デフレ下で行う増税や歳出削減が、いかに馬鹿げているか(小野盛司)
(※日本経済復活の会 小野盛司会長の記事、第三弾です)
長引くデフレのお陰で、日本が急速に貧乏になりつつあることに気付いているだろうか。内閣府の発表によると、世界のGDPに占める日本の比率は1999年度の17%から2006年度9.1%に、つまり半分近くにまで下落した。かつて、世界一だった一人当たりの名目GDPが18位まで落ち込んだ。IMDの発表によれば、世界競争力は1989年から1993年まで5年連続で日本は世界一だったが、いまや24位まで落ちている。
滝実衆議院議員は質問主意書で、日本経済のこのような没落の原因を質問した。政府の答弁は次の通りであった。
『平成十年から平成十七年にかけて、世界の名目GDPに占める日本の比率が低下している主な要因としては、世界経済が順調に成長する中で、日本経済がデフレ状況にあったため、名目成長率が相対的に低かつたことなどが挙げられる。政府としては、これまで、各年度の「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」や「構造改革と経済財政の中期展望」等に基づき、適切な経済財政運営に努めてきた。』
要するに、デフレのために日本経済が没落したが、政府は「適切な」経済財政運営を行ったのだそうだ!?世界中でデフレに苦しんでいる国は日本だけだ。デフレでは、お金がブラックホールに吸い込まれるがごとく、どんどん消えていき、国がどんどん貧乏になる。なぜ、日本だけが貧乏にならなければならないのだろうか。
金本位制の時代にはデフレになることがよくあった。世界大恐慌や昭和恐慌などが有名だ。兌換紙幣を発行し、貨幣をいつでも金と交換できる金本位制の下では、発行できる通貨の量が限られてしまう。通貨を発行し過ぎると、その通貨を交換しようとする人が増えて、政府の金を全部買い取られてしまうからだ。お金の量が増やせないときに、経済が拡大して生産力が増大すると、お金が足りなくなってデフレになる。折角、売る物が沢山あるのに、国民はお金を十分渡されていないから、物が余り、投げ売りが発生しデフレとなり、経済の発展が止まり国は貧乏になる。
世界恐慌の際、早期に金本位制を採用した国の経済はデフレに陥り、金本位制を採用しなかった国、あるいは早期に金本位制から離脱した国の経済は比較的堅調な成長を維持したのである。日本は高橋是清蔵相の改革のお陰で、金本位制から離脱し、大規模な景気対策を行ったお陰で、いち早く景気回復をなしとげた。通貨管理制度は通貨を国が自由に発行できる制度で、これにより経済の限りない発展の道を開く改革であったと言える。経済発展のためには、通貨を徐々に増やしていかねばならないわけだから、この改革は極めて重要な改革だったし、毎年通貨を適量だけ発行し続けていけば、経済は発展し、国民は豊かになり、デフレ経済には絶対にならないのである。
なぜ、日本だけがデフレになったのかと言えば、理由もなく通貨発行を拒否し、わざわざ国を貧乏にする道を選んだ唯一の愚かな国だからである。日本だけが、通貨管理制度を放棄し、旧態依然の金本位制まがいの制度に逆戻りしている。デフレになったら、通貨発行をしてデフレから脱却は簡単にできるのに、それを拒否してどんどん貧乏になっている。それを海外の識者は、あきれて見ているのが現状だ。
ノーベル経済学賞をもらったスティグリッツ、クライン、サミュエルソンやバーナンキFRB議長など、経済学における世界トップのアドバイスは、日本に対し、通貨発行し、それを財源に減税や、医療・福祉・教育・公共投資など、国民に必要な政策に使いなさい。そうすれば、国も豊かになり、財政も健全化し、デフレも止まる。本当の意味の通貨管理制度に戻りなさいということだ。
何がいけなかったのかと言えば、国債は国の借金であり、将来税金で返さなければならないものと説明したのが、実は通貨管理制度を放棄せよという説明になっているのだ。通貨を発行する仕組みは、国が国債を発行し、それが市中に流れ、それを日銀が買えば、その引き替えにお金が出ていく。つまり通貨を発行するには、国債を多く発行しなければならない。それが悪いことだとしてしまったら、通貨管理制度を拒否し、昔の金本位制のような通貨発行に制限が掛かる制度に逆戻りすることを意味する。経済拡大のためには、それに見合った通貨の量が必要であることは、世界中の人が理解しており、そのためには、発行する国債を増やしていく必要があることも理解しているのだが、日本だけは、国債は国の借金だからよくないものと勘違いしている。これでは日本だけが貧乏になっていくしかない。
1930年、日本は金本位制に復帰した。それをきっかけに昭和恐慌と呼ばれるデフレを引き起こしたのは、浜口内閣であったが、当時の蔵相井上準之助は1929年9月に『国民経済の立直しと金解禁決行に就いて国民に訴う』において次のように書いている。「借金として歳出を図っているというような不健全なことを止めてしまって、借金もせずに、バランスを合わせて、この財政上の状態を立て直すつもりであります。」彼の均衡予算の考えは、景気を悪化させ、税収を落ち込ませ、それが財政を悪化させた。現在のデフレとそっくりの状態に陥った。
