ここまで来た 日本の地盤沈下(小野盛司)
(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第二十九弾です)
http://tek.jp/p/
「週刊エコノミスト」2月26日号に『ここまで来た 日本の地盤沈下』という記事が大々的に載っている。昨年の10月26日に日本経済復活の会が『日本はここまで貧乏になった』という意見広告を朝日新聞の朝刊1頁を使って出したのが引き金となり、これに類した記事が次々出されるようになり、「週刊エコノミスト」のこの記事も、その一つだと思う。
「週刊エコノミスト」の記事には、地盤沈下を示すたくさんのデータが書いてある。
①一人当たりの名目GDPは1993年には2位だった日本だが、2006年には18位に下がった。
②購買力平価でも日本は順位を落としていて、2005年には16位まで下がった。
③株価の騰落率で言えば1996年~2007年の平均でも2007年の年間でも世界52カ国中下から2番目の51位だった。
④1989年末に株式時価総額で実に14もの日本企業が世界20位までに入っていたが2007年末にはたった1社が入っているだけだ。
⑤世界主要市場の時価総額の株式時価のシェアは90年の32.9%から7.3%に落ちた。
⑥港湾のコンテナ取り扱いランキングも1980年には神戸が世界4位だったが、2006年には39位に低下し、日本で最高は東京の23位。
⑦国際競争力ランキングは1996年には日本は4位だったが、2007年には24位に下がったとある。エコノミストには書いてないが、1989年から1993年の間は日本は世界一だったのだ。下のグラフを見て頂きたい。
日本人は、日本の名目GDPは非常に長い間、ほとんど変わっていないと思っている。しかし下のグラフを見て頂きたい。EUのユーロに換算して日本の名目GDPを見ると実は大きく減少しているのだ。BRICsだけでなくEUの台頭も、日本経済の没落と関係しているのは明らかだ。
実質GDPの伸びが大きければ名目GDPなどどうでもよいなどと言っているときではないことは明らかだろう。実質GDPの伸びとは何だろう。デフレーターが下がれば下がるほど、実質GDPは伸びるようになっている。例えば、パソコンの性能が昨年より向上したが、同じ値段で売られているとしよう。一年前にはその性能だと20%値段が高かったとすると、実質20%値段が下がったことになる。デフレーターの下落だ。しかし、買った本人は同じ値段なので、同じパソコンを買っただけと思っているかも知れない。
計算上では、それを買った人は実質20%高い物を買ったことになる。実質、それだけ金持ちになったとし、GDPは拡大したとみなす。計算上では確かにそうなるかもしれないが、その人は性能が上がったことに何のメリットも感じないかもしれない。ハードディスクの容量が100GBから120GBになっても全く関係ないかもしれないし、機能が増えた分、逆にどこに自分が使いたい機能があるのか探すのに大変で、機能が増えることはありがた迷惑かもしれない。そんな理由で実質GDPを上げるのはおかしいかもしれない。デフレーターを下げれば下げるほど、実質GDPが上がるから、政府はどんどんデフレーターを下げて、その反動で、実質GDPを上げ、『経済成長』を誇示しているだけかもしれない。
実際、平成15年の実質GDPの伸びは3.2%と政府は発表して平成16年の参議院選を戦い、選挙が終わったとたん、デフレーターの値を修正し、平成15年の実質GDPの伸びは、実は2.0%でしたと、大幅下方修正した。選挙の前後で、これだけ大幅な実質GDPの値の修正をするということは、なんだか怪しいと思いませんか。(小野盛司)
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(日本に希望を与える信念の男、城内実)
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