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2008年2月 4日 (月)

日本における言論統制の実情(小野盛司)

(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第十九弾です)
  http://tek.jp/p/

 朝日新聞社は、東大の研究室と共に衆議院選挙の候補者の意識調査を行い、8月27日、28日の両日に新聞紙面でその結果を発表した。更に、10月30日、31日にも一部調査が加えられた。その中で特に興味があるのは次の質問である。

 「デフレからの脱出が急務であり、財政再建のために歳出を抑えるのでなく、景気対策のために財政出動を行うべきだ。」という意見に対し、

1.賛成
2.どちらかといえば賛成
3.どちらともいえない
4.どちらかといえば反対
5.反対

のどれかを選ぶというものだ。結果は以下のようになった。

景気対策に対する意見
Photo_2

 つまり、景気対策に好意的な人のほうが、否定的な人の1.4倍もいる。次に「公共事業による地方の雇用確保は必要だ」という意見の賛否を問う質問に対しては次のような結果となった。

公共事業に対する意見
Photo

 つまり、公共投資に好意的な人は、否定的な人の約2.8倍もいるということである。また平成19年の末の自由民主党都道府県連に対する日刊紙の調査によれば、財政出動を求める意見は32団体,財政出動を否定する意見は僅か8団体であり、少なくとも自由民主党都道府県連は圧倒的に財政出動を求めている。

 それに対し、マスコミは財政出動反対、公共投資削減の論調一色である。ということは、マスコミが世論を反映せず、極めて偏った意見を国民に押しつけているということだ。経済のコメンテーターは緊縮財政を唱える者でないとテレビに出さないし、新聞にも書かせない。日本には言論の自由などなく、マスコミは一握りの影の指導者により完全に支配されていることが良く分かる。このような言論統制が日本経済をここまで没落させてしまった。

 マスコミが「国の借金がここまで増えてしまったので、もうこれ以上財政出動はできない。過去の財政出動は効かなかった。」という説を唱えるとき、我々は単に言葉で反論しているのではない。我々が選んだのは、科学的な方法である。それは天気予報でも、天体の運動の予測等でも常に行われている手法である。つまり過去のデータを忠実に再現できるようなモデルを作り、そのモデルを使って未来を予測するという手法である。そのほうが、出任せの説よりはるかに正確であり、まさにその手法こそが、現代の豊かな社会を築く基礎になっているからである。そのような経済モデルを使い到達した我々の結論は「積極財政が財政を健全化する」ということであった。我々が科学的な手法で日本経済を分析しようとする試みに対し、様々な圧力が掛かってきた。2001年にそのようなシミュレーションをしようと、ある大手シンクタンク(シンクタンクAとよぶ)と接触しようとした。どうも我々が積極財政のシミュレーションをしようとしていることが、シンクタンクAに知れたようで、小野盛司という人物と一切接触してはならぬという指令が出たようで、35年前から親しくしている友まで含め、一切私との面会を拒否してきた。私はまるで、危険人物並にブラックリストに載せられてしまった。

 シンクタンクBは、「そんな景気対策をやれば景気はよくなるのは当たり前じゃあないですか。そんなシミュレーションは、やる必要はありません。」と言って断られた。景気対策で景気がよくなるということは、シミュレーションを専門にやっているシンクタンクにとっては、火を見るよりも明らかだからやらないという。しかし、日本には言論の自由が無いから、このことは国民に対しては厳重に封印されていて誰も知らないからこそ、私がお金を払って実施し国民に真実を知らせたいと言っているのだ。

 シンクタンクCは簡単な計算なら1回500万円を出せばやってもよいと言った。もっと安くできないのかと聞くと、もちろん安くやろうと思えばできるが、国はいくらでもシミュレーションに金を出す。値下げしないほうが儲かるとのこと。要するに、国の方針である「デフレ下の緊縮財政」を支持するシミュレーションをやっている限り、巨額の調査費が国から入ってくるから、それに反対する我々のシミュレーションにはどこのシンクタンクも冷たかった。その他、多数のシンクタンクとの接触を試みたが、全部面会すら断られた。

 唯一協力してくれたのは、日経新聞社であった。日本最大の経済のデータベースを持ち、最も信頼されているシンクタンクであった。お金を払って、一部は完全に日経新聞社に試算を行っていただき、それを補充する形で私が、試算を追加した。しかし、「積極財政が財政を健全化する」という結論に達し、それを発表する段階になって、発表してはならぬという連絡が日経から私の所に入った。これを発表されると、日経への国の調査費がカットされると思ったのだろうか。私は、「もしこの結果の発表を日経が止めるのであれば、我々の会に属する国会議員が、このことを国会で問題にすることになる。」と日経に通達した。日経は、それに反論できず、結果の発表を許可した。

 日本経済復活の会には、たくさんの国会議員が顧問として所属している。もしも我々の口封じをしようとすれば、それに対抗する手段が多数存在する。これが、我々の活動を可能にしたベースとなっている。日本のような言論統制の厳しい国家では、我々のような活動を通常の団体でするのは、極めて困難であろう。          (小野盛司)

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コメント

こんにちは。

>将来、勝ち組の座に一番近い東大生が
>ケインズ支持が多いとは意外ですね。
>自分の事より国家全体、マクロ経済全
>体の事を考えてる学生が多いんでしょ
>うかね。新自由主義者の巣窟一橋や
>慶応とは一味違います。

