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2008年4月14日 (月)

IMF委 共同声明 景気刺激へ財政政策を(小野盛司)

(※日本経済復活の会 会長 小野盛司氏の記事、第58弾です。)

 4月13日ワシントンで開かれていた国際通貨基金(IMF)の国際通貨金融委員会(IMFC)が、世界経済減速への対応について、「財政政策も景気刺激策となりうる」とする共同声明を採択し、閉会した。世界経済の減速がささやかれており、世界大恐慌に発展する恐れさえ指摘されている。世界各国が財政政策、つまり景気対策を行って、世界大恐慌へと発展するのを阻止しようとしているのである。

 14日の日経新聞には「IMF委 共同声明 景気刺激へ財政政策を」のタイトルに加え「日本には構造改革要求」というサブタイトルが書かれている。本当に日本にそんなことを要求したのかを確かめるために、本文を読んでみると「巨額の借金に苦しむ日本は財政出動要請の対象から事実上除外されているとみられている。」と書いてある。つまり、声明ではそんなことは書いていないが、日経の記者が勝手にそのように解釈して、サブタイトルを書いたということだろう。ありもしないことを勝手にでっち上げて書くのが日経のやり方だ。

 筆者は、政府発表と称する記事に関して、時々政府(内閣府)に問い合わせてみることにしている。そうすると、内閣府では、それは事実ではないとはっきり言う。では日経に抗議すべきだと、内閣府に言うと、内閣府は日経と連絡を取ってみると言う。しかしそれから話は進まない。政府に対して日経は情報源は話す必要がないと主張する。それが報道の自由なのだそうだ。ありもしない嘘の記事を書かれても、政府はそれを放置するしかない。私が日経に電話しても記事が間違えていると主張しても同じだ。でっち上げたのだろうと問い詰めても、「そんなことはない。情報源は明かす必要はない。」と主張してそれ以上追求する手段はない。滝実衆議院議員による質問主意書の中で、時々新聞記事の内容について聞くと、政府からの回答は「そのような事実はない」という返事が返ってくる。つまり記事は嘘だと言うのだ。だからといって訂正記事を書けとは言えないようだ。それが報道の自由というものの実体か。日本は何という国だろう。つまり報道の自由とは、でっち上げの自由ということのようだ。これが日本経済を没落させる一因となっている。嘘の報道に対して、反論する場を与えるべきだ。

 経済の話にもどろう。現在、日本以外は物価の値上がりに悩んでいる。日本は食料品やガソリンなどの値上がりはあっても、全体としてはまだデフレであり、物価の下落は続いている。景気対策の余地がある国とは、物価の値上がりは激しくない国であり、日本が最も安心して景気対策が行える国であり、景気対策の成果が最も上がる国である。計量経済学は、日本の巨額の債務の問題は、景気対策によって解決することを証明している。

 一昨日、民主党の岩國哲人衆議院議員と食事をした。4年位前に、私が衆議院会館で議員を集めて講演をしたとき、岩國氏が政府貨幣発行についての彼が書いた論文を私に渡してくれた。今回もその話が出た。国がお金を刷って、国民のために使えばいいではないかという主張。当時彼は民主党の副代表だった。是非、民主党の中でこの考えを広めて欲しいものだ。民主党は、ともすれば財政再建のため、消費税増税や歳出削減の話を持ち出す。

 岩國氏の考えは、実際に政府貨幣を印刷して、日銀券と共存させようというもの。しかし、それをやりだすと大変ですよと私は言った。現在、日銀券の発行残高は70兆円しかなく、政府貨幣を発行しても、それ以上は流通しない。それに、自動販売機など、すべて作り直さねばならなくなる。それから政府貨幣が流通すると、その代わりに日銀に日銀券が返って来て、日銀の自主ルールに従えば、日銀券の発行残高を日銀の国債保有の上限とするようになっているので、日銀券の発行残高が減れば、国債保有も減らさなければならなくなる。つまり売りオペをやらねばならず、それで景気を冷やす。つまり、政府貨幣発行は現在の制度のままでは、景気対策にはならない。スティグリッツの言うように、政府を変えればよいだけだ。政府貨幣を政府が発行し、それを日銀が受け取り、日銀が保管すれば、その額がそのまま国庫に入るようにすれば、景気対策に有効である。まさにお金を刷ったことになる。これには法改正が必要だ。これこそ真の構造改革である。

