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2008年8月28日 (木)

自公政権は地獄の構造改革復活を目論んでいる!

 今年の4-6月期の国内総生産(GDP)が、実質で前期比マイナス0.6%、年率平均でマイナス2.4%となったことを受け、竹中平蔵元総務大臣が「日経ネットPlus」、「バラマキ予算の前にやるべきこと」というコラム内で、下記の説明を行っている。
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内需がマイナス成長の原因

 政策論としてまず議論すべきことがある。それは「なぜ日本経済がここまで悪くなったのかと」いう点だ。マイナス2.4%成長のうち、外需はゼロ成長である。マイナス分はすべて内需から来ている。したがって、単に世界経済が停滞したことによって、つまり外需の関係で日本がマイナス成長になった(与謝野馨経済財政担当相はそう受け取れるような発言をしているが・・・)というのは適切ではない。経済が停滞した国内要因を考える必要がある。

経済悪化の要因として、大きく次の3点が挙げられる。

 第一は構造改革のモメンタム(勢い)低下によって、期待成長率が押し下げられたことだ。期待の低下が個人消費と設備投資の低迷を招いている。

 第二は、コンプラ不況と言われるような行き過ぎた規制強化である。コンプライアンス(法令順守)や安全・安心のための規制は必要だが、だからといって、行き過ぎは正当化されない。建築基準法の修正の結果、建築確認が停滞し、それが住宅投資の大幅減少をもたらしたのは記憶に新しい。ほかにも外資規制や金融取引規制が強化され、経済活動が萎縮している。

 そして第三は、金融引き締めである。日本では2006年に、いわゆる量的緩和を解除して以来、金融の引き締めが続いてきた。デフレを放置したままでの金利引き上げが実質金利を上昇させ、経済活動を停滞させたことは明白である。

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 第一の要因について、竹中氏は内需の低迷が、マイナス成長の主要因であると言っており、これ自体はその通りである。しかし、五年半にわたる小泉構造改革の実際的な旗振りとして、当時の路線を推進してきた竹中氏は、デフレ下で緊縮財政と不良債権処理を強行した。彼は供給サイドにしか目線がなかったわけであり、いまさら国内総需要喚起策を挙げるのはいたって奇妙である。上げ潮派の筆頭である中川秀直氏もそうであるが、小泉構造改革路線の立役者でもあり、官邸主導政治の中心にいた、これらの重要人物が、小泉政権が終わる年に、なぜ基本路線を急激に変更したのだろうか。五年半という歳月は膨大である。この間に、国民生活は、かつてないほどの苦境に落とされてしまった。米百俵の故事を揚げて、国民に痛みを我慢するように言った「聖域なき構造改革」、その彼方に待ち受けていたものは、より深刻で、悲痛な阿鼻叫喚の世界であった。つまり小泉構造改革が取り繕った偽装は、シュンペンターのいう「創造的破壊」の体裁を取りつつも、実際に行ったことは「破壊のための破壊」であった。メディアが彼を持ち上げ、威勢の良いワンフレーズ・ポリティクスを放って国民を欺き、強行した政策の出力が、日本破壊なのであった。

 若者が結婚して子供をもうけ、家庭を得るという、ごく当たり前だったことが、ごく一部の恵まれた背景を持った者にしか実現できなくなっている現状は、事実上の国家破壊と言ってよい。止め処もない絶対格差社会が固定化し始めている。六本木ヒルズにたむろする一部の特権的階級は、我々には考えられないような豪奢な生活を享受する一方で、実に多くの人々が明日の生活をどうやって過ごしたらいいのかと、強い閉塞感と不安にさいなまされている。具体的には、六本木ヒルズ森タワー、最上階のすぐ下の階では、入会金百万円以上、年間数十万円の会費を払って利用できる社交会場や図書館があるそうである。また、森タワーに隣接する六本木ヒルズレジデンスは特権階級層のための居住空間となっている。ここは賃貸専用で、家賃は150万円前後が主流、最も広い部屋で家賃が435万円だそうである。こういう場所に誰が住むのであろうか。高額納税者が住むのである。彼らはいかにして高額納税者となったのだろうか。私が言えることは、彼らが堀江貴文氏や村上世彰氏の同類であるということだけである。

