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2008年11月25日 (火)

自然エネルギー革命で日本経済復活を (小野盛司)

  (※日本経済復活の会 小野盛司会長の記事、第139弾です)  

 景気対策をやるという麻生内閣だが、第二次補正でもそれほど効果があると思われていない。実際、与謝野大臣も今年も来年もマイナス成長だと言っている。これでは3年後に名目で2~3%の成長すら、夢のまた夢だろう。今後アメリカもEUも中国も自然エネルギーに巨額の投資をして、どんどん経済を発展させてくる。この分野で日本が取り残されたら悲惨なことになる。

 自然エネルギーに巨額投資をすることは、景気回復には極めて有効だし、京都議定書に定められた二酸化炭素の削減目標の実現に前進できるし、エネルギー自給率を上げることも可能だし、開発された技術はどんどん輸出できるので、日本の貴重な財産になる。赤字国債を出して投資すると、確かに国の借金は増えるが、すでに借金は巨額なので増加率ではそれほどでもない。しかし、同時に名目GDPも押し上げる。借金の増加率より名目GDPの増加率のほうが大きく、結局借金のGDP比は減っていき、その意味で将来へのツケは減っていく。

 例えば風力発電は、極めて有望な自然エネルギーである。2007年末で世界の風車発電設備容量は約100GWとなっている。1GWは原発1基分と考えれば良く、世界では原発100基分の電力が風力発電で行われている。風力発電は世界各国で建設が進んでいるが日本は取り残されている。日本は2007年で発電容量は1.538GWで、世界の中のランキングは数年前には8位だったのが、今や13位に転落した。これは下図で示した。

Photo

 世界の総電力需要は2TW=2000GWであるが、最大限自然エネルギーを利用した場合、風力で72TW, 太陽光で1780TWの発電が可能である。ということで、自然エネルギーを十分使うなら、化石燃料などを使って二酸化炭素を出し続ける必要はない。日本での電力需要は約150GW。つまり原発を約150基作れば、全部原発でまかなえる。現在日本にある原発で47GWの電力を起こしている。原発は事故やテロが怖いし、高レベル放射性廃棄物の処理も大変だ。だからこそ、風力や太陽光などの自然エネルギーの利用が望まれる。

 例えば中国は内モンゴル地区に風力発電の大プロジェクトがあり、現在1.59GWの発電能力があるから、ここだけで日本以上だ。しかも一カ所で10GWの発電をしようという計画がる。こんな電力をどうやって使うのか。中国人はここに工場を造ればよいという。労働力が安い中国で、こんな安くて豊富な電力が使えるようになったら、日本にある企業は勝てるわけがない。

 EUも2010年までに自然エネルギーの比率を総エネルギー消費の12%にする目標があり、10兆円の投資をしようとしている。100万個の太陽光発電システムと10GWの風力発電と10GWのバイオマス発電だ。

 日本は陸上では、風力発電のできる場所は限られている。風が強く、太い道路が整備されていて、送電設備が整っているところは少ない。しかし、海上を考えれば日本は世界第7位(447万平方キロメートル)を誇る排他的経済水域を持っている。風力発電にとって風が強いことは極めて重要で発電容量は風速の3乗に比例するから、風速が2倍になれば発電容量は8倍になる。洋上は風が強く、徳に沖ノ鳥島付近は強いからこのあたりだけで日本の全エネルギー需要を満たせるという試算がある。

        出所:電気事業連合会 2004年1月
Photo_2

 上図は各発電方法に対する発電単価である。風力も他と並ぶ程度になってきている。風力の場合、大規模になればコストは下がる。それにこれは鋼鉄製で作るとして計算されているので、17年しか耐用年数がないとして計算されている。しかし、太田俊昭氏によるカーボンファイバー(SCF)を使ったものなら耐用年数は80年以上とされていて、そうなると発電単価はずっと下がってくる。

 政府もこういったプロジェクトにもっと積極的に資金を出すべきである。平成のニューディール政策としてもよいのだ。「お金が無ければ刷りなさい」である。不況克服に巨額財政出動をせよというクルーグマンの呼びかけに耳を傾けるときが来た。

小野盛司氏の日本経済復活シリーズ・インデックス

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コメント

荒田吉明先生の共同研究者である、張先生が来日しました。固体核融合は着実に進展しています。なぜ、固体核融合に触れないのでしょうか。
http://www15.ocn.ne.jp/~oyakodon/newversion/aratasensei.htm

投稿: | 2009年3月12日 (木) 16時30分

エネルギーには触れるけど、何で5月22日に公開実験が成功した固体核融合には触れないのでしょうか。否定も肯定もせずに、ひたすら無視しているように感じるのですが如何なものでしょうか。エネルギー革命だと思いますよ。違っているのでしょうか。
<荒田吉明・阪大名誉教授が常温核融合の公開実験に成功されました! >
http://www5b.biglobe.ne.jp/~sugi_m/page284.htm

