣:
 ご通告をいただいておりませんのでその場の答弁で恐縮ですが、やはり合衆国としても相当に意表を突かれたという事だと承知をいたしております。その後どうするようになったかと言えば、こういう事態が生起した時に空軍が上がる、そしてまたそれを打ち落とすことあり得べしというような対応が、この後に定められたという風に承知をいたしております。

 これがドイツにおきましては憲法裁判所において、そのような事は違憲であるという旨の判じがなされたという風に承知をいたしております。じゃあ日本ではどうなのだという事でございますが、それはそのような飛行機がどの国籍なのか、それを乗っ取って操縦しているものが何なのか、その意図が何であるのかという事によって、対応する法制が異なるのだと思っております。これが日本国籍の飛行機でなければ、領空侵犯阻止というのは外国の航空機という事に定められておりますから、これは該当しないのだろう。しかしながら単に高度をどんどん下げておるという事だけで、我が国に対する急迫性の武力行為というような法的な評価が出来るかと言えば、それは困難な場合があるかもしれない。だとすればぎりぎり考えると、航空自衛隊に対して治安出動を命令するという事しか今の法体系では難しかろう。さすれば閣議決定等等の時間的な余裕をどう見るかという議論、そして航空機の多くの、それこそ無辜の民が乗っておられるわけですから、その場合にどうするのかという議論は、やはり私はしておかねばならんのではないかと思います。

 昔昔のことですが、児玉誉士夫という人の家にセスナ機が突っ込んだという事がありました。あるいは全日空の函館行きの飛行機が乗っ取られて、パイロットが殺害されたという事件もありました。私どもは色々な事に対して、そういう事がないのが一番良いのですが、色々な法整備というものは、そして運用というものは考えておかねばならないし、もちろん国会の議論を十分たまわればならないという風に考えております。
(つづく)

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ネオコン・ブッシュ、その偽装疑惑の頂点としての911

 1月10日、参院外交防衛委員会で給油新法が審議され、民主党など反対多数で否決された。お昼に近い午後だったと思うが、私はNHKで放送していたこの審議をたまたま途中から見はじめたが、何の気なく聞いていてびっくりした。何と、民主党新緑風会の藤田幸久議員がニューヨークの9.11テロ事件の謀略性に関する質問を行なっていた。

 詳しくは聞き取れなかったが、WTCツインタワービルの近くのビル(崩壊した)の建設に関してインサイダー取引の事実があったことを、ドイツの連銀筋が把握していたとか。プットオプションが働いていたと。つまり、テロ直前にそういう動きがあったことをドイツ政府筋が掴んでいたことを言っていた。藤田議員は大きな二枚のパネルを用意していて、ビル崩壊という事象の不自然さも指摘していた。たとえば、ビル崩壊の様子は、建物が傾かずに対称的な形状のままストンと垂直に落下していることや、ペンタゴンに飛行機が突っ込んだあとの破壊の穴が、不自然に小さすぎることをどう思うかなども質問していた。これに対し、政府側答弁は“西側自由陣営対テロとの対峙”という当たり障りのない受け答えに終始しており、テロそのものの謀略性を問いかける質問は完全に無視していた。

 これを偶然に見ていた私は、この話はリチャード・コシミズさん、ベンジャミン・フルフォードさん、マッド・アマノさん、きくちゆみさんなどが語っていた、ブッシュJr・ネオコン政権による謀略による偽装テロ事件のことではないかとわが耳を疑った。まさか、日本の国会審議でこれが出てくるものとは思っていなかったからである。そこで私はリチャード・コシミズさんにメールでその国会審議の様子を知らせた。すると、コシミズさんから、すぐに私に返事があり、下記のような見解をいただいた。
http://richardkoshimizu.at.webry.info/200801/article_12.html

藤田議員のバックグラウンドはよくわかりませんが、衆院選の東京選挙区で、公明党の太田にも勝った事のある正統派?の民主党議員であるかと思います。「反ロシア」的な部分がちょっと気になりますが。

民主党の中にも、こういったユダヤ権力の意にそわない議員がまだまだいるわけで、その意味で、小沢は大連立を仕掛けたのであると思います。つまり、大連立に従わない民主党議員を追い出して、党内を「浄化」し、ロックフェラー様のための大政翼賛政権を作ろうとしたのではないでしょうか?

