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2008年10月23日 (木)

「小泉政権点描」(3) (kenkensya)

「小泉政権点描」(3)

 2005年夏、東京市場は奇妙な様相を呈していた。とにかく動かないのである。ひどい日には先物の上下値幅が70円しかないという異常な保合い(モチアイ)相場であった。先物をやろうにも、その日の寄付値の前後には2,000枚、3,000枚という厚い板が何重にも積み重なっていて、蟻の子一匹通る隙もないという状態であった。これが連日続くのだから如何ともし難い。

 ちょうどその頃、国会は「郵政民営化法案」の審議の真っ最中である。このあたりまで来ると、さすがに情報に疎い私も「郵政民営化法案」が米国の強い要求に従った郵政資金の米国横流し法案であることを知っていた。たしか森田実先生のサイトで見たのが最初だったと思う。そして小泉内閣成立からの流れから、何となく全容が見えてきたように思った。

 私は考えた。「この保合いは、郵政民営化法案が通れば上に行き、否決されれば下に放れるわけだな。それまでは静観しておこう」―このくらいの知恵はある。

 同時に、「せっかく日本人が汗水たらして貯めた金を、強盗みたいなアメ公にむざむざカッさらわれて堪るか!」という、強い反米感情を抱くようにもなっていた。

 やがて衆議院で採決が行われた。城内実先生が安倍晋三氏の説得を最後まで受けながら青票を投じ、小林興起先生が青票を壇上で振りかざした、あの採決である。

 結果は僅差の可決と出た。落胆した方もおられようが、オメデタイ私は逆に「しめた!」と思った。「これで噂になっている衆議院の解散は憲法上不可能だ。あとは参議院で否決されれば両院協議会、どうせこれも上手く行くはずもない。残るのは衆議院による再可決だが、自公政権では衆議員の2/3の議席数はない。そうなれば廃案だ。さすがのアメリカも一年間は待たなければなるまい。ククククッ、アメリカ人も抜けたところがあるなあ」私は笑いをかみ殺した。

 こうなると問題は参議院における採決である。報道では中曽根弘文氏のグループが否決に回るという話で、数読みをしてみると否決の可能性が高いという。私は中曽根弘文氏に喝采を送った。「よっ、さすがは大勲位の息子さんだ。筋が通っていらっしゃる」

 私はあの日の午後一時から、PCとTVを両睨みしながら固唾をのんで見守った。勿論、参議院の否決が決定された瞬間に売りを入れようとしていたのだ。

 やがて「郵政民営化法案」は参議院では否決となった。当然、成り行きで売りを入れる。
先物は約一分間は下に向かったものの、そこから湧くような買いが次から次へと入り、急上昇を始めた。この勢いがどれだけ凄まじかったかというと大証のコンピューターが注文をこなしきれなくなって注文が入ったかどうかさえ分からず、またモニター上の数字もバラバラであったほどである。慌てて入れたストップロス注文(成り行き)は、何と、注文していた値段よりも150円近くも上で約定したとの連絡が、しばらくしてからやっと入った。

「こんな、馬鹿な・・・」私は何遍も呟く始末だった。まだ信じられなかったのである。
夕方7時、テレビが小泉首相の衆議院解散を告げていた。唖然としながら、私は再び独り言ちていた。

「そうか、こいつは憲法なんて知らないんだ。だから米国も憲法違反を承知のうえで、こいつに横紙破りをやらせたのかぁ。そして外資はどう抵抗しようともこの法案を通すことを知っていたんだ」

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コメント

高橋先生へ

植草先生の「知られざる真実」のサイトが閲覧できなくなっています。何かあったのでしょうか?
最後が警察の横暴についてのものだっただけに心配です。

投稿: kenkensya | 2008年10月31日 (金) 05時45分

常識人様へ

>皆さんの考えがなぜ社会に伝わらないのか。

 広報媒体、特に大手メディアが権力に都合のいいバイアス報道、ないしは
誘導報道しかしないからです。

>郵政解散が憲法違反であるとか、条文読んだままの可能行動をわきまえる、
>そういう当たり前の事からかけ離れた妄想をしているからです。
>そういう考えは社会に拒否されるんですよ。

 郵政解散が憲法違反の疑いが濃厚なのはエコノミストの紺谷典子さんも語っ
ています。その一部を引用します。

「あの「解散」に大義はあったのか、と。衆院可決、参院否決の際のルールは
憲法59条で規定されている。両院協議会で成案を調整するか、衆院差し戻
しで3分2以上の賛成を得るかのどちらかだ。規定のプロセスを無視して
「否決は内閣不信任と“みなす”」(小泉前総理)のは、“ご都合主義”で
はないのか。あの解散は前代未聞の憲法違反の疑いが強かった 」
    http://www.elneos.co.jp/0612kennja.html

 「常識人」と言うお名前で書き込まれていますが、現代の世の中で、政治的な
常識というものは、権力政党の党利党略や為政者たちに都合のいいように醸成さ
れている「非常識」であり、ほんとうの常識は国民のリテラシーを働かせないと
見えてこないようになっています。メディアが時の権力政党の方向に極端にバイ
アスしていますから、国民に真実が伝わりにくくなっています。郵政選挙時のメ
ディアの狂騒ぶりにそれがはっきりと出ました。米系保険会社のCM料でメディ
アは報道の良心を見事に捨てていたのです。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年10月31日 (金) 00時31分

 皆さんの考えがなぜ社会に伝わらないのか。
 郵政解散が憲法違反であるとか、条文読んだままの可能行動をわきまえる、そういう当たり前の事からかけ離れた妄想をしているからです。
 そういう考えは社会に拒否されるんですよ。

