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2008年1月26日 (土)

バブル潰しは、あれでよかったのか(小野盛司)

(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第十二弾です)
  http://tek.jp/p/

 アメリカは住宅バブルが潰れそうで、政府もFRBが必死になって潰さないよう努力している。16兆円の景気対策や金利の大幅引き下げなど、緊急経済対策が次々と出てくる。彼らはバブルを潰すと経済に深刻な悪影響を与えることを知っており、絶対にそれを阻止しようとしている。特に最も悪い見本として日本のバブル潰しと、その後必然的に発生したデフレをよく研究していて、日本のようにならないようにあらゆる手段を駆使している。日本が世界の悪い見本として研究材料になっているのだ。
 それに対してバブルを潰せば暮らしがよくなると馬鹿な日本人は思ったようで(今でもそう思っている人がいる)国を挙げてバブルを潰した。政府は「年収の5倍でマイホームが持てるようにすること」をスローガンにして地価を下げることを政策目標に掲げた。バブルをつぶす前と後で、どちらがよかったのか次の表で比べてみるとよい。

Photo_2 

 一目瞭然だろう。バブル期のほうが、はるかに良かった。良いデフレ論などという馬鹿なことを言う人がいた。パソコンが安くなったとか、100円ショップなどで安い物が売られるようになったとか、個別商品で物が安くなるのと経済全体で物価が下がるデフレとは全然話が違うのである。生産性向上などで物が安くなるのは歓迎すべきであっても、デフレはいかなる場合でも良くない。国全体が貧乏になるのがデフレだからである。デフレを放置すれば、上の表で明らかなように国は悲惨な状況になる。バブルを潰すということは、実は、国を貧乏にするということであった。今でもバブル=悪と考えている人が多い。少しでも景気が良くなりかけると日銀は慌てて金利を引き上げ、徹底的に景気の芽を摘み取ってしまう。

 バブルは単なる一夜の夢であって、バブル後が現実なのだと考える人がいる。これは決して正しくない。バブルが発生した後、それを沈静化し、緩やかな資産インフレの状態を継続させるような金融政策は可能であったが、そういう政策を選択しなかっただけだ。日銀は無理な金利引き上げを行い、それに加え1990年3月に当時の大蔵省は金融機関に対し総量規制を行い土地関連の融資を厳しく規制した。これらが急激な景気後退を引き起こし、大規模な不良債権を発生させた。無理な投資によって生まれたバブルだけを正常化させるだけならよかったのだが、正常な経済活動から生じた資産価値まで、徹底的に消滅させてしまった。

 今、日本人に最も求められていることは、土地・株の値上がりはすなわちバブルで、バブルは悪という固定観念を捨てることである。今日、日本以外の国は、そういう意味でどこもバブルの恩恵で経済が大躍進している。バブルを潰して貧乏になろうとしている国は日本だけだ。経済の発展には、必ず資産価値の増加が伴う。それをすべて悪いことだと言ってしまったら、経済発展はない。土地の価格が半分になって、どれだけのメリットがあったというのだろう。土地の価値が高ければ、最悪の場合でも土地を売れば、生活が成り立つが、下がってしまってはそれもできない。収入が減る一方、土地も下がる一方では、多額のローンを組んで土地を買いマイホームを建設するのも躊躇するから、結局住宅は建たなくなってしまったではないか。国が貧乏になれば、やがて、海外から原油や食料を買うことすらできなくなる。バブルを潰して国を貧乏にする政策を直ちに止めさせよう。

 日本人はバブル恐怖症だから、少しでも土地や株が上昇するとすぐにバブルだと騒ぎ出す。1~2年前の水準から判断すると上がったように見えても、かつてのバブル期から見れば、とんでもなく低い水準であるのだから、とてもバブルどころの騒ぎではないのである。本来、経済というものは、毎年少しずつ拡大していけば、すべてがうまくいくようにできている。そのシナリオ通りに進んでいたら、日本経済は今の2倍くらいになっていて、我々の収入も2倍程度であったに違いないのだ。それが、バブルを潰せという声に押されて、日本がどんどん貧乏になっていった。

 バブルを潰さずに、緩やかな資産インフレの続くような金融・財政政策を採用していたらどうなっていたか。表を見ていただければ明らかだ。日本は今頃、世界で最も豊かな国として世界経済を引っ張っていたに違いない。今からでも遅くはない。政策を大転換し、強力な景気対策をし、普通の国のようなインフレ率、成長率に持って行けば、財政問題も年金問題も一挙に解決する。(小野盛司)

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コメント

>格差是正の為には緩めまくった労働規制や持ち
合い解消しての株主至上主義、法人税や所得税の
最高税率を下げて緊縮にした上に庶民増税をやっ
た今までの改革を逆行させる必要があるんじゃな
いでしょうかね?