911疑惑追及が、今後も国会でなされることを希望しますが、恐らく、小沢執行部がブレーキを掛けるでしょう。ユダヤ権力に直結した福田統一教会内閣が、総論否定に徹して、細部への言及を避けたのは当然であると思います。

 あれから一日が経過しているが、メディアでこの質疑応答を紹介しているのは自分では見つけられなかった。これをきちんと取り上げて伝えているメディアをご存知の方がいたら教えていただきたい。コシミズさんはブログにメディアはこれを黙殺するだろうと書かれていたが、まさにその通りのことが起きているようだ。理由は明白であろう。911テロがネオコン政権による偽装事件だったとすれば、アメリカは世界を欺いたことになり、ブッシュ・ネオコンのイラク開戦にいち早く賛同の意を表した小泉政権の責任が問われるからである。小泉構造改革を継承する福田政権が、国会でこの質疑に応答した場合、藤田議員のこの質問は、政権の存立基盤を根底からぐらつかせる性格を秘めているからだ。従って、政府側はいっさい反応せずに黙殺を決め込んでいるのだろう。

 私はブッシュ・ネオコンがあの911の直後に、異常な憎悪と怒りを喚起するために、アフガン侵攻の作戦名を“無限の正義作戦 (OIJ: Operation Infinite Justice)”と名づけて怒り狂っていたブッシュJrの顔を思い出す。その時、アメリカの独善性に対して心底腹を立てた記憶がある。大体、アメリカが何の権威を以って“無限の正義”などと言うのか、アメリカのどこがそんなにパーフェクトなんだというのが率直な思いであった。これはWASP、つまりアメリカ・キリスト教白人層の思い上がり以外の何物でもないと思った。地球人類で自分たちだけが正しいのだという傲慢性には辟易する以外にない。インディアンを虐殺し、他国へ原爆を投下したお国柄である。無限の正義を唱えるあつかましさは、まさに神への冒涜であろう。この作戦名は他の連合諸国に評判が悪く、わずか一日ぐらいで“不朽の自由作戦”と変えられた。

 世界史的に観た場合、911テロが中東覇権を念頭に置いたアメリカのやらせだとすれば、このテロ事件は世界を欺く非常に悪質な大偽装事件だろう。だからこそ、日本は同盟国として、この事件の真実を問いかける義務があると思う。ところが小泉氏はブッシュ夫妻の前でプレスリーの馬鹿踊りを行い、従米ポチの儀式的な誓いを最も恥ずかしい形で行なった。国家の品格以前の恥さらしである。ネオコンの覇権主義に追従した小泉政権は国会で国民の弾劾を受けるべきである。

 ※尚、昨日の該当箇所に関し、藤田幸久議員の質疑応答部分は、今友人が動画を書き起こしているので出来上がったら公開する予定です。

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2008年1月10日 (木)

日本を貧乏にする政策にNOと言おう(小野盛司)

(※日本経済復活の会  小野盛司会長の記事、第四弾です)

(2008年1月10日のJapan Timesの15頁に日本経済復活の会が紹介されています)

 内閣府は、世界GDPに占める日本の割合が、平成6年には17.9%であったが、平成18年には9.1%まで下がったと発表した。平成19年には更に7.9%に下がるとの予測である。一人当たりのGDPもかつて世界一だったものが平成18年には18位にまで下がった(その後、ルクセンブルグがGDPを上方修正したので、内閣府は、「かつて世界二位だった」と修正して発表)。恐ろしい速度で日本が貧乏になっている。理由は簡単だ。政府の答弁書で認めているように、デフレを放置しているために、市中からどんどんお金が消えていって、日本国民全体が急速に貧乏になっているのだ。

 デフレは怖い。昭和恐慌のときもそうだったし、世界恐慌のときのアメリカもそうだった。デフレのとき、国の借金を返そうとして増税や財政削減をする。それにより政府は借金が返せると勘違いしているのだが、実はそうすることによって、市中からお金を吸い上げてしまい、経済を縮小させてしまう。縮小した経済から、税収は増えず、ますます財政は悪化した。昭和恐慌や世界恐慌が幸運だったのは、経済の悪化が余りに急激に起きたので、国民の猛反発を買い、蔵相は暗殺され、政府は大規模な景気対策をやらざるを得なくなり、その結果経済は正常に戻ることが出来たことだ。これに対し、現在の日本の不幸は、ゆるやかなデフレのために、国民が長期間じっと耐えているために、その間にどんどん日本が貧乏になっている。デフレ脱却の唯一の方法は、減税や歳出拡大により、適切な量のお金を市中に流すことだが、このような政策の大転換は政治家にとって極めて大きな決断が必要となり、国民的合意が必要となる。

 国民的合意を得る最良の手段は、計量経済学による徹底した分析を行い、デフレ下で行う景気対策が日本を豊かにし、財政も改善することを疑いの余地もないほどに完璧に示すことだ。すでにその分析は多く行われており、いずれもデフレの時の適切な規模の景気対策が素晴らしい効果を発揮し、日本が一気に豊かになり財政も健全化することが示されている。

