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2008年11月11日 (火)

田母神・前航空幕僚長の参考人招致の形態は言論弾圧ではないのか!?

   今日は田母神俊雄・前航空幕僚長の参考人招致の日である。ある懸賞論文に、現役航空自衛隊・最高幹部の手になる原稿が採用された。世に言う「田母神論文」である。この論文は田母神俊雄・航空幕僚長が書いた、原稿用紙にして20枚にも満たない小論であるが、内容はいたって硬質であり、日本人すべてが胸に手を当てて熟考すべき内実を含んでいる。「熟考すべき内実」とは、今の日本人が遠い記憶の彼方に置き忘れてきた、大切な心象風景である。

 この小論が注目されるや否や、世は騒然とした。産経新聞以外のメディアは右往左往し、押しなべて感情的にこの問題に反応している。一方、政府は「何で今、こんなものを・・」と、まるで苦虫を潰したかのような困惑である。田母神論文に対し、政府もメディアも揉み消しに躍起となっている。政府見解と異なる歴史観を、現役航空幕僚長が懸賞論文に発表したこと自体が悪いのだそうだ。

 政府とメディアの対応には不思議と一貫性がない。論文が出て、すぐに大慌てで大問題扱いしているのだが、この「