来月中旬、マッド・アマノさんの新著が出ます!!
神州の泉・管理人の私が深く尊敬し、最近生起するさまざまな社会事象などの背景を、いろいろとご示唆、ご教示していただいているイラストレーターのマッド・アマノさんが、来月(8月中旬)に新著を出されるので、その前書きをいち早く当ブログにて紹介しておきます。本のタイトルは『マッド・アマノの謝罪の品格』です。
マッド・アマノさんの表現手法はパロディ・イラストですが、政治や社会現象のこういう風刺的表現を行うには、非常に深い知識と洞察力が要求されると思います。そういう意味では、マッド・アマノさんはこの分野の草分け的存在であり、現代日本の稀少な文化人のお一人です。マッドさんは以前から、日本人の国民性としての謝罪文化に鋭い分析を加えておられ、その考察をついに本に著しました。来月、この本が世に出ましたら、神州の泉でまたあらためて紹介しますので読者の方々はご記憶ください。
尚、マッドさんは『リコール!小泉鈍一郎』という本を出されていることからもお分かりのように、小泉政権、およびその継承政権を痛烈に批判する立場でも知られています。また、マッドさんは動画で佐野美和さんと対談されているので是非こちらもご覧ください。
http://loxx.tv/mad/index.html
(神州の泉 高橋博彦)
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『マッド・アマノの謝罪の品格』まえがきより
「勝手にシンドバッド」「いとしのエリー」など多くのヒット曲を世に出した桑田佳祐率いる人気バンド、サザンオールスターズがニューアルバムを発売するにあたって全国紙に全面広告を掲載したことがある(2005年9月1日)。報道陣の前で神妙な面持ちで頭を下げる4人のメンバーの中央に桑田が泣きながら何やら釈明している、という何とも奇妙な広告。大げさな泣き顔は誇張されていて笑いを誘う。見出しの冒頭に「お詫び」とある。えっ、桑田が何を詫びるの?と怪訝に思いつつ、つい文章を読みたくなる。そこがこの広告の狙い目なのだ。広告文はこんな感じで始まる。「私どもサザンオールスターズは、よく考えると7年もの間オリジナルアルバムを発表しておりませんでした。けっして遊んでいたわけではありませんが…」、そして「ついに新曲も含む2枚組の大作を完成させるにいたりました。」とさりげなく宣伝する。さらに、「秋には、お詫びの意味も兼ねまして全国ツアーに伺いますので何卒、よろしくお願い致します。」と謝罪とツアーの告知とを巧みに織り交ぜている。最後に、「皆様、お待たせしてしまい大変申し訳ありませんでした。」「これで許して。」の言葉でしめている。
不祥事を起こした企業の経営陣が雁首下げて謝罪するシーンを嫌というほど見せられてきた私たちの怒りとあきらめにも似た嘆きを彼は逆手に取っているところがいかにもサザンらしいユーモアだが"謝罪会見流行り"を茶化しているばかりか痛烈な社会風刺となっている。
実は私は「頭下げ会見」の写真入り新聞記事を約12年前から収集してきた。今ではA4・40ページのファイルが6冊にも及び、ざっと数えただけでも300近くある。どれを見ても大の男が深々と頭を下げて謝っている写真ばかり。この写真を一冊の本にまとめたいと考えた。ほとんど文章がなくとも風刺が効いて面白いはずだと思った。世界にまれな「頭下げ写真集」はたしかにパロディー的に見て笑えるものだ。外国で売ればかなりユニークな「日本人論」になるはず、と独りほくそ笑んだ。
「頭下げ」写真の収集のきっかけとなったのはミドリ十字の経営陣5人が土下座して謝っている某週刊誌に掲載された写真(96年3月14日号)だ。これは衝撃的だったので記憶されている方も多いと思う。輸入血液製剤でエイズウイルスに感染した血友病患者らを前にしてのパフォーマンスである。平身低頭謝れば急場を凌げるばかりか罪を軽減できると考えての行為なのだろうか。これを見せられた私たち多くの日本人は「これほど真剣に謝っているのだから許そうじゃないか」という気分になったのではないだろうか。これこそが過ちを犯した側の"思うツボ"なのだ。過去に謝罪会見を行った彼らはおしなべて陳謝の弁の舌の根が乾かないうちに裏でベロを出している。反省の色は見られないのだから始末が悪い。
謝れば罪を問わない日本の道徳観を私はあえて「謝罪文化」と呼ぶ。こんな文化は少しも褒められたものではない。ここで注意しなければならないことは数多く行われてきた頭下げ会見の中で本質が隠されているものが多々ある、ということだ。たとえば「薬害エイズ問題」。厚生大臣が頭を下げるだけでは根本的な解決にはならない。なぜならば厚労省、製薬会社、病院などの癒着だけではなく国際製薬会社の"暗躍"を否定できないからだ。さらに、そごう、西武グループはたまたグッドウイル・グループなどの不祥事発覚の背景にはカリスマ経営者の追い出しを画策する国際金融資本の影がちらつく。経営者の謝罪・退任で一件落着?いやいや、そんな簡単な話ではない。裏でどす黒い乗っ取りが行われているのだ。一方、"食肉の帝王"ハンナンの浅田社長、ライブドアの堀江社長、"防衛省の天皇"の異名をとる守屋防衛相らの逮捕・長期拘留のケースは、不祥事の張本人でありながらなぜか謝罪会見がない。これらの裏に国策捜査の臭いがフンプンとする。外国人の謝罪はごくまれだが本国では習慣のない頭下げ謝罪をあえて行った駐日米国大使・米軍幹部や三菱ふそう、シンドラー社らの本音を読みとることも重要だ。
船場吉兆ではないが紙に書いたメモを顔も上げずにただ棒読みする"品のない謝罪"はご免被りたい。これからは謝罪にも、ある種の「品格」が求められるはず。そこでタイトルを「謝罪の品格」とした。年末恒例の「今年の漢字」の向こうを張って「今年の品格ある謝罪」を選定してベスト・ワンに大賞を授与したいくらいだ。
カタチだけの「頭下げ」パフォーマンスに騙されず、その裏を的確に読みとることこそが重要だ。
2008年初夏 マッド・アマノ
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日本に希望を与える信念の男、城内実
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