投稿: 超適当翻訳 | 2009年1月20日 (火) 10時37分

いつも不思議に思うのですが、エネルギーには触れるけど、何で5月22日に公開実験が成功した固体核融合には触れないのですか。
<荒田吉明・阪大名誉教授が常温核融合の公開実験に成功されました! >
http://www5b.biglobe.ne.jp/~sugi_m/page284.htm

投稿: 超適当翻訳 | 2008年12月26日 (金) 18時54分

エネルギーに触れていた一昨日の日経産業新聞オンライン版(日本語)は、どうだったのでしょうか。英語版しかないようです。
<New Energy Timesに日経産業新聞の記事が紹介される >
http://www5b.biglobe.ne.jp/~sugi_m/page285.htm

投稿: 超適当翻訳 | 2008年12月26日 (金) 18時50分

大いに賛成、しかし沖ノ鳥島からどうやって電気を送電するのよ長距離の海底電力ケーブルはまだありませんが・?

投稿: 吉野家 | 2008年12月12日 (金) 16時21分

今年の5月22日に、荒田吉明氏が固体核融合の公開実験に成功されました。固体核融合を進展させるための研究投資も、自然エネルギー革命だと思うのですが如何でしょうか。
http://www5b.biglobe.ne.jp/~sugi_m/page284.htm

投稿: 超適当翻訳 | 2008年11月26日 (水) 00時27分

荒田先生の常温固体核融合ですよ!!

投稿: 礼査・水輿 | 2008年11月25日 (火) 13時32分

初めましての皆さん、どうぞよろしくお願い致します。


イギリスが消費税減税という事実上の景気浮揚策を取る事を今日のニュースでやってましたが、日本の政府、財務省、日銀とかは損して元を取るという事を知らないのか不思議でしょうがないです。


また古来より豚は太らせてから食えとも言うのに、日本の主要政策は脂ののりが悪い物を食わせるかの様です。


何かおかしいと思わないのかな?といつも感じます。


それでは失礼致します。

投稿: ボス@和白組 | 2008年11月25日 (火) 11時25分

今回の危機に際して新自由主義の本場英国が方針転換したようです。
国内の個人消費、デフレをどうにかするにはやっぱり金持ち・法人税増税して国民に再分配するのが基本だと思われます。
バブル崩壊後の日本はその逆の事をやって失敗しましたね。
所得税の累進課税率、法人税率を順次引き下げ、それを庶民に転嫁=消費税導入と庶民増税、更に緊縮財政にするを繰り返して来ました。
そのせいで700万台以上あった新車市場は今や500万台を切ろうとしています。
実に30年前の水準だそうです。
外需依存率も96年には9%だったものが今や16%に達しようとしています。
外需に頼れなくなった今こそ税制含めてかつての日本に戻す必要があるんじゃないでしょうか?
プラザ合意以前の日本に。
英国はさすがに問題の本質を良く分かってるように思いますね。
新自由主義でありながらw
一方の麻生内閣は将来の消費税増税を明言、法人税引き下げに関しても示唆しております。
これでは景気回復する訳は無いですね。
こう言う時にはマスゴミも英国を見習えとは言わんのですねw

英政府、消費税15%へ下げ 総額2.9兆円の刺激策発表

 【ロンドン=吉田ありさ】英政府は24日、総額200億ポンド(約2兆9000億円)と国内総生産(GDP)の1%に相当する規模の景気刺激策を発表した。付加価値税(消費税)の基本税率を一時的に17.5%から15.0%に引き下げる減税が柱で、個人消費を下支えする。財源は将来、高所得層の所得税率を引き上げて賄う方針だ。

 ダーリング財務相が同日、英下院で表明した。2009年の実質成長率の政府見通しはマイナス0.75―マイナス1.25%と、3月時点(2.25―2.75%)から大幅に下方修正。財務相は景気刺激策などで09年後半から英景気は回復し「10年にはプラス成長に戻る」と予測した。

 消費税の基本税率の引き下げは今年12月から09年末までの時限措置で、総額125億ポンドの減税となる見通し。基本税率の変更は1991年に15.0%から現行の17.5%に引き上げて以来。学校施設建設などの公共事業を拡大するほか、中低所得層向けに導入した臨時減税措置の期限を延ばす。財政収支の中期的な悪化を防ぐため、高所得層の所得税率を11年度から45%に引き上げる方針を示した。 (01:24)

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20081125AT2M2402824112008.html

投稿: ななし | 2008年11月25日 (火) 08時50分

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