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2008年6月11日 (水)

バーナンキFRB議長も、日本にお金を刷れと提言(小野盛司)

(※日本経済復活の会 小野盛司会長の記事、第84弾です)

 サミュエルソン、スティグリッツ、クライン等、世界を代表する経済学者は異口同音に、デフレ脱却の正攻法として日本にお金を刷れと提言している。その中でも、ベン・バーナンキFRB議長は、デフレ研究の世界第一人者と言われるだけあって、日本に関して詳しく研究しており、日本経済を救う具体的な方法を詳しく述べている。特に、2003年5月31日に日本金融学会で行った講演は、英文は
http://c-faculty.chuo-u.ac.jp/~toyohal/JSME/pdf03s/03s100-bernanke.pdf
にある。日本語で読みたい方は筆者に連絡(sono@tek.jp)していただきたい。この論文は日本経済を復活させるための具体的方法を知る上で最も重要な論文と言える。

 彼が最初に提案したのは、インフレ目標でなく、物価水準目標値であった。デフレ脱却というのは、単に通常の2~3%程度のインフレ率を目標とするのでなく、更に高めのインフレ率を目標とすべきというわけです。これは、一時期デフレ脱却したと思われる水準に達したと思っても、そこで安易に引き締めを行うと再びデフレに逆戻りする可能性が高いという過去の経験から来ているものと思われます。日本の場合は更にひどいでしょう。デフレ脱却をする前に、すでに緊縮政策を行っているのですから。

 バーナンキは、日銀に国債を買え(つまりお金を刷れ)と主張しています。そこでよく言われること、つまり「もし日銀が大量に国債を保有するようになれば、キャピタルロス(日銀が大損をする)が発生し、バランスシートが悪化する」という危惧に対しても丁寧に反論しています。

 その説明の前に日銀が大量の国債を買うと、なぜ日銀が大損をするのかということですが、次のようなロジックです。日銀が国債を買い、お金が国民に渡るとします。そうすると景気が良くなり、給料も上がり、国民は物を買えるようになり、企業は商売繁盛で、銀行から融資を受け積極的に投資してもっと儲けようとします。そうなると、デフレの時のような低金利でなく、もっと高金利でもお金を借りる人が増え、金利が上がってきます。そのときは、株もどんどん上がりますから、国債などのような低金利のものは売りが殺到し、値下がりします。日銀は国債をたくさん買い込んだので、その値下がりで大損をするというわけです。

 別に、日銀が損をしても、破綻する訳ではなく、日本国民が豊かになればそれでよいのですが、日銀に損をさせないほうがなんとなく気分がよい。そのためには、国民にお金を渡すべきでなく、国民が貧乏になっても仕方がないという、間違った考えの人が政府や日銀にいます。そういった馬鹿な考えの人に対し、バーナンキは経団連の提案を引用しています。この提案は日銀の保有する国債を変動金利のものに置きかえればよいというものです。つまり、景気が良くなって、金利が上がってきたら、国債の金利も連動して上がるようにすればよいというもの。こうすれば、金利が上がったとき、国債の金利も連動して上がれば、誰も国債から、別な金融商品に乗り換えたりしませんから、国債が下がりません。だから、日銀が大損することもないわけです。別の提案としては、国債と同時に日銀が株を大量に買えば(あるいは投資信託で間接的に株を買えば)株が上がり、日銀は大もうけをするわけで、少々国債で損をしても、十分取り返せます。このように、デフレの際、お金を刷る政策で損をする人は誰もいません。

 バーナンキは、財政と金融が協調すべきだと主張しています。つまり日銀と財務省が共同でデフレに立ち向かえということです。財務省出身者は日銀総裁になるべきでないという主張と正反対です。バーナンキは、国の借金は景気対策のために生じたのでなく、経済成長が遅すぎるために生じたと指摘しています。もしお金を刷って、減税等に使えば、国の債務のGDP比は減ってくるから財政は健全化すると述べています。これは様々なマクロ計量モデルを使ったシミュレーションの結果と一致しています。財政健全化のための最良の方法は、日銀が国債を買うことにより、政府が景気対策を行い、その結果消費が伸び、GDPが増え、税収が増えるというシナリオである。これにより、経済は回復し、遊休資源の再活用が可能となる。

