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2008年6月24日 (火)

お金が海外に流れ出ている(小野盛司)

(※日本経済復活の会 小野盛司会長の記事、第90弾です)
 
 本日(6月24日)の日経の夕刊のトップ記事は「日本、所得流出際だつ 1-3月26兆円、原材料高響く」である。原油等の輸入品の価格高騰で、今年の1-3月期で、実質的な所得の流出入が26兆円もマイナスとなった。この交易損失のGDP比は、日本が4.5%だが、米国は0.8%、ユーロ圏は0.4%なので、日本の一人負けといったところ。輸入品を高い値段で買わされることにより、巨額のお金が外国に吸い上げられていて、日本はどんどん貧乏になっていく。外国に取り上げられた分だけ、内需が落ちたことになるから、内需を相手にしている中小企業には、極めて厳しい。

 内閣府・財務省の調査や朝日新聞の調査にも、大手企業の景況感が大幅悪化していることが示されている。それでも政府からは消費税増税の話しか出てこない。国がどんどん没落していっているのに、そして自殺者が10年連続して3万人を超えているのに、政府は国民に対し更に痛みに耐えよと言う。

 この日本の現状を見るとき、私は昔高校の英語の教科書に載っていた物語を思い出す。昔の話なので記憶は定かではないのだが、ストーリーは次のようだった。一人の少年が一人で長い船旅に出かけるのだが、最初の日に財布を無くしてしまう。船内の食堂にも行けないし、食べ物も買えない。彼は、じっと耐え抜き、悪戦苦闘しながら長い船旅をする様子が色々書かれていた。ところが最後、船が目的地に着いたとき、食事代も船賃に含まれていたことを知らされる。何のことはない。食堂で自由に食べて良かったのだ!

 この話は、今の日本の現状とそっくりだ。政府はお金がないと言って、老人を姥捨て山へ送る。予算削減で医療・福祉・教育など崩壊寸前だ。病院も次々破綻。産婦人科医や、麻酔科医も足りない。介護現場も人が集まらない。学校には教材費が無い。チョークも買えないと先生は嘆く。学力は落ちる一方。日本の自慢の製造業もみるみる没落。かつて時価総額で世界20位以内に14社も入っていたのに、今はトヨタが日本企業で最高で、それもやっと20位。地方自治体もお金がない。給料を大幅カットしてる。どうしてこんなにお金が無くなったのだろうと、十数年間も嘆き続けている。このストーリーの終わりには、「実は、お金は刷っても良かったんだよ」と国民が教えられ、なぁ~んだ、そうだったの。何と馬鹿なことをやってきたのだろうと言って、ストーリーの終わりとなる。先程の少年の物語と似た物語だ。

 少年の物語と日本経済の物語は本質的には同じだ。両方とも、簡単な勘違いのために、長い間、味わわなくても良い苦しみを味わっている。違いは、前者は勘違いであったことが、一目瞭然だが、後者は勘違いであることを教えるのに苦労する。しかも日本人はお金を刷ること、つまり通貨増発に対して強い先入観がある。それと借金は一日でも早く返したいという気持ちも強い。

 もちろん、お金を刷ることが万能ではない。お金さえ刷れば、どのように刷ったお金を使っても、日本経済は良くなると言うつもりはない。お金は経済を発展させるために刷ったほうがよい。

 日本経済の没落が続いている。しかしそれでもまだ、GDPは世界第2位の経済大国だ。日本がなぜ経済大国になったかと言えば、もちろん日本企業が世界の中で競争に勝ったからだ。しかし、デフレでお金が消えてしまったら、いくら日本人が優秀でも、企業は競争に負けてしまう。金が無くなったら、いくら優秀な日本企業でも、競争に勝てるわけがない。日本が今後も世界の中で繁栄を謳歌し続けるためには、企業が世界の中で競争に勝ち続けることが必要不可欠である。

 今の政府は何の意味もない国の借金を返すことばかり考えて、日本経済のこと、日本経済の未来のことを考えていない。外国から多額の借金をしているなら、それは本当の意味での国の借金だから、返済をいつも念頭に経済政策を進めなければならない。国の経済政策も国の借金の返済を国家目標にすることもあり得る。かつて、日本企業が弱体だったころ、日本は輸出できるものが少なく、貿易赤字と外貨不足に悩まされていた。しかし多くの企業人の努力により、日本企業が世界の中で競争に勝てるようになり、貿易黒字が拡大し、円が強くなり、現在に至っている。外貨はありあふれている。外国が日本から多額の借金をしているのだ。国の借金を気にしなければならないのは、日本から金を借りている諸外国であり、日本ではない。

 今、日本が必要とされていることは、柔軟な考え方だ。お金が無いのではない。主権国家はその国の通貨を必要なだけ発行しても良いという通貨発行権を持っている。その権利を行使し、デフレを止め、老人を姥捨て山に送るのを止め、経済苦から膨大な数の国民を自殺に追い込むのを止め、真の国民の幸福のための政策を直ちに始めるべきだ。

 日本経済復活の会では、お金を刷って何をすべきかについて研究を続けている。明後日の6月26日(木)には、地熱を利用して温暖化防止に役立てる試みを第一線の研究者を招く。7月24日(木)には、花粉を出さない杉に植え替えることで花粉症対策をしたり、美しい森作りを研究している林野庁の方に来て頂いてお話しをして頂く。日本を豊かで住みやすくしていくためにお金を使うと良いというのが日本経済復活の会の主張である。どなたでも参加できますので、皆様のご参加をお待ちしております。