それを救ったのが、1931年、犬養内閣で、高橋是清による大規模な景気対策であった。1933年には実質GDPの伸びは10.1%にも達し、世界における日本の輸出のシェアも1930年の2.7%から1935年には3.6%にまで上昇した。現在の日本でも日経新聞社の日本経済モデルによる試算では、大規模な景気対策を行えば同様な結果になることが分かっている。
日本が果てしなく貧乏になる前に、計量経済学の分析を基に、しっかりとした経済対策を行うべきではないだろうか。(小野盛司)
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コメント
初めてだと仰らずに、是非とも千島学説について知ってください。決して大げさではなく千島学説の広がりが、国際金融資本からの脱却の手がかりとなるのです。以下に、その意味を説明します。
●千島学説を知れば、現代の医療問題の根本原因が解ります。
●原因が解れば、千島学説が提唱する健康法に従う事でガン患者を激減させる事が出来ます。
●ガン患者を激減する事が出来れば、「アリコ」「アフラック」「AIG」の【がん保険】に打撃を与える事が出来ます。
●無駄ながん保険料を支払う事がなくなり、むざむざと資金を国外流出させることがなくなります。
つまり、それ程の威力と衝撃を持っているのです。
投稿: n | 2008年1月 9日 (水) 20時44分
とおりすがりさん、こんにちは。
私も今、テレビで聞きました。赤坂の議員宿舎
の20階から転落して死亡したそうですね。大変なニュースです。背景がまったくわかりません。
投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年1月 9日 (水) 12時56分
nさん、こんにちは。
その“千島学説”なるものはまったく知りませ
んでした。読んでみたいですね。
話題に相応しいかどうかわかりませんが、今の
グローバリスムとか、新自由主義の源流は明らか
に社会ダーウィニズムです。このダーウィニズム
は“種の起源で”進化論仮説を提唱して余りにも
有名なんですが、実は日本にこの進化論に真っ向
から反論の立場で学説を主張した人物がいます。
棲み分け理論提唱の今西錦司博士でした。彼の
学説が継承発展すれば、欧米を席巻しているダー
ウィニズム的世界観が覆され、日本的共生観念、
すなわち和の思想が世界に伝播する可能性はある
と思います。しかし、この学派が外に出ることは
なく、無視され続けてていることはnさんが言っ
たアマゾンのレギュレーションと同質の圧力が存
在しているような気がします。
出版界に思想統御があることは間違いないでし
ょう。
投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年1月 9日 (水) 12時54分
★緊急!
赤坂議員宿舎で男性転落 西村眞悟衆院議員の長男か?
1月9日11時30分配信 産経新聞
西村眞悟衆院議員=大阪府堺市、平成17年11月28日撮影
9日午前10時35分ごろ、東京都港区赤坂の赤坂議員宿舎で、正面玄関のひさし部分に人が倒れていると通報があった。
倒れていたのは西村眞悟衆院議員(無所属)の長男(26)とみられ、都内の病院に搬送されたが、関係者によると心肺停止状態だという。警視庁によると、上階から転落したとみられ、男性の身元確認を急いでいる。
投稿: とおりすがり | 2008年1月 9日 (水) 12時51分
JAXVNさん、こんにちは。
五大紙の論調が一致し始めているのはまさに
警戒すべき現象だと思います。以前はよく朝日と
産経が一致すれば危ないということは一部で言わ
れていましたが、消費税増税への誘導と偏頗な
財源論に大手が拘泥し始めたら誘導操作でしょう
ね。
財政再建論は一見論理的なだけに国民を誤誘導
に掛け易いのですが、真のデフレ解消論に行かな
いようにすることが悪質だと考えます。政財界に
日本を駄目にしたいという思想がありますね。
投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年1月 9日 (水) 12時43分
こんにちは。横レス失礼します。
> n様
「千島学説入門」について検索してみたのですが、紀伊国屋書店や楽天BOOKSのサイトでも当該本は品切れになっていましたので、これだけではAMAZONが出版妨害をしているとは言い切れないようにも思います。ただ内容から言えば、AMAZONが「売りたくない本」である事は間違いないようですが。またAMAZONに前科があるのも事実ですし。
投稿: JAXVN | 2008年1月 9日 (水) 08時28分
【転載】
アマゾン詐欺を発見!
*『拒否できない日本』(文春新書、関岡英之)を1年以上も意図的に売らなかった実績を持つアマゾンが、再び詐欺を働いた。今度は、【千島学説阻止】を狙いとしている。新書で¥2000+税で買える本なのに、何と中古本で¥4799以上の価格としている。これを詐欺と言わずして何と言うのか?