 インフレのときは、お金を刷ることに対しては、日銀はNOというべきだが、デフレのときは、お金を刷ること(バーナンキは通貨創造という言葉を使っている)は全く問題はない。デフレは日本にとってマイナーな問題ではない(つまり重大な問題だ)。日本経済のみならず、世界経済のためにも、早期のデフレ脱却を望みます。

 この講演をしたときは、彼はまだFRBの理事だった。その後、FRB議長になってからは、彼の発言が世界経済に与える影響は余りに大きいので、発言は極めて慎重になっている。しかし、何ら考えを変えたわけではない。彼の考えは
『ベン・バーナンキ 世界経済の新皇帝』田中秀臣著、講談社 に詳しく書かれている。

 国債を、日銀はもっと買えというバーナンキの主張に対し、障害になっているのが、「日銀が買い取る長期国債の上限を日銀券の流通残高以下に抑える」という日銀の自主規制である。バーナンキはこれを放棄せよと主張している。よく言われるのは、もし国が国債発行により、つまり借金をして、減税をしたなら、国民は将来の増税に備えて、消費でなく、貯蓄をしてしまう。しかし、刷ったお金で減税してくれれば、将来の増税は無いと考え、お金は消費に向かい、景気はよくなる。

 最近、景気後退の可能性が盛んに言われ始めた。それなのに、景気をよくするための政策は全く出てこない。坂を転げ落ちる車でブレーキを踏もうとしない運転手のようだ。乗っている我々乗客はたまったものではない。隣の韓国では、わずか牛肉問題で100万人のデモが話題になっている。日本人も、今こそ立ち上がるべきだ。国会の周りを埋め尽くすデモで、国民に痛みを与える政策から、国を繁栄させ国民を豊かにする政策に転換せよと主張してもよいときだ。

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コメント

通貨発行権を持った中央銀行が赤字出そうが構わないと思うんですがね~。
民間銀行じゃあありませんから。
日銀のメンツより国民の生活の方がはるかに大事でしょうにね。
要するに何が何でも構造改革(米英の金融植民地化と階級分化・世襲制導入、地域対立(道州制導入)の方を優先させるつもりなんでしょうね。
まさに売国奴の所業としか思えませんね。
おそらく純債務を無視した財政危機も構造改悪の為の錦の御旗にしてるんでしょう。
一番借金を増やしたのは他ならぬ小泉内閣なんですがね~。
新自由主義化が日本に何をもたらしたのかプラザ合意以降時系列で追ってみればその意図は明らかでしょうに。
いわゆる対日年次改革要望書を飲む度に日本はおかしくなってますから。
後世の歴史家は日本崩壊の引き金を中曽根が引いて小泉・竹中がとどめを刺したと言うんでしょうね。
日本が倒れそうなのに全力で米国を買い支える馬鹿な国でもありますしw
もっとも将来もこの国が日本人による日本人の為の国であればの話ですが・・・
それさえ危うくなって来ましたね。
売国清和会中川秀直は改革で日本の若者を痛めつけて少子化を加速させた上に1000万人移民受け入れを主張してますね。
私は小野先生とは違って中川を信用してません。
嘘や詭弁だらけだった小泉や竹中と同じ匂いがしますね。
信用できるのは己の身を捨てても郵政民営化に反対した人達だけですね。
造反組と新党だけは応援してます。
自民も民主も所詮米国の傀儡に過ぎないと思いますね。
とにかくマスコミを含めて自己保身の為に国民を売った輩は絶対に許しません。

投稿: ななし | 2008年6月13日 (金) 23時51分

今度は、北海道大学で常温核融合実験成功
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/environment/98372.html
刷って、常温核融合実用化投資に回そう。

投稿: | 2008年6月12日 (木) 18時43分

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