 阿修羅というサイトが出てくる時点で、こりゃ駄目だと分かりもしますが。

投稿: 常識人 | 2008年10月30日 (木) 22時22分

ななしさん

 アメリカはこの期に及んでも性懲りもなく
年次改革要望書を出しましたね。

 今、テレ朝の「朝まで生テレビ」見ていますが
自民党議員の大村秀章はひどいですね。こいつは
たけしのテレビタックルとか、いろいろテレビに
出ますが、完全に小泉構造改革路線宗教であり、
広報マンですね。今の世界金融危機に際して、日
本がアメリカを助けることによって金融の安定化
をはかる、それが責務だとそればっかり吹聴して
います。

 要は日本の大事な税金を使って米国債をどんど
ん買うべきだという一点張りです。米国追従をも
っと先鋭化せよということで、わかりやすいです
ね。民主党の大塚氏に為替を円建てにするという
提案をされた時、その通りだと頷いていましたが
米国の奴隷になっているこいつがそう思っている
はずがないですよね。森永卓郎氏が一番まともな
ことを言っていますね。

 青息吐息の米国に日本の富を注入することこ
そ、世界の正義であるという考えです。日本は今
こそ内需を拡大して国内経済を復活させるチャン
スですから、大村のような売国奴に騙されないよ
うにしないと。中川昭一財務相はアメリカに行っ
て大歓迎を受けましたが、彼が帰国した時は蒼白
な顔をしていました。ブッシュに金をせびられた
のでしょう。おどされて。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年10月25日 (土) 03時59分

今年もまた米国から年次改革要望書が出されましたね。
米国が金融政策で下手こいたから自重するかと思いましたが。
本当に厚かましいですよね。
それから名称も「日本解体要望書」とか「日本弱体化要望書」とか「日本植民地化要望書」とか分かりやすい名前にすれば良いと思うんですがw
丸で日本の為になるような改革と誤解されそうでw
こんな要望書を嬉々として受け入れて実行して来たのが小泉・竹中なんですよね。
日経を始めとするマスメディアもそれを後押しして来ました。
まだ旧田中派=橋本派の頃には嫌々ながらも圧力に屈してやってるのが見えてましたが。
改革がどのような結果をもたらすのかよく分かってたんでしょうね。
それが「米国債売却したくなる」発言で出ちゃったんでしょう。
あれは本音と言うか米国に対する不満がつい出ちゃったと思いますね。
それ以降、旧田中派は抵抗勢力のレッテル貼られて壊滅しちゃった訳ですが。
本当に今の日本のマスメディアは信用できませんね。
むしろ逆の事をやれば日本は良くなる気がします。
70年代からを振り返ってみてより強く確信した次第であります。
もはやこの桎梏から逃れる為には米国の没落しか無いんでしょうね~。
同時に日本も没落しますが50年、100年単位で見ればそっちの方が良いでしょう。
このまんま富を吸い取られじり貧になるよりマシでしょう。


投稿: ななし | 2008年10月23日 (木) 22時37分

SOBAさん、こんにちは。

 シロがハチマキをしていますね。(^^)

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年10月23日 (木) 14時57分

kenkensyaさん

 非常に興味深く読ませていただきました。
ありがとうございます。郵政民営化法案の当時は
小林興起さんや城内実さんが敢然と反対票を投じ
て、気骨のある人もいるのだなあと思っていまし
た。植草先生にしろ、炯眼を持つ人はあの異常な
動きの背後にアメリカがいることを強く認識して
いました。

 kenkensyaさんの当時の描写は強い臨場感があ
り、昨日のようにあの当時が甦って来ます。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年10月23日 (木) 14時55分

HIROさん、こんにちは。SOBAです。

久しぶりにシロ君が登場する新バナーを作成しました。

凛々しくも「生活第一」の鉢巻き姿で登場してもらいました。

下記、エントリーで新バナーをご紹介しています。

庶民が生活苦で青息吐息の時に連日連夜高級ホテルで贅沢三昧のアッホー太郎、問われてブチ切れ、与党内からも総スカンでボロボロ(笑)
http://soba.txt-nifty.com/zatudan/2008/10/post-5e4f.html

いつ解散・総選挙になるかは分かりませんが、これからもこの凛々しい鉢巻き姿のシロ君には「鉢巻のメッセージ」を入れ替えて何度か登場してもらうつもりです。

シロ君をお借りする予定ですのでHIROさんに一応ご挨拶しておきます。

※阿修羅の下記URLでも大きな画像で紹介されていてシロ君の凛々しい姿が出てきます。
http://www.asyura2.com/08/senkyo55/msg/176.html

投稿: SOBA | 2008年10月23日 (木) 14時02分

>高橋先生へ

どうもありがとうございました。拙文を一面に掲載していただいたばかりか、改行もしっかりやっていただき、感謝の言葉もありません。

投稿: kenkensya | 2008年10月23日 (木) 13時16分

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 流れとしては、最初10月19日20時51分に朝日の、「物価高を実感? 首相がスーパー視察、夕食は帝国ホテル」と言うアッホー太郎の見え見えパフォーマンスを報じる記事があって、その後22日にそれについて聞かれたアッホー太郎が逆ギレでブチギレ、その逆ギレがさらに報じられ「与党、首相発言に危機感」と言う流れ。(笑)  野党よ、一気にアッホー太郎を解散に追い込め。政治は流れだ、やるべき時にやらないと、国民もついて行かんぞ。  今日作成した、自Endポスターバナー25作目「ニャろ~!四の五の言わずに解散しやが... [続きを読む]

受信: 2008年10月23日 (木) 14時04分

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