 その一方で、その日暮らしという極限的な不安定生活を余儀なくされている、期間を限定された派遣労働者や日雇い生活者が激増している。この日本では、小泉・竹中構造改革路線という、国の誇りを失った悪魔の国策によって、それまで長く続いていた日本の安定的な社会構造がズタズタに破壊されてしまった。間違った規制撤廃、間違った規制緩和によって、富の異常な傾斜配分が生じてしまった。この絶対格差は金銭的格差だけに限らず、教育格差、居住格差、その他諸々の文化的格差にまで及んでいる。こういうアメリカ型の社会構造は、相互扶助精神や共同体意識が継承されていた伝統的な日本人の精神性にまったくなじまない。今の日本人が出口の見えない不安感や閉塞感に蝕まれている深層には、金銭的格差による欠乏感だけではなく、日本社会が何者かによってまったく質的に望まない方向に切り替えられたことを本能的に感知しているからだ。小泉氏や竹中氏、あるいは中川秀直氏、彼らと協働して構造改革を推進してきた買弁的強硬派は日本社会の存在様態を根元から変えてしまったのである。

 国民が気をつけなければならないのは、結局、竹中平蔵氏も、中川秀直氏も、主張の骨子は、構造改革の勢いを復活させるということを政策論の落としどころにしていることだ。偽装CHANGE勢力が、官僚利権構造の撤廃を謳っても、それは欺瞞であるから注意しろと植草さんは言っている。つまり真の構造改革は高級官僚の利権構造の廃止である。もう一つ気をつけることは、現状の景気低迷の解決策を、構造改革の盛り返しにあるという論旨に持っていくことだ。福田政権は先の組閣で小泉色を一掃したように見せかけているが、その本質は対米隷属であり、新自由主義の強化的推進であることに違いはない。つまり表面を取り繕っても、内心は国民の幸福に逆行する小泉構造改革路線の復活なのである。増税派の与謝野馨財務相も、上げ潮派の中川秀直氏も、竹中平蔵氏も、同じ穴のむじなである。

 竹中氏は、上記第二の要因で、コンプラ不況という行き過ぎた法令順守や規制の影響で経済力が殺がれていると批判しているが、こういう捉え方こそが国民を不幸に導いた元凶である。ネオリベ政策とは、弱者などにもある程度、金が回るようにできている福祉的なセーフティネットまで切り崩し、その分がすべて金持ちに行き渡るような仕組みに変えることなのである。国民大多数や社会的弱者、保護されるべき人間や、弱小企業などが、大企業や外資、資本強者等の犠牲になるような規制撤廃・緩和策によって、弱肉強食一辺倒の市場主義社会に平準化された。そのために不必要な淘汰が開始され、日本型市場構造の優れた面まですっかり破壊されたのである。竹中氏はまるで正反対のことを言っている。国民が安心して暮らしていけるコンプライアンスが確立してこそ社会は安定し、国内総需要が喚起される条件が整うのである。

 国民の大多数の労働の搾取の上に成り立つ、金融バンパイアを作るような政策によって、六本木ヒルズに象徴されるような金融摩天楼をつくることはやめるべきだ。小泉構造改革とは、アメリカのピラミッド型の特権階級構造を日本に移設するための社会変革なのである。こんなものが日本人の幸福に寄与することはあり得ない。小泉構造改革に関わった重要な政治家連中は、昨年の参院選の敗北を見て、己の保身のために、政策論の偽装に取り掛かってきた。それが植草さんが警鐘する偽装CHANGE勢力である。彼らは植草さんの真実の論旨をうまく取り入れて、必死に偽装するだろう。騙されないように気をつけなければならない。

 最後に竹中平蔵氏は、小泉内閣が成立した直後の2001年の予算委員会で、「現在のメインストリームの経済学では・・・」と何度か繰り返している。今、かなりの人がそのメインストリームなる真の意味を理解していることと思う。そう、そのストリームこそ、新自由主義なのである。自民党、公明党、民主党一部の対米従属勢力の底意は、結局、新自由主義に基づく構造改革の推進なのである。今度は自殺者ばかりではなく、餓死者が増えていくことは間違いない。だから、自公政権は打倒する必要がある。