(下記リンクは参照ページです)

小野盛司 大西昭 「2005年度は減税すべきか、増税すべきか」

宍戸駿太郎 「日本経済復活の政策シナリオ」

小野盛司 「財政拡大で財政が健全化する!」

 皆さんは、減税や歳出拡大という景気対策が悪いことだと教えられていないだろうか。これは財務省にだまされているのである。『景気対策をやっても、景気はよくならない。国の借金が増えるだけ。』というのが、増税をし、歳出削減をしたくてたまらない財務省のだましのテクニックだ。財務省主導で行われた内閣府の試算では、景気対策で景気は良く成らず、借金も増えるだけの結果が出てるに違いないと思っていないだろうか。以前に書いたように、確かに、内閣府の経済モデルを使った試算は偽装なのは明らかだ。デフレ脱却のスピードが現実の数倍に設定してあるという、全く、人を馬鹿にしたデタラメなものだ。しかし、さすがに、無茶苦茶の経済モデルは作れない。

 内閣府の経済モデルに関して滝実衆議院議員の質問と、安倍総理の平成十九年二月二十三日の答弁を紹介しよう。

●質問
今回の新中期方針の前身である「構造改革と経済財政の中期展望―二〇〇五年度改定」(以下「改革と展望」という。)は経済モデルによるシミュレーションを公表している。それによると新規国債発行額を五兆円増やし、それを所得税減税または公共投資を増額するような景気刺激策をとれば、成長は加速され、デフレ脱却を助け、少なくとも最初の一~二年度には債務のGDP比を減らして財政再建に寄与させることができると結論付けている。問題は三年目以降で債務のGDP比が増える可能性があるということか。

●答弁
個人所得税を継続的に減税し、又は公共投資を継続的に増額するような景気刺激策を行った場合について、一定の仮定の下、これらの乗数表を用いて計算すると、御指摘のように、公債等残高の国内総生産比率は、当初の一年目及び二年目は低下するが、三年目以降上昇すると考えられ、中期的にみて財政健全化に寄与しない可能性があることが示されている。

 つまり、政府は滝議員の指摘を、ほぼ認めている。
『減税や財政拡大をすれば、経済成長は加速され、デフレから脱却できるし、少なくとも最初に1,2年は国の借金のGDP比は減って、国の借金は軽くなる。』ということには、政府も財務省も内閣府も全く異論が無いのである!!この事実を国民は気付いていない。要するに景気対策をやれば、デフレは脱却できるし、経済成長は加速され国は豊かになることには、政府を含め、誰も異論はないということである。

 国民は国の借金が大変だから、景気対策はできないと教えられている(だまされているというべきだろう)。しかし、安倍首相の答弁にあるように、景気対策をやれば、GDPが増えるために、少なくとも最初の1,2年は国の借金のGDP比でみれば、減るのだ。つまりGDPの増加率のほうが、借金の増加率より大きい。企業を考えても、その企業が借金を増やしたとしても、企業の売り上げや利益の伸びのほうが大きければ、何の心配もないのは明らかだろう。景気対策をやっても借金は増えるだけというのは、財務省の「国民をだますための論理」なのだ。彼らは、景気対策をやれば、国は豊かになり、少なくとも最初の1,2年は借金の増大以上の速度でGDPが伸びることを知っている。

 しかし、積極財政で財政が健全化することを認めれば、増税ができなくなるから、必死で考え出した、財務省のだましのテクニックは、これからだ。3年目以降、財務のGDP比が逆に増えてくるという馬鹿な論理を持ち出した。こんな馬鹿な嘘にだまされてはいけない。嘘であることは具体的な数値を上げれば直ぐにばれてしまう。そこで、滝実議員は再質問をした。窮地に陥った政府は、平成十九年三月九日の安倍総理の答弁書で、何と内閣府の試算は誤差が大きくて使い物にならないのだという「論理」を持ち出した。まさに破れかぶれの論理で、この段階ですでに敗北を認めたわけだ。

●再質問
答弁書の上記モデルにおいて、増減税、公共投資の増減、短期金利の変動が経済財政に与える影響について、個別に試算結果が公表されている。そこで、例えばGDPの〇.五%だけ所得減税を行い、同時に〇.五%短期金利を引き下げる場合、景気が拡大し、デフレ脱却を助け、しかも債務のGDP比は三年以降も下がり続ける。これは、積極財政等が景気回復、デフレ脱却、債務のGDP比の削減の全てを同時に達成できることを示しており、このような景気刺激のための長期にわたる継続的な財政出動、金融政策こそが、高成長を最優先させる安倍内閣の経済政策に合致すると考えられるのではないか。