*以下、2つのURLを比べてみて欲しい。
【出版社サイト】ISBN4-88503-008-0 C0047 \2000E
【千島学説入門 生命発生からガン治療まで 忰山紀一 著】¥2000+税
http://www.jiyusha.co.jp/mokrok/books/008-0.html
【アマゾン詐欺サイト】
【千島学説入門―生命発生からガン治療まで (単行本)】¥4799 ~ ¥5700(*中古)
http://www.amazon.co.jp/gp/offer-listing/4885030080/ref=dp_olp_2/250-9966808-5369825
投稿: n | 2008年1月 8日 (火) 23時43分
こんにちは。
小野盛治会長がおっしゃっておられるように、今の日本で消費税増税を行う事は自殺行為でさえあるはずなのですが、5大全国紙の論調は違うようです。朝日と読売は社説で消費税増税に賛成を表明していますが、「では産経は?」と思って検索してみたらちゃんと「賛成」を表明済みでした。
「【主張】消費税 選挙意識して腰を引くな
2007.11.22
(中略)
政府税調は安定的財源として消費税がふさわしいとし、引き上げの必要性を示したが、税率も時期も明記し得なかった。むしろ、踏み込んだのは財革研で、社会保障目的税化の方向を明確にしたうえ、2010年代半ばまでに少なくとも税率10%とした。
財革研は党政調会長の私的研究会で党議決定とはならないが、財政再建の議論が一歩進んだことを評価したい。与謝野馨財革研会長は党税調の小委員長でもある。党税調でもこの方向付けを明確にしてほしい。
ただ、消費税換算で1%分にあたる基礎年金国庫負担については、政府税調と同様に財源確保を求めるにとどまった。この税財源が総選挙で民主党との争点になるからだろう。
財源が必要なのは再来年度だが、消費税引き上げには周知期間を踏まえて今から具体化作業に入らねばならない。仮に間に合わなければ、2011年度黒字化のシナリオ自体が狂う。
それは財政構造改革の後退を決定的にし、市場の信認も失う。選挙を理由に財政規律を軽視すると、国民経済的利益も損なうことを福田康夫政権も民主党も改めて認識してほしい。」
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/071122/fnc0711220342003-n2.htm
5大紙のこの論調の一致振りは郵政民営化問題の時を彷彿とさせます。やはり大手メディアは日本を潰したがっているとしか思えません。
ところでとおりすがりさんがご紹介しておられるSPAですが、確かにフジサンケイグループ内では異端とも言える論調を取る事もあるようです。ただ影響力はやはり新聞、テレビの方が上ですが。サンデー毎日も、同様に新聞本紙とはスタンスが違う報道をする事があるようです。週刊朝日、週刊読売はほとんどの場合本紙と同じスタンスのようですが。
「小泉復活を待望する人々」については、こちらでも紹介されていました。とても正気とは思えませんが。
「どーゆーこっちゃ…!! 私は絶対にだまされないゾ」より
「まだ小泉を待望するBがいる!
新年の深夜に放映された「朝まで生テレビ」を観ていると、視聴者からのコメントを表示するホワイトボードに、「小泉が再登板すれば日本は良くなる」との書き込みがなされていたのを見つけました。
驚きですね。
この期に及んでもまだあの‘戦後最大の売国宰相’の再登板を望むB層有権者がしぶとく存在しているのです。」
http://ameblo.jp/msz006zdragon/entry-10063620779.html
投稿: JAXVN | 2008年1月 8日 (火) 14時19分
とおりすがりさん、こんにちは。
>小泉再復活をのぞむ若年層が多数おりました。
小泉再登板の動きは現実に起こるかもしれませ
んね。テレ朝のお昼の番組で元秘書官の飯島勲氏
が小泉氏のことを異常に褒めちぎっていましたか
らね。ぶれない人だとか、他人の悪口を絶対に言
わない人だとか。あと小泉チルドレンを引入る
武部勤氏などの動向は小泉待望論に向かっている
ような気もします。
飯島氏は言葉に気をつけて、小泉前首相とか、
小泉さんと呼んでいましたが、随所で“小泉は”
と呼び捨てにしていました。他者に語るとき、
無意識に「小泉は」と言ってしまう感覚にこの元
秘書官がいた立ち位置がよく見えています。
投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年1月 8日 (火) 13時52分
本日発売の週刊SPAを拝読しました。
この雑誌は旧週刊サンケイでしたのでフジサンケイグループなのです。
しかしフジサンケイらしくないほど非常にリベラルでありまして、小泉全盛期においても媚び諂う様な真似はしませんでした。
早い話、朝日新聞社の刊行物より遥かに信用できます。
そのSPAに読者アンケートの結果が掲載されておりました。
そしたら何と!
小泉再復活をのぞむ若年層が多数おりました。
SPAは格差社会元凶の最登板を望むとは何ぞや?と注釈をつけていましたが・・・
日本人の劣化は想像以上なのでしょうか!?
投稿: とおりすがり | 2008年1月 8日 (火) 12時41分