 そうですね。小泉構造改革をストップさせろで
はなく、逆ねじ方向の力をかけないと駄目です
ね。この七年間に行なった各種の規制緩和や撤廃
を徹底的に見直して新自由主義の負荷を取り除
き、もとの日本型資本主義に基本構造を立て直さ
ないといけませんね。改革か抵抗かという単線思
考が最も危険だということに国民が気が付いてく
れればいいのですが。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年1月28日 (月) 00時52分

JAXVNさん、こんばんは。

>聞かれもしないうちから「日本は財政出動によ
>る景気対策は行わない。」と宣言してしまいま
>した。

 しかし、異常ですよね。OECD先進国中、日本だ
けが頑なに財政出動を拒むという話は。明らかに
効果があることがわかっていてやらない。財政出
動論に対して翼賛的思想統制がかけられているみ
たいです。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年1月28日 (月) 00時46分

福田総理がダボス会議で内需拡大の必要性は認めたが、相変らず財出に関しては否定しましたね。
これでまた月曜日の日経は下げに転じるでしょうね。
財出による内需拡大以外にどんな手があるんでしょうかね?
それこそバブル期とは逆に信用創造機能が全く働いて無い状態でどうやって市場、あるいは家計までお金を回す気なんでしょうか?
頼みの外需がサブプラ問題で冷え込みそうなのにね。
格差是正の為には緩めまくった労働規制や持ち合い解消しての株主至上主義、法人税や所得税の最高税率を下げて緊縮にした上に庶民増税をやった今までの改革を逆行させる必要があるんじゃないでしょうかね?
先進国で唯一70%を切って50%台にまで落ち込んだ労働分配率を上げる必要がありますからね。
大都市部限定ですが地価も下げ止まったようですし土地担保制の復活も必要じゃないでしょうか?
無用にバブルを膨らませたり無理やり破裂させなければ言い訳ですしね。
その辺のノウハウは日本が一番持ってるはずです。
馬鹿高い授業料を払いましたからね。
結局、福田も所詮は清和会=森派ですよ。
日本を新自由主義にするのが最優先事項なんでしょう。
角福戦争と言われた時代からその辺の構図は変わってないですね。
旧田中派=旧経世会の復活が日本経済復活のカギを握ってますね。
改革真理教に洗脳された有権者の目をいかに覚ますかが課題ですね。
所詮ネットではマスゴミには勝てませんから・・・
格差是正や内需拡大も選挙用のリップサービスでしょうね。
改革を進めれば悪化する事はあっても良くなる事はないと断言できますもん。
平気で嘘を吐けるのも清和会の伝統なんでしょうかねw

投稿: | 2008年1月27日 (日) 12時56分

こんにちは。
福田首相はダボス会議でも、聞かれもしないうちから「日本は財政出動による景気対策は行わない。」と宣言してしまいました。どう考えても、同時にダボスにいた誰かから(想像はつきますが)「日本経済を回復させるな」と言明されているとしか考えられません。
「エネ効率30%改善「クールアース推進構想」発表 首相ダボス講演(産経新聞)
2008.1.26 22:37

 【ダボス(スイス東部)=岡田浩明】福田康夫首相は26日午前(日本時間同日夜)、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で特別講演し、2020年までに世界のエネルギー利用効率を30%改善する目標設定を盛り込んだ地球温暖化対策「クールアース推進構想」を発表した。

 首相は7月の北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)の議長として、温室効果ガスの主要排出国すべてが参加する国際的枠組み(ポスト京都議定書)の構築に取り組む決意を示し、産業分野別の削減量を積み上げた「国別総量目標」の公平な設定を提唱。排出量増加が顕著な中国、インドの参加を促すため、1990年とされている温室効果ガスの削減数値目標の基準年を見直すべきだと主張した。

 エネルギー効率の改善については、日本の石炭火力発電効率が米、中、インドで普及すれば、日本一国分の排出量に当たる13億トンのCO2削減が可能だと指摘した。

 途上国の温暖化対策支援に5年間で100億ドル(約1兆600億円)規模を拠出する日本独自の資金メカニズム「クールアース・パートナーシップ」の創設も表明した。

 講演後の質疑で、首相は米国発の世界的株安への対応について「米国は減税するが、日本も同じ方策がいいかはよく考えないといけない。財政出動がベストという状況に今はない」と述べた。」
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080126/plc0801262237006-n1.htm

投稿: JAXVN | 2008年1月27日 (日) 11時51分

日本の場合、自ら総量規制と金融引き締めと土地税制の改悪をやって無理やり潰しちゃいましたからね。
土地本位制の日本では致命的な失策でした。
地価の下落に必要以上の勢いが付いてからではどんな政策取っても無駄に終わりましたしね。
あの失策が無ければとつくづく思います。
欧米が必死でバブル崩壊を止めようとしているのを見ると雲泥の差ですね。
土地本位制による信用創造と日本型資本主義(ケインズ主義)の復活こそ日本経済復活のカギだと私も思います。
だけど米国とその工作員=清和会やマスコミや財務省・金融庁・日銀がそれは絶対に許さないでしょう。
金融庁の指導なのかどうか知りませんが土地担保制復活はありえないと銀行関係者自身が言ってますからね。
バブルは潰さなければバブルじゃないんですよ。
崩壊を阻止するのが当局の仕事なんですが・・・
日本の場合は当局自身が足を引っ張ってます。
我々庶民は浮かばれませんね。
バブル形成と崩壊当時の日銀総裁澄田なんか退職後フランスの投資銀行の顧問に雇われましたからね。
当時の窓口指導の責任者福井は例のノーパンしゃぶしゃぶ事件で引責辞任した後にゴールドマンサックスの顧問に就任してます。
そしてその後、総裁になりましたからね。
本来なら極刑に処すべき人間がのうのうと栄達してるのが日本の病巣なんでしょうね。
マスコミもそれを追求しないし。
て言うよりマスコミもバブルを煽り、そしてバブルを潰せと連呼した責任があるんですがね。
今の日本では売国奴ほど素敵な商売はないって事でしょうかね・・・
何か暗澹たる気持ちになりますね。

投稿: | 2008年1月27日 (日) 02時33分

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