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受信: 2008年8月29日 (金) 12時35分

コメント

欧州の暮らしやすい国と比べると、一番の問題は賃金の安さと労働時間の長さですよ。

向こうでは最低賃金は1500円くらい、労働時間は8時間が原則で有給休暇は1ヶ月くらいあります。

欧州は消費税が高いですが、給料も高いから払えるのですね。まずは給料を上げることです。サービス残業を強制してピンはねした分は経営者のべらぼうな報酬になっているのですから、そこを改めるべきですね。

それだけでかなりの経済効果があります。

労働問題にも目を向けてほしいと思いました。

投稿: mirai | 2008年9月16日 (火) 09時57分

 高橋博彦(管理人)さま

 『地獄の構造改革復活・・・』に関連して

 竹中氏について、

>デフレ下で緊縮財政と不良債権処理を強行した。

>彼は供給サイドにしか目線がなかったわけであり、いまさら国内総需要喚起策を挙げるのはいたって奇妙である。

 この事実はいろいろな人が言っています、小野会長も指摘しています。彼は非常識です、経済のイロハを知らない中学生レベル以下です。
もし、わかっていて強行したのであれば、悪魔(イルミナティ)的手法です。

 竹中平蔵、小泉氏とともに日本経済を破壊、日本社会を不安に陥れた元凶の一人です。

竹中氏の発言、

>第一は構造改革のモメンタム(勢い)低下によって・・・、

>第二は、コンプラ不況と言われるような・・・・行き過ぎた規制強化である。

>第三は、金融引き締めである ・・・

 第一に、構造改革のモメンタムの低下? 恥ずかしげもなくよく言うよ、不況の元凶を造ったのはこの男、竹中氏。真に必要なことは、彼の頭の中の「構造改革」だったのです。

 第二にコンプラ不況? 貴方(竹中氏)の政策が間違っていたから起きた不況です、強いていえば、「ぼんくら不況」です。

 無責任男、「ニッポンの恥」の代表格、別の言葉で言えば「巨大産業廃棄物」、有害無益な「ゴミ男」です。彼にとって必要なことは、小学校入学前の親の躾、幼児教育です。つまり「道徳教育」からやり直してもらわなくてはならない。

 このような「恥」男が慶応大学の『教授』というのだから、あきれます。
 彼のことはいくら非難しても非難し過ぎることはありません。

 彼から講義を受ける慶大の純粋無垢?な学生たちが、彼の講義を受けて汚染されて社会に送り出されていく。汚染物質が社会に拡散していくのかと思うとやりきれない。

 慶応大学の学生さん(もしこれを読んでいたら)、貴方が尊敬する大先生をこっぴどく批判して、ゴメンネ!
 でも、希望は捨てていませんよ。「青は藍より出でて藍より青し」って言うでしょう。
「経済学は、愛より出でて愛より高し」でなくちゃいけないよ。

 神州の泉(高橋)さん、もし上記が罵詈雑言に相当するとすれば、削除してください。

>第三に金融引き締め・・・

 日銀は前代未聞の「超ゆるゆる」の金融政策「超低金利政策」と「金融緩和策」を10年以上続けても、景気回復しなかった(1996年の名目GDPと2006年の名目GDPは同レベル)。これについては、『誰がために金は成るのか?』のところで述べました。

 要は「金」が実体経済に回る仕組みを構築しておかねばならない。

 ある意味で、日銀が経済(金の流れ)の生殺与奪を握っている。
 表向き「金融を緩めた」かのごとくみせかけて、個々の金融機関への窓口規制(無言の圧力を含めて)で、実体経済の方向へ金が流れる蛇口を絞っていては、経済成長はありえません。

 日銀は罪深い伏魔殿です。日銀の行動を監視する第三者機関が必要だと思う(しかし、悪魔「イルミナティ」集団がそれを許さないと思う)。

 金融機関は、不況下で「利」が薄く、リスクの高い実体経済にマネーを回すよりも、国際的金融ファンド(ハゲタカ)にマネーを回した方が、より安心?で利益が出るとなれば、実体経済へ金が回らないのは当然です(欲の皮の突っ張ったアホな銀行は、サブプライムにひっかかったけれど)。
 
 そういう意味で「国際的な金融投機マネー」を「規制」もしくは、「課税」するシステムを構築する必要があります。「金」で「金」を操る怪しげな通貨マフィアが野放し状態になっています。こんなことを主張する政治家、エコノミスト、ジャーナリストなど殆どいません。

