サミットに成果はあったのか(小野盛司)
(※日本経済復活の会 小野盛司会長の記事、第96弾です)
マスコミの報道によれば、洞爺湖サミットでは、2050年までに二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出量を現状比で半減させる長期目標について「世界全体の目標として採用を求める」ことで合意したそうだ。京都議定書からはずれたカナダ・米国も加えてこのような表現でまとまったということで、成果を強調するが、目標の採用は求めるが、採用されないことが分かっているから米国・カナダが合意したのではないか。米国が京都議定書に加わらなかった理由は中国・インドなどの新興国が加わらなかったら意味がないという理由だったのだから、逆に言えば、もともと新興国が加わるなら自分たちも加わっても良いという意見だった。ということは、今回のサミットでの進歩はなかったのではないだろうか。
そもそも2050年までの目標など余り意味がないし、近い将来、新興国が温暖化ガスの大半を排出するようになる可能性が高く、それであれば新興国抜きで合意して何になるのだろうと思ってしまう。それでは議長国の日本として何をすべきか。私なら、国際協力で温室効果ガスの排出を減らすための巨大プロジェクトなどをスタートさせようと提案したと思う。たとえば、洋上風力発電や人間の替わりにあらゆる労働を引き受けてくれるロボットの開発である。そして、開発の成果は、資金を拠出した国が拠出割合に比例して分配するとしておく。
これらのプロジェクトは、すぐには利益は出ないが将来的には、膨大な利益が見込まれる。基礎研究は進んでいて、資金さえ十分にあれば実用化される日は近いし、採算が取れる見通しもついている。巨大な株式会社のような組織にしておけばよい。累積の拠出金に比例して利益が分配され、途中参加も可能にしておく。最初様子見をしていた国々も、次々参加してくるだろう。温暖化対策であまり意味のない宣言文を毎年まとめているより、このようなビッグプロジェクトで技術開発が進めば、一気に温暖化対策が進んでくる。
日本は、こういったビッグプロジェクトをスタートするには、非常にタイミングがよい。なぜならデフレ経済にあるからだ。巨額投資を始めても、インフレが進みすぎて困ることはない。デフレ脱却に役立つし、失業者を減らすにも役立つ。低すぎるGDPを引き上げるにも最適だし、国の借金のGDP比(つまり実質的な借金)を引き下げるにも役立つ。国際協力によるビッグプロジェクトも、例えば核融合実験炉のような場合は、どこでやるかが大きな問題になる。日本とフランスが取り合いをして結局フランスのカダラッシュに建設することに決まってしまった。10年かけて実験炉を建設し実験を始めるということで、実用化にはまだまだ時間が掛かる。
一方、洋上風力発電であれば、それほど時間は掛からないし、世界各国で実験を行える。核融合炉ほど技術的な大きな問題もないし、炉が放射能を帯びてしまうという問題も無い。しかも日本は海に囲まれていて、このプロジェクトで日本が中心になってやると宣言できる立場にある。温暖化防止やエネルギー自給率の引き上げなど、日本にとってもメリットは限りなく大きい。日本政府が躊躇しているのは、国の借金が大変だということだろうが、お金は刷ればよいのだ。税金ではなく、日銀が刷ったお金を使って実施するのであれば、いわばタダでやれるようなものだ。
ロボット開発も同様だ。人間の替わりに労働をしてくれるロボットが安く開発できれば、それは安い労働力を永遠に手に入れたことになり少子高齢化を恐れる必要は永遠に無くなる。そういった労働力を求めているのは、どの国も同様だろう。ロボット技術は世界の中で日本が群を抜いて高い。そこで世界で手分けして、労働を任せられるロボットづくりの技術開発をすればよい。この分野でも日本が中心となり、プロジェクトを立ち上げればよいではないか。議長国になるのなら、そういった前向きの提案をしたかった。
米国でも大不況を乗り越えるためにルーズベルト大統領はニューディール政策を実施した。大規模な公共工事であり、大不況を取り除くためには、国民に夢を与えることであった。現在の日本の復活も同様な、巨大プロジェクトを立ち上げ、財政は心配ないと説明し、更にこのプロジェクトの完遂の後には繁栄する日本があることをきちんとシミュレーションを行い誰もが納得できる説明をした後に大胆に実行すれば国民は必ずついてくる。
今の日本に最も必要なのは自信を取り戻すことだ。かつては追いつき追い越せで驚異的な経済発展を成し遂げた。やればできるという自信ができた。日本の失敗は、国の借金を税金で返さねばならないと勘違いしたことだ。お金はいくらでも日銀の金庫から引き出せる。引き出したお金を有効利用して、世界を風力発電やロボットの分野で世界をリードできることが分かったら、日本国民が自信を取り戻すきっかけになるだろう。日銀の金庫からお金を取り出せば、神のたたりでも起こると考えているのだろうか。そんな心配は無用である。
原油や食料価格の高騰で、アフリカなど貧しい国に危機が訪れている。そうでなくても不足していた食糧も買えなくなって、飢餓に襲われる。僅かのODAなどで助けられるような、そんな小さな問題ではない。このようなとき、風力発電などの技術の進歩は、世界のエネルギー危機を救う。それだけではない。バイオ燃料の生産が食糧価格の高騰に拍車をかけているのだから、エネルギー危機を救えばバイオ燃料など不要となり、原油価格だけでなく、食料価格も元に戻り、飢餓に貧す国々を救うことになる。日本がお金を刷ることが、世界をも救うのである。
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日本に希望を与える信念の男、城内実
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コメント
洞爺湖サミットの最大の目的は、北海道に緊急600億円のばら撒きを行う事だったのだと思います。
まあ、民主党幹事長の選挙区もありますが。
前回の沖縄サミットも同じです。
バカげた事を、と感じる方もいるでしょうが、現実に実効性があるのですから、仕方ありません。
しかし、国民の食料もままならない様な国の首長を、東京から日帰りで呼び寄せ、石油燃やすな、と恫喝するのは、いかがなものでしょうかね?一般社会で10人が会議を行うのにいかほどの会議室が必要なのか?考え直す必要があります。
投稿: cameraman | 2008年7月11日 (金) 13時19分
サミット雑感:
1) サミット晩餐会
サミットは グルメ食べ食べ 食の危機
2) G8会場、ザ・ウインザー・ホテル洞爺(広大な森林伐採して建設、豪華なゴルフ場も併設)
森林を 壊したホテルで エコ叫ぶ
3) ザ・ウインザー・ホテル洞爺
洞爺湖は 英国領かと メルケール(独首相)
4)拓銀(北海道拓殖銀行)の子会社がこの豪華ホテル建設、数年後に両者とも倒産)
豪華なる ホテルを建てて 自己破産
5) サー ミットもないぞ G8
投稿: いかりや爆 | 2008年7月11日 (金) 11時40分