 何かの本で読んだ記憶があるんですが、約20
年くらい前から表舞台に出るエコノミストや経済学者
は東大系から慶応系に取り替えられてきたというの
があるそうです。昔の日本が比較的安定した経済成
長を行なっていたのは政治家が東大派のケインズ学派
に耳を傾けたからであって、それがいつの間にか
新自由主義派の慶応学派に取って代わり、国体崩
壊の危機を迎えることになりました。この傾向が
最も過激に表れたのが小泉政権です。

 東大ケインズ学派の最後の砦が植草一秀さんな
のです。だから彼は象徴的な意味を込められて新
自由主義的構造改革急進派に狙われてしまいまし
た。おもしろいことに、東大学派から慶応学派へ
の入れ替わりを佐藤優風に言い換えれば、小泉政
権は国家パラダイムがケインズ型からハイエク型
に切り替えられ、それとセットで日本の国際政治
は協調型から排外主義的ナショナリズムへ移行し
たと言っています。一方植草さんはこの変化を
『「ケインズ的経済政策と市民的自由」の組み合
わせから、「ハイエク的経済政策と治安管理」を
重視する政治体制』へ大きく旋回したと言ってい
ます。

 私は佐藤氏の言う『排外主義的ナショナリズ
ム』というのは違うんじゃないかと考えていま
す。なぜなら小泉氏の靖国参拝は偽装であり、村
山談話を踏襲する彼の思想的柱は階級闘争史観を
基底にした反日史観だからです。一方、植草さん
が捉えたケインズ的政策からハイエク的政策への
変換とセットになった治安重視、すなわち警察国
家(夜警国家)への変貌という認識は正確に昨今
の日本を言い表しています。

 新自由主義によって国家意識は溶解し、急速に
治安悪化や風紀紊乱が起きています。この無秩序
化を統制するために監視と警察権力が強くなって
くる傾向にあります。富の傾斜分配が極限化して
くると、こういう夜警国家に変貌してきます。こ
の意味では植草さんの認識が当を得ていると考え
ます。

 東大は官僚養成機関で有名ですが、それなりに
国家の基幹を支えるという意識は残存しているの
でしょう。しかし、原田武夫氏の著書によれば、
昨今の東大生のエリート意識は外資に就職できる
ことだそうです。昔は優秀な成績で卒業して国家
の役に立つという意識があったようですが、今は
いかにアメリカのポチとして有能になれるかとい
う感じでしょうか。

 日本経済復活の会の会長さんである小野盛司氏
も稀有な残存ケインズ学派であり、積極財政論者
です。だからこそ彼は反ケインズ論者から無視さ
れたり、冷たい攻撃を受けていると思います。そ
ういう立場では丹羽春喜氏も同じです。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年2月 6日 (水) 12時21分

将来、勝ち組の座に一番近い東大生がケインズ支持が多いとは意外ですね。
自分の事より国家全体、マクロ経済全体の事を考えてる学生が多いんでしょうかね。
新自由主義者の巣窟一橋や慶応とは一味違います。
親のコネで私大文系卒のボンクラ小泉や安倍が東大閥を排除しようと躍起になってたのはこの辺が原因でしょうね。
東大はコネ入学は難しいでしょうからw
もっとも小泉にしても慶応の2浪3流ですけどw
その辺が彼らのトラウマになっているからゆとり教育や階級固定化社会、世襲制社会を目指してるのかもね。
子孫には楽に勝ち組になってほしいですからw
だけど同じ国立でも一橋と東大は相当毛色が違いますね。
新自由主義者の代表格である石原慎太郎や竹中平蔵も一橋ですしね。
官僚養成機関でもある東大生は常に国家全体、マクロ経済全体を考えるような教育がなされてるのかも知れませんね。
だけど今の清和会支配が続けばそれにもメスが入る可能性が大きいですね。
次の衆院選は是非とも政界から新自由主義者を駆逐しなければなりません。
もう森政権から10年近く続いてますからね。
それはそうと欧米の株価が大きく下落しましたね。
たぶん改革が足りないんでしょうw
もしかすると米英の新自由主義の終りの始まりかも知れませんね。

投稿: | 2008年2月 6日 (水) 08時35分

渡久地明様

 こんばんは。すみません、グラフが一つ抜けて
いたのに気付かずそのまま離れてしまいました。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年2月 4日 (月) 23時18分

失礼、景気対策に対する意見のグラフが抜けているようです。

投稿: 渡久地明 | 2008年2月 4日 (月) 17時24分

書き忘れました。

あるべきグラフ(公共投資に関する意見)が一枚抜けていませんか。

投稿: 渡久地明 | 2008年2月 4日 (月) 17時20分

小野様、高橋様

そんな圧力があったのですか。知りませんでした。日経が社名を出さないくれといってきたというのは聞いていましたが。

わたしも地元の民間金融機関調査部めんめんと飲んだら袋叩きにあい、こいつらポンカスなのではないかと思っていましたが、別な理由があったわけですね。言えばいいのに…

それにしても、地方まで手が回っているとは思えず、単なるポンカスなのではないかといまでも半信半疑です。

投稿: 渡久地明 | 2008年2月 4日 (月) 17時18分

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