●答弁書
 御指摘の「経済財政モデル(第二次版)」(平成十八年二月内閣府公表) における乗数表は、あくまで計量経済モデルの特性を検討するために作成したものであり、また、計量経済モデルによる計算結果は、誤差を伴うため、相当の幅をもって解釈すべきものである。このため、現実の経済政策を行うに当たっては、計量経済モデルによる計算結果を参考としつつも、その時々の経済状況等を十分に踏まえて総合的に判断することが必要である。

 内閣府の試算は、民間のシンクタンクの試算と違い、誤差が大きすぎて使いものにならないのだという、政府の驚くべき発言だ。こんなボロボロの試算を政府が行っていては、国の経済はいつまでのよくならないのは明らかだ。それなら、内閣府のスタッフを総入れ替えして、優秀な人材を揃え、きちんと日本経済の立て直すための計量経済モデルを作るべきだろう。

 減税や歳出拡大をすれば、経済は活性化し、デフレ脱却ができ、国民は豊かになり、財政は健全化するという計量経済学の結論に対して、政府は全く反論できなかった。真実だから反論できるわけがない。今こそ国民は声を上げるべきだ。増税や歳出削減などの、日本を貧乏にする政策を止め、減税や歳出拡大で日本経済を復活せよと。豊かな日本を取り戻せよと。

 なお、上記のような政府の驚くべき答弁が信じられないと思う人は、衆議院のホームページを参照下さい。

http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_shitsumon.htm
第166回国会で「経済モデルによるシミュレーションに関する質問主意書」という質問主意書(全3回)で掲載されています。
 
   (小野盛司)

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2008年1月 7日 (月)

デフレ下で行う増税や歳出削減が、いかに馬鹿げているか(小野盛司)

(※日本経済復活の会 小野盛司会長の記事、第三弾です)
 


 長引くデフレのお陰で、日本が急速に貧乏になりつつあることに気付いているだろうか。内閣府の発表によると、世界のGDPに占める日本の比率は1999年度の17%から2006年度9.1%に、つまり半分近くにまで下落した。かつて、世界一だった一人当たりの名目GDPが18位まで落ち込んだ。IMDの発表によれば、世界競争力は1989年から1993年まで5年連続で日本は世界一だったが、いまや24位まで落ちている。

 滝実衆議院議員は質問主意書で、日本経済のこのような没落の原因を質問した。政府の答弁は次の通りであった。

 『平成十年から平成十七年にかけて、世界の名目GDPに占める日本の比率が低下している主な要因としては、世界経済が順調に成長する中で、日本経済がデフレ状況にあったため、名目成長率が相対的に低かつたことなどが挙げられる。政府としては、これまで、各年度の「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」や「構造改革と経済財政の中期展望」等に基づき、適切な経済財政運営に努めてきた。』

 要するに、デフレのために日本経済が没落したが、政府は「適切な」経済財政運営を行ったのだそうだ!?世界中でデフレに苦しんでいる国は日本だけだ。デフレでは、お金がブラックホールに吸い込まれるがごとく、どんどん消えていき、国がどんどん貧乏になる。なぜ、日本だけが貧乏にならなければならないのだろうか。

 金本位制の時代にはデフレになることがよくあった。世界大恐慌や昭和恐慌などが有名だ。兌換紙幣を発行し、貨幣をいつでも金と交換できる金本位制の下では、発行できる通貨の量が限られてしまう。通貨を発行し過ぎると、その通貨を交換しようとする人が増えて、政府の金を全部買い取られてしまうからだ。お金の量が増やせないときに、経済が拡大して生産力が増大すると、お金が足りなくなってデフレになる。折角、売る物が沢山あるのに、国民はお金を十分渡されていないから、物が余り、投げ売りが発生しデフレとなり、経済の発展が止まり国は貧乏になる。

 世界恐慌の際、早期に金本位制を採用した国の経済はデフレに陥り、金本位制を採用しなかった国、あるいは早期に金本位制から離脱した国の経済は比較的堅調な成長を維持したのである。日本は高橋是清蔵相の改革のお陰で、金本位制から離脱し、大規模な景気対策を行ったお陰で、いち早く景気回復をなしとげた。通貨管理制度は通貨を国が自由に発行できる制度で、これにより経済の限りない発展の道を開く改革であったと言える。経済発展のためには、通貨を徐々に増やしていかねばならないわけだから、この改革は極めて重要な改革だったし、毎年通貨を適量だけ発行し続けていけば、経済は発展し、国民は豊かになり、デフレ経済には絶対にならないのである。