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コメント

小野会長の意見に全面的に賛成です。

早く日本人が気が付かないと大変なことになります。

投稿: seijikeizai111 | 2008年6月25日 (水) 19時16分

1991年の5月だったと記憶いたします。当時エイズの原因がミドリ十字(旧日本ブラッドバンク。七三一部隊の残党の立ち上げた会社)の血液製剤(アメリカの貧困層による売血を輸入して製造したもの)にあると巷間ささやかれ、厚生省が何時手入れを行うかが注目を集めていた時でした。
日本経済新聞が、夕刊の一面大見出しで「ミドリ十字、米国と共同でエイズ研究機関設立」
と謳い、エイズ禍の真相が明るみに出る前にミドリ十字株の高値売り抜けを行ったことがありました。
この出来事から窺われるのは、戦後の日本はCIA、旧満州人脈、旧内務省官僚(読売・正力、日本経済新聞・円城寺)による支配体制だったという事実です。つまりこの三者による政治体制の構築こそが「戦後レジーム」だったと言えると思うのです。

あれっ、ついこの間「戦後レジームからの脱却」を標榜した首相がいたような気がしますが、あの方は旧満州人脈(CIA)の巨魁と呼ばれた方のお孫さんだったのでは。

投稿: kenkensya | 2008年6月25日 (水) 11時46分

ななしさん、ご指摘の通りです。

>これは原材料高騰が原因では無くて文字通り構造改革が原因です。

 おっしゃる通りです。
 原材料の高騰の影響は日本だけが受けているわけではありません。言うまでもないことですが、原油高は日本だけが特別高い油を買わされているいるわけではありません。

 原因も、ななしさん指摘の通りです。

 日本に今必要なことは、「逆構造改革」です。

完全にアメリカの殖民地みたいになっています。言葉は悪いですが、今の日本は強姦されっぱなし状態です。多くのマスメディアもアメリカの日本植民地(強姦?)政策を奨励しています。いくらお金を流しても、実体経済に流れない仕組みのなかでは、現状維持かちょぼちょぼが続きます。

 私は日経新聞は読んでいません。読んでもいないのに記事の批判をする資格はありませんが、そもそも新聞のトップ記事に「日本、所得流出際だつ 1-3月26兆円、原材料高響く」をもってくること自体がどうかしています。こんな記事を読むと頭が痛くなります。

 日経の営業妨害をする気はさらさらありませんが、私はバブル以後読まないようにしています。日経そのものが、某国の出先機関のような役割を演じているのと違いますか。

投稿: いかりや爆 | 2008年6月25日 (水) 07時35分

>日本、所得流出際だつ 1-3月26兆円、原材料高響く

これは原材料高騰が原因では無くて文字通り構造改革が原因です。
邦銀や証券会社と言った機関投資家の主な株主は外資になってしまいましたからね。
国内投資はさせずに国外に投資させております。
農林中金が昨年の暮れに3兆円サブプラ債権買ったのと同じ臭いを感じますね。
郵貯・簡保の金も民営化されたらそうなるでしょう。
要するに日本の金が日本国内の投資には直接に使われずに外資系金融に投資→その金で
日本株や不動産、日本企業を買わせると言うまどろっこしい事をやってたなごりなんじゃ無いかと。
持ち合い解消や護送船団の解消は日本弱体化と植民地化の最たるものだったんですね。
それから国債に関しては財務省の黒田氏を中心に海外で売り出す動きが活発です。
メディアもそれを後押ししています。
わざわざ最大の受け入れ先である郵貯・簡保を民営化してまでやろうとしています。
その真の目的はなんでしょうね?
それこそ身動きを取れなくする気じゃないでしょうか。
国家丸ごと売ってしまおうとしてるんじゃないでしょうかね。
米英ユダヤ金融資本に。
この日本国債の異常な低金利やボツワナ以下の格付けではまともな投資家は買うはずはないです。
それこそよからぬ意図があるとしか思えませんね。
とにかく政府・日銀・マスゴミのやる事は不可解な事が多いです。
売国奴の所業としか思えませんね。
それから大企業の景況感ですが、今まで外需一辺倒、それも北米市場一辺倒で来たツケが
一気に出てますね。
内需、特に個人消費を無視して来たツケですよ。
オバマ政権が出来れば日本にも内需拡大要求が来そうなんで私はそれに期待しております。

投稿: ななし | 2008年6月25日 (水) 02時13分

>お金が無いのではない。主権国家はその国の
>通貨を必要なだけ発行しても良いという通貨
>発行権を持っている。その権利を行使し、デ
>フレを止め、老人を姥捨て山に送るのを止め、
>経済苦から膨大な数の国民を自殺に追い込む
>のを止め、真の国民の幸福のための政策を直
>ちに始めるべきだ。

 通貨発行権を持っているのに、その権利を行使
できない日本。私はこの理由はやっぱり日本の
「主権」の不在に最大の理由があると思う。自国
通貨を状況に応じて発行しないのは、しないので
はなく主権行使をアメリカが認めないからだ。こ
れには二つの位相がある。アメリカが日本から刀
狩りを行なっていること、もうひとつは東京裁判
史観によって、日本人自らが主権放棄という一種
の自主的な「国捨て」意識をもっているからだ。

 日本にまともな主権意識があるならば、政府通
貨発行特権(セイニアリッジ)は、思ったときに
行使できるのではないだろうか。問題の根源は日
本人に独立自尊の気概がないことだと思うが・・。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年6月24日 (火) 22時39分

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