 「グローバリゼーション」の美名のもとに、「規制緩和」だとか、「国際競争力の強化」だとかは、悪魔「イルミナティ」集団の思う壷ですね。

 「金」は足りなければ刷りなさい」と言うだけでは充分ではありません。
 例えば、公共事業に大きな予算を充当すれば、それに使う資材や土地購入に「金」が回って行く経済効果はあります。しかしそれだけでは一次的効果に終わってしまう恐れがあります。

 土地長者が大儲け、企業が利益をあげても、株主や経営者など金持ちグループに儲けさせるだけでは、経済は成長していかないことは実証済みです。

 一部の金持ちだけではなく、そこで働く従業員や労働者の待遇改善、賃金をアップすることです。社会全体が豊かになることが重要、そうすれば新たな需要が生まれます。

 今最も必要なことは、「供給サイド」ではなく、「需要」を刺激することです。

 一例ですが、日本人の高齢化が進み、「介護」を必要とする巨大なマーケットがあるのに、それを生かしていない。
 介護を必要とする潜在的需要は大きい。だが、介護士が不足しています。介護士の賃金はあまりにも低過ぎるために、介護士のなりてがないので不足しています。介護士の仕事だけでは、自分一人の生活も危うい、ましてや家族を養っていけない。

 一方、手厚い「介護」を受けたくても、「介護料」を支払える資金をもたない多くの老人や悲惨な家族がいるのです。
 介護士の賃金を上げるとともに、金のない人にも充分な介護がうけられる仕組みを構築するのが国の役目です。

 こんなことを言えば直ぐに、頭の弱い自民政治家は「資金がないのに、無責任だ。やっぱ消費税をアップしなければ」と言う。

 要は、国民全体を豊かにすれば、「需要」は次から次に生まれるのです。

 現在の「金:マネー」はオンスで計る実物の「ゴールド」ではないのです。単に「無」から見かけ上、「有」をつくり出しているにすぎません。日本に足りないのは、政治家の少しばかりの「知恵」と「大いなる勇気」です。

 余談:
 悪魔(イルミナティ)集団は「民」を貧乏なままにしておいた方が、「民」をコントロールしやすいのです、にんじん(金)をぶらさげて「民」を操るのです。そして時には、『力』をも行使します。
 彼らが最も恐れるのは、民が、「知恵」と「知識」を持つことです。

 愚民化政策:社会規範の乱れ、世代間、肉親間の断絶(若者の自暴自棄の犯罪や親が子を殺し、子が親を殺すなどなど)、これらは彼らの望むところです。
 国民はエンターテイメント(スポーツや不倫やセックスetc)に夢中にさせ、政治や経済に関心を持たせないようにすることです。

投稿: いかりや爆 | 2008年8月29日 (金) 18時35分

鍵英之さん

 こんにちは。おひさしぶりです。

>ものすごく勉強になりますとともに、その通り
>だ、と声をあげたくなりました。

 10万部以上も売れた本を出された作家の鍵さん
にそう言われますと恐縮します。eye

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年8月29日 (金) 12時29分

ものすごく勉強になりますとともに、その通りだ、と声をあげたくなりました。
また惰眠を貪っている僕などの眼を覚まさせてやってください。
応援しています。
鍵英之拝

投稿: 鍵英之 | 2008年8月29日 (金) 02時55分

>金融に極めて疎く、歓迎される常連でもありませんが、頭の構造が分かりやすく出来ているので単純に・・・

① 日銀による長期国債の買いオペの大幅拡大
② 最低10兆円を超える財政出動(減税+有用な公共事業)の継続

これで十分だろうし、これ以外の対策をあれこれ言う人は教育の受け過ぎなのでは?

投稿: kenkensya | 2008年8月28日 (木) 22時33分

記事中にある竹中氏の言っている第三の金融引き締めについては、金融に詳
しい常連コメンテーターさんたちの感想をお待ちします。

>そして第三は、金融引き締めである。日本では2006年に、いわゆる量的緩和
>を解除して以来、金融の引き締めが続いてきた。デフレを放置したままでの
>金利引き上げが実質金利を上昇させ、経済活動を停滞させたことは明白である。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年8月28日 (木) 17時26分

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