 なぜ、日本だけがデフレになったのかと言えば、理由もなく通貨発行を拒否し、わざわざ国を貧乏にする道を選んだ唯一の愚かな国だからである。日本だけが、通貨管理制度を放棄し、旧態依然の金本位制まがいの制度に逆戻りしている。デフレになったら、通貨発行をしてデフレから脱却は簡単にできるのに、それを拒否してどんどん貧乏になっている。それを海外の識者は、あきれて見ているのが現状だ。

 ノーベル経済学賞をもらったスティグリッツ、クライン、サミュエルソンやバーナンキFRB議長など、経済学における世界トップのアドバイスは、日本に対し、通貨発行し、それを財源に減税や、医療・福祉・教育・公共投資など、国民に必要な政策に使いなさい。そうすれば、国も豊かになり、財政も健全化し、デフレも止まる。本当の意味の通貨管理制度に戻りなさいということだ。

 何がいけなかったのかと言えば、国債は国の借金であり、将来税金で返さなければならないものと説明したのが、実は通貨管理制度を放棄せよという説明になっているのだ。通貨を発行する仕組みは、国が国債を発行し、それが市中に流れ、それを日銀が買えば、その引き替えにお金が出ていく。つまり通貨を発行するには、国債を多く発行しなければならない。それが悪いことだとしてしまったら、通貨管理制度を拒否し、昔の金本位制のような通貨発行に制限が掛かる制度に逆戻りすることを意味する。経済拡大のためには、それに見合った通貨の量が必要であることは、世界中の人が理解しており、そのためには、発行する国債を増やしていく必要があることも理解しているのだが、日本だけは、国債は国の借金だからよくないものと勘違いしている。これでは日本だけが貧乏になっていくしかない。

 1930年、日本は金本位制に復帰した。それをきっかけに昭和恐慌と呼ばれるデフレを引き起こしたのは、浜口内閣であったが、当時の蔵相井上準之助は1929年9月に『国民経済の立直しと金解禁決行に就いて国民に訴う』において次のように書いている。「借金として歳出を図っているというような不健全なことを止めてしまって、借金もせずに、バランスを合わせて、この財政上の状態を立て直すつもりであります。」彼の均衡予算の考えは、景気を悪化させ、税収を落ち込ませ、それが財政を悪化させた。現在のデフレとそっくりの状態に陥った。

 それを救ったのが、1931年、犬養内閣で、高橋是清による大規模な景気対策であった。1933年には実質GDPの伸びは10.1%にも達し、世界における日本の輸出のシェアも1930年の2.7%から1935年には3.6%にまで上昇した。現在の日本でも日経新聞社の日本経済モデルによる試算では、大規模な景気対策を行えば同様な結果になることが分かっている。

 日本が果てしなく貧乏になる前に、計量経済学の分析を基に、しっかりとした経済対策を行うべきではないだろうか。(小野盛司)

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2008年1月 4日 (金)

国策パラダイムの転換と国策捜査

 2007年は“偽装”に明け暮れた年であった。耐震強度偽装は2005年の後半に発覚し、それ以来、食品や粉飾決算、年金のこと、さまざまなところで偽装事件が矢継ぎ早に起こっている。偽装の濫発は、社会のタガが緩んだと一言で言い切ってしまえばその通りなのであるが、深く考えると、日本の戦後体制そのものが一つの大きな偽装であったと言えなくもない。日本は大東亜戦争敗戦で東京裁判を甘受し、GHQの洗脳放送によって精神に偽装を施されたまま六十数年間を過ごした。そういう大きな枠で戦後日本の歩みを考察することは重要だと思う。昨今、さまざまなジャンルで頻発する“偽装”とは、きわめて悪質な社会的作為性のことである。偽装は戦後からそれなりにあったとは思うが、昨今のそれは桁違いに激化しており、より深刻な悪影響を社会に及ばしている。

 その根本的な理由を見出そうとすれば、それは倫理規範の崩壊(モラル・ハザード)にほかならない。これがなぜ起きたのかという説明は実は簡単なことだ。一言で言えば公的感覚の極限的鈍磨である。それはここ数年、国家を挙げて急激な伝統意識の破壊に向かったからだ。このために、尊属殺人やその他の異常な犯罪がうなぎ上りに頻発する事態に陥った。このモラルハザードの原因を歴史や経済から把握しようとすれば、ブログの一ページでは到底説明できない要因が輻輳しているが、実はこれをかなり明確に解き明かしている有識者がいる。その前に、小林よしのり氏やその他の多くの人たちが、戦後民主主義の価値相対主義、伝統意識の断裂性、共同体意識の溶解などを見事に説明している。私も基本的にはそういう見方に賛同する者だが、戦後日本の位相を左右思想の対置構造として見る見方とともに、もう一つは経済思想的に見る見方があることを最近知った。そしてそれは左翼右翼の両思想間の拮抗対立とは異なった思想的地平を持っている。そのことは、経済学博士の丹羽春喜先生の著書である『謀略の思想「反ケインズ」主義』(展転社)という著書に鮮明に描かれている。

