阿部知子衆議院議員との会話(小野盛司)
(※日本経済復活の会 小野盛司会長の記事、第88弾です)
6月5日と6月19日に、社民党の阿部知子衆議院議員とお話しをする機会があった。私は、阿部氏と考えが極めて近いと感じた。もちろん、立場上彼女が「お金がなければ刷りなさい」などと言うわけはないのだが、私の「お金を刷ればよい」という発言に、一切反対はされなかった。日本経済復活の会の活動に非常に興味を示しておられたし、時間があれば勉強のため日本経済復活の会の定例会に出席したいとも言っておられた。阿部氏は頭脳明晰で経済についても幅広い正確な知識をお持ちだと感じた。以下、阿部氏との会話の一部を書く。録音したわけでなく、ごく断片的にしか覚えていないので、間違いがある可能性をご了承頂きたい。彼女は、相手の話を聞き出すことが上手で、色々話したいことを引き出して頂いたので、どういう話を私がしたかを中心に、順不同で書く。この会話を通じて阿部氏が国民の立場に立って話していることが伝わってきた。
阿部知子 労働分配率が下がっていることを、どう思いますか。
小野盛司 労使の力関係でしょう。デフレ下では、使用者側が強くなる。失業者が多いから、替わりはいくらでもいる。労働条件に不満な人は出て行って下さいと使用者は言う。労働者はリストラが怖くて、賃上げ要求ができない。これがデフレの怖さです。こんな社会にしてはいけません。かつての日本では、新卒は金の卵だった。少しでも条件を良くして、良い人材を採ろうとしていた。人を大切にしていた。合理化など大反対された。デフレ時には人は使い捨てにされます。デフレでは労働者にろくにお金を払わなくても、人は集まるのです。
阿部知子 介護の現場では、求人が応募者の5~6倍もある。
小野盛司 労働条件が悪すぎては、人は集まりません。そこはもっと市場原理を取り入れるべきで、暮らしが成り立たないような労働条件を提示しても、人は集まりません。介護士が必要とされている現状では、それに相応しい給料で迎えるべきです。
阿部知子 規制を緩和するということですか。
小野盛司 そうです。給料を上げれば人は集まります。産婦人科医や麻酔科医も同様です。人材が足りなくなったら、人が集まるまで労働条件を改善すればよい。金が無くなるとギスギスしてきます。金がないというかもしれませんが、お金は作ることができます。
阿部知子 今、医療現場・介護の現場は過重労働等で大変なことになっている。
小野盛司 私は、ITが過重労働を軽減すると考えています。例えば、ガイダンスシステムを作る。インターネットに行けば誰でも病気の診断がしてもらえるようにすればよい。その症状なら、自宅で寝ているだけで治るのか、あるいは市販の薬で大丈夫なのか、あるいは病院にいけばよいのか、あるいは救急車を呼べばよいのかを教えてくれる。大病院で1時間も2時間も待って、2~3分しか話を聞いてもらえない。医者も忙しくて一人一人の悩みを聞く暇がない。それならまずコンピュータで最初の診断をしてもらえるシステムを国が開発して、無料で国民に使わせる。それだけで、かなりの医療サービスが受けられ、医者不足も解消にも役立つ。介護ロボットも国がうんと金を出して開発すれば、介護現場を助けることができる。コンピュータはものすごい勢いで安くなっている。介護ロボットも安くできるようになる。お金が無いと言っていたら、いつまで経っても何もできない。お金は刷ればよい。
阿部知子 少子高齢化を迎えようとしていることを、どう考えますか。
小野盛司 少子高齢化という言葉そのものに異論があります。何歳以上が老人というような線引きをやってよいのでしょうか。1947年には平均寿命は52歳、人生僅か50年と言っていました。今は平均寿命がずっと延びました。
阿部知子 100歳近くまで生きるようになりましたね。
小野盛司 そうです。どんどん寿命は延びています。年率にすれば0.2歳の割合で延びています。このようなときに、人は64歳までしか働けない、75歳以上は姥捨て山行きだなどという線引きが適当でしょうか。平均寿命が延びれば、健康年齢も延びるし、働ける年齢の上限も上がっていくはずです。それまで考慮すれば、生産年齢人口の割合は減らない。
阿部知子 高齢者も働ける環境をつくることも大切ですね。
小野盛司 そうです。デフレ脱却し、高齢者も働ける職も十分確保てきるようにすべきです。
阿部知子 デフレと言いますが、庶民感覚では物価は上がっていますね。デフレーターの統計の取り方に問題があるのではないでしょうか。コンピュータの性能が上がり値段が下がっても、庶民はそれで物価が下がったという実感はない。
小野盛司 消費者物価指数は上がっていますが、コア指数やコアコア指数は下がっています。中小企業は、とても値上げできる状況ではありません。東京のタクシーも値上げしたら、売り上げ減で利益は減った。デフレは脱却できていません。景気をよくして普通の国並のインフレ率を実現すべきです。
国会議員との長い会話を通じて、国の財政政策の大転換をさせようとしている。デフレの時に、歳出削減か増税しか無いのだという馬鹿な結論を大前提にしてしか話しができないとは余りにも惨めである。国が通貨発行権を持っているということを忘れてもらっては困るのだ。デフレのときに通貨発行権を放棄したら、国の経済は縮小するしかないのだから。そこには悲惨な未来が待っている。
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日本に希望を与える信念の男、城内実
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コメント
JAXVNさん、こんにちは。
ご要望ですが、小野会長にメールで送って
おきました。私も同じ考えであり、いかなる
名目の増税も、今は有毒ですから。
投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年6月21日 (土) 11時42分
こんにちは。
小野会長が今度阿部議員にお会いする機会があったら、ぜひ進言いただきたいことがあります。それは、社民党の「環境税導入の方針の見直しです。社民党はガソリン税の暫定税率について、環境税として存続する、また税率の引き上げも検討するという方針と聞いていますが、いかなる税であれ増税はデフレ脱却を困難にします。今の日本では、何よりもデフレ脱却を最優先にしなくてはなりません。地熱発電、風力発電等は社民党も推進していると思いますが、それらも増税無しで「お金を刷れば」できるという事を、阿部氏を始めとする社民党議員の方々にもお伝えくださるよう、よろしくお願いします。
投稿: JAXVN | 2008年6月21日 (土) 08時06分
へのへの419様、とことこ様。
はじめまして。コメントありがとうございます。
投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年6月20日 (金) 23時32分
私は小野さんを支持する立場ですが、
小野さんと阿部さんの経済に対する
認識が近いようには見えません。
なぜなら、阿倍さん(や社民党の議員)というのは
マクロ経済政策にはあまり重点を置いて
いないように見えるのです。
彼らはマクロ経済政策ではなく主に
規制改革や税制改革、制度改革で日本を良く出来る
と考えているのだと思います。
投稿: とことこ | 2008年6月20日 (金) 22時57分
FRBは、完全に民間企業であるためアメリカに通貨発行権がないというのは、本当ですか。
また、日本銀行の株のうち日本政府以外が持っている株の株主はどういうやつらがもっているんでしょうか。
投稿: | 2008年6月20日 (金) 21時19分
コラム、時々拝見しております。
少子化についてですが、ITやロボット化で生産性を維持することができるでしょうし、現在、多くの分野で産業ロボットが動いているかと思います。
産業ロボットが、かつての労働者の数人分の仕事を行なっていること、少子化に向いつつあることを考えると、そろそろロボット税のようなものも念頭に置いて、よい時期に来ているのではないのかなと考えたりしております。
投稿: へのへの419 | 2008年6月20日 (金) 21時14分