 巨額の政府債務で身動きが取れなくなっている日本だが、実際は柔軟に考えれば、お金はなんとでもなる。霞ヶ関埋蔵金もあるし、外貨準備だけでも100兆円あるし、日銀にあるお金も使おうと思えば使える。何か悪いことがあるのはないかと恐れていると、世界から取り残されるだけ。一刻も早い決断が求められる。

“お知らせです” 

 4月21日の出版記念パーティ

 4月21日(月曜日)、東京にて日本経済復活の会・小野盛司会長さんと評論家の中村慶一郎氏の共著『お金がないなら刷りなさい ―米国が16兆円を刷って国民に配っているときに日本は増税かーの出版記念パーティがあります。弊ブログで小野会長の積極財政論シリーズをご愛読して頂いている読者さんも参加してくださればうれしい限りです。出版記念会詳細は上記リンクにてどうぞ。(神州の泉・管理人)

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コメント

それでも新自由主義の権化のようなIMFが財出の必要性、それによる内需拡大の重要性を認めただけでも大した変化だと思いますよ。
このままサブプラ問題が悪化して新自由主義自体が崩壊してくれれば一番良いんですがね。
米国では民主党政権が誕生しそうですしね。
ここらで世界的に大きなパラダイムの変化が無ければ日本も変わらないと思いますね。
是非ともかつての日本型資本主義に戻ってほしいもんです。
そう予言しているユダヤ教のラビもいるんですが・・・

投稿: ななし | 2008年4月17日 (木) 01時31分

以前から何度も言っているように日経と朝日は一番性質が悪いですよ。
系列のテレ東やテレ朝はもっと酷いですw
NHKは比較的まともでしたが、会長が替わってから右に倣えをしてしまいましたねw
小泉・竹中の時代にも同様な事が何度かありました。
G7で米国の財務長官あたりから財出を具申されているのに曲解したコメントを発したり、
またそれを記事にしていましたからね。
今に始まった事じゃありません。
すっかり日本も全体主義国家になっちまったようで、構造改革や新自由主義に対する批判はマスゴミではタブー化してしまいましたね。
せめてメディアがまともならまだ希望は持てるんですがねえ~。
どうもわが国ではメディアが先頭切って売国反日をやるのが好きなようでw

投稿: ななし | 2008年4月17日 (木) 01時25分

原文でも「構造改革、財政再建」云々という文は確かにあります。

ただ、これは要するに単なる決まり文句というか、コピペというか、付け足し。まぁどうでもいい部分のような感じがします。「日本には、内需拡大を求める」ってしてくれれば完璧なんですけどね。

アジアの新興国には、内需を「boostせよ」というコメントがあります。
「ブースト」。この語感が景気よくていいですね。


投稿: mr.clean | 2008年4月15日 (火) 20時51分

JAXVNさん、こんにちは。

>ただ、「日本は財政出動要請の対象から除外さ
>れているとみられる」と報道しているのは日経
>だけでした。やはり一番悪質なのは日経のよう
>です。

 対象から除外されているという嘘は頗る悪質
ですね。日経の杉田亮毅氏は小泉氏の盟友です
から、そういう露骨な反積極財政キャンペーン
をやるのはわかるような気がします。日経はマ
スメディアによる構造改革推進勢力の筆頭です
から。      

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年4月15日 (火) 13時19分

こんにちは。このIMF委員会の声明に関する報道について、他社の物も確認してみました。その結果、ほぼ全てが「日本にはさらに構造改革を求める」と報道していました。ただ、財政については産経と共同が「財政の見直しを含む改革を求める」としていて、その他の「財政再建を求める」という報道とややニュアンスが違っていました(原文も確認したかったのですが、私の英語力では無理でした)。ただ、「日本は財政出動要請の対象から除外されているとみられる」と報道しているのは日経だけでした。やはり一番悪質なのは日経のようです。

投稿: JAXVN | 2008年4月15日 (火) 13時02分

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受信: 2008年5月 3日 (土) 19時21分

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