 この本の内容については、あらためてブログで公開するつもりであるが、丹羽先生は戦後の日本経済を席巻した思潮は、マルクス主義陣営と新古典派の共闘関係であったと喝破している。今これらを詳しく説明する暇はないが、マルクス主義と新古典派(新自由主義)のタイアップという概念は、戦後的価値を分析する上で非常に重要だと思い至っている。つまり、冒頭で申し上げたように、昨今、ジャンルを横断して頻出する偽装事件の真因は、戦後民主主義と言われるものの枢要な部分を占めていると思うからである。新自由主義(ネオリベ)と言えば、その最も先鋭的な政策を強行した小泉政権を指弾せずにはいられない。今更説明するまでもなく、小泉・竹中構造改革のせいで、無辜の企業や国民がどれほど痛めつけられているか、自殺者は後を絶たない状況だ。その影響はいまだに苛烈に残存し続けている。わかりやすいところで言うなら、マルクス主義と新自由主義における同根の共通点は底知れぬニヒリズムである。新自由主義の思想的地平を極左急進的虚無主義と言ってしまえば、左翼思想の最も過激な形となってしまうが、新自由主義を包括的な意味で左翼と定義してしまえば、従来の単線的な左右思想の対置構造から抜け出ることは難しい。従って、新自由主義を独立した思想体系、すなわち「反ケインズ主義」思想と捉えた方が問題の本質が明確になると思われる。

 私個人はマルクスについては不勉強ではあるが、通俗的な説明にあるように、この思想体系が人類にとって全否定するべきもの、すべてが有害であるとは思っていない。これを一種の社会哲学としてみるなら、人類社会の構造を明晰に捉えていて、社会学的な思考方法にとっては有益な面がかなりあると思う。佐藤優氏もそうだが、明晰な思考体系を有する方々にはマルクスを深く勉強した人が多いことがそれを物語っている。佐藤氏の場合はキリスト教神学も学んだようだ。私のような浅学菲才が言うべきではないかもしれないが、聖書体系と、マルクス・ドグマは、神があるなしの違いで、世界観としては似通っているように思う。たとえば「共産党宣言」綱領で言う階級闘争史観や、革命は人類全体の解放を目指すという考え方は、新約聖書の贖罪の事跡を思わせるし、旧約聖書で繰り返し教訓的なモチーフとなって出てくるイスラエルとエジプトの霊的な対置は、共産主義で言うところのプロレタリアとブルジョアジーの関係を想起させる。従って、マルクス主義に浸透する底知れぬニヒリズムは神の不在、すなわち究極の唯物史観である。

 同様に新自由主義にも底知れぬニヒリズムが存在し、そこには虚無的な無政府主義の実現に直結する衝動が起こる。いわゆる『小さな政府』論は効率の面や透明性の面で肯定的に使われる場合が多いが、新自由主義の動力学では大多数の国民を有する国家の否定につながり、国家もどきの枠を武力で維持する勢力は巨大資本を有する特権階級である。こういう国家形態を『夜警国家』と言うのだろう。新自由主義がもたらす国家形態の帰結であり、最悪である。佐藤優氏は『国家と神とマルクス』で、アメリカ型の新自由主義の内在的論理を把握するためには、国際経済の解説書よりもマルクス経済学の理論書が役に立ったと言っている。その中で、マルクス経済学に課税論理がないことはマルクスが国家を捨象しているからだと。つまり、マル経もアメリカ型の新自由主義も徹底的に国家を敵視していることが特徴である。人間は国家を否定すると歴史感覚から浮遊して現在性に揺曳し、自己同一性の危機に陥る。西村真悟氏風の言い方を借りれば、それは歴史の背骨(せぼね)の喪失である。 

  私は丹羽春喜博士の言う、国民をマインドコントロールしている反ケインズ主義の謀略も、佐藤優氏の言う小泉政権下における国策パラダイムの転換も、本質的に同じものを捉えていると思う。反ケインズ主義の思潮は、丹羽博士によれば1970年代から我が国を席巻しており、それは小泉政権下でより先鋭化したということである。これはただ単に日本の経済成長を押さえ続ける謀略が進展しているという意味に止まるだけではない。新自由主義とマルクス主義(世界観という意味で)の共闘が日本人の精神性に深刻な破壊をもたらしていることを意味する。ただ、奇異なことに、小泉政権以降では日本共産党が新自由主義の反国益性を糾弾している。その舌鋒は民主党よりも的確さを持つように思える。最近、労働者共産党の機関紙『プロレタリア』という理論誌を読んでみた。新自由主義阻止と憲法九条改正反対について言及していたからだ。基本原理ではマルクス主義を旨とする共産党は新自由主義とは理念的に強い親和性を持つはずであるが、どういうわけか、日本共産党が新自由主義を的確に攻撃していることは興味深い現象だと思う。新自由主義は富の再配分を滅茶苦茶にして福祉のセーティネットを壊した。

 話をメディアの問題に移そう。神保哲生氏によれば、我が国のメディアは例外なく軒並み根こそぎ“やられて”いて、公器としての報道バランスを喪失している。このような陰惨なメディア背景の中で、小泉政権のように、アメリカの陰湿な圧力によって国家の政策の方向性(国策パラダイム)が変わった場合、それに反する考え方を持った有識者が国策捜査によってその名誉や社会的信用性が剥奪されることになる。私は一昨年以来、エコノミストの植草一秀さんの擁護に関わって、その現実をまざまざと見せ付けられた。明らかに大衆的メディアは検察の意向に沿って、植草さんのありもしない犯罪をこれ見よがしに世間に垂れ流し続けた。これも典型的な大衆へのマインドコントロールであり、イメージ操作さえ成功すれば事実の検証などはどうでもいいという暴虐であった。これも反ケインズ主義の謀略の一環である。

 また2005年の11月28日には衆議院議員の西村眞悟氏が弁護士法違反で逮捕されたが、私はこれも明らかに国策逮捕であると確信している。氏が逮捕勾留された翌月の12月、北京の日本大使館では、日朝間の事務レベル協議が行われたが、そこの議題は、拉致問題と核問題、そして過去の清算を含む日朝国交正常化を三者併行して協議して行く事が合意されたのである。つまりはこういうことである。三種類の協議議題を併行させて進むということの真意は、拉致問題と国交正常化の緊密なリンクを解除するということにあった。

 すなわち、問題を個別に恣意的に協議していくということであり、この時点の政府の意向は国交正常化だけを先に行うという方向性があったのである。すると日本の膨大な税金が賠償金として北朝鮮に払われかねなかった。西村氏がそのような売国的行動を看過するはすがない。外務省が半島系に支配されているという噂が事実なら尚更である。それが西村氏を国策捜査にかけて活動を封じたことの第一の狙いであろう。それに彼の普段からの愛国的言辞は、アメリカに彼を要注意人物として注目させていたに違いない。また、当時自由党に在籍していた西村真悟議員が、平成15年2月28日の予算委員会で、塩川財務大臣に、日本経済復活の会の小野盛司会長が著した『政府貨幣発行で日本経済が蘇る』から、小野氏シュミレーションを引用し、政府が持っている政府貨幣発行特権(セイニアーリッジ)を使えば、デフレから脱却でき、失業率も低下、結果的に不況から脱出できるはずだと質問している。案外、これが反ケインズ主義者の逆鱗に触れていた可能性は高いのだ。

  この時もメディアは西村氏の拉致問題の功績やその他の功績は無視して、センセーショナルに弁護士法違反だけを報じて彼のイメージ低落を狙った。ここ二十年間は特にケインジアンの有識者は一線から排斥される傾向にあり、小泉政権以降に至っては、排斥されるどころか、犯罪者として国策捜査の毒牙にかけられてしまうようである。これは売国の小泉政権によって国策のパラダイムが新自由主義に転換したからである。そういう背景で、マスコミを動員した国策捜査が頻発することになる。

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2008年1月 1日 (火)

財政は破綻するのか(小野盛司)

-政府はその可能性を否定も肯定もせず-

  (※日本経済復活の会 小野盛司会長の記事、第二弾です)
    http://www.tek.co.jp/p/index.html

 国の借金が800兆円もあり、財政は破綻するのだろうかという疑問を多くの国民が持っている。滝実(たき まこと)衆議院議員は質問主意書の形で、これに関して次のように質問した。

 我が国の極めて厳しい財政状態を放置すれば財政は破綻すると、政府は考えているのか。

 それに対する福田総理の2007年12月14日の答弁は

 我が国の財政については、「日本経済の進路と戦略」(平成十九年一月二十五日閣議決定)において、「政府債務残高GDP比は2007年度(平成十九年度)百四十一・一パーセント程度と見込まれ、主要先進国の中でひときわ厳しい状況となっている」とされており、また、金利は経済情勢や市場における期待にも大きく左右され、正確にその動向を見通すことは困難であるものの、金利上昇により国債費が増加するなど財政負担拡大するおそれがあることから、金利変動に対し脆(ぜい)弱な状況にあると考える。

 というものであった。はっきりと財政破綻の可能性を否定をすることはなかった。それでは、政府は、財政破綻が将来あると考えているのだろうか。実は、これからどんどん借金が増えていっても絶対に財政は破綻しないことを政府はよく知っているのだ。財政が破綻したら、国債が紙くずになってしまうし、第一、国会議員の給料さえ払えなくなるから、絶対にそうさせない。「財政が厳しい」というのは、増税をして国民からできるだけ多く金を出させようという策略であることを忘れてはならない。増税のときは「財政が厳しい、このままだと危ない」と脅し、国債を売りつけるときはガラリと主張を変え「財政は絶対に破綻しないから国債は安全」と、身勝手な論理を持ち出す。こういった二枚舌の実態を、近く提出されるであろう質問主意書で暴露する計画であるが、ここでは裏の事情を説明する。

 借金が多いというが、実は資産もたくさんある。借金時計は有名だが、その作者の多くは資産(つまり現金とか、株とか)について触れていない。資産があれば、借金返済をしようと思えばいつでもできる。例えば最近話題になっている霞ヶ関埋蔵金も資産の一部だ。国の金融資産は500兆円以上あり、どんどん増えている。これはhttp://www.tek.co.jp/p/index.htmlを参照頂きたい。

 国の借金というが、それは外国から借りたものではない。国は通貨発行権という権利を持っており、借金は返そうと思えばいつでもお金を発行すれば返せるから財政破綻はあり得ない。日本の経済情勢に詳しい海外のエコノミストは、国の借金は日銀が買い取るべきだという。

●バーナンキFRB議長(ノーベル賞確実と言われている経済学者でデフレ問題の第一人者)
「日銀は国債の買い取りを増やして、減税あるいはその他の財政政策を行うべきだ。日銀の長期国債の保有額は発行済みの日銀券残高を限度とするという日銀の自主規制は撤廃するべきだ。」

●ポール・サミュエルソン (ノーベル賞を受賞した経済学者)
「3年間の新たな全面的な減税政策を実施するように提案する。今後も継続して行われる公共投資は、日銀が新たに増刷する円によって行われるべきだ。」
(日銀が新たに増刷する円とは、日銀が長期国債を買い、それと引き替えに出て行くお金のこと)

●ローレンス・R・クライン (ノーベル賞を受賞した経済学者)
「私の提案は、通貨の膨張です。日銀は政府の借金(国債)を買い取るべきです。減税をやるとよい。しかし、このような財政政策と共に教育への投資も増やすべきだ。」

 つまり、日銀が長期国債を買い取ればよい。日銀は「国」の一部だから、日銀が買い取れば「借金返済」をしたことになるから、それで一件落着すると海外の識者は考えている。自主規制さえ止めれば、日銀はいくらでも国債を買うことができるので、財政破綻はあり得ない。国の借金の利払いが増えて大変だと思っている人がいるかもしれないが、日銀に払った利払いは国庫に返ってくる仕組みになっており、我々の税金で利払いをするよりはるかに健全である。

 ここまで話すと、皆さんが心配するのはインフレだ。短絡的にハイパーインフレになるのではないかとさえ言う人まででてくる。しかし、計量経済学を知っている人であれば、どの程度お金が市中に流れれば、どの程度のインフレになるかを知っている。図1にマネーサプライの増加率のグラフを示した。これは、市中に流通するお金がどれだけ増えたかが分かる。1960年代の高度成長期はマネーサプライは十数%の増加率で、このときのインフレ率は数%だった。オイルショックの時期を除けば、1970年代と1980年代はマネーサプライ増加率は10%程度で、このときのインフレ率は2-3%前後であって、このあたりを今後の日本は目指すべきだろう。デフレに陥った最近十数年間はマネーサプライ増加率は5%以下となっている。

 小渕内閣では1998年と1999年に約17兆円ずつ景気対策を行って、お金を市中に流している。図で、このあたりに小さな山があるのが、この景気対策で流れ込んだお金である。つまりこの程度の景気対策では、まだまだデフレ脱却にはほど遠い規模であることがわかる。もっと大規模に、もっと長期に景気対策をやり、その財源調達のために発行した国債と同額の国債を日銀が買えば、市場に何の混乱を引き起こすことなく、デフレを脱却させ、景気回復を成し遂げることが分かる。

 実際マクロ計量モデルを使って計算すると、景気対策によって、国の借金は増えるもののGDPも税収も同時に増えるために、借金のGDP比は減っていき財政は健全化に向かうことが知られている。詳しくは以下の文献を参照下さい。(小野盛司)

 小野盛司 『これでいける日本経済復活論』
    http://www.tek.co.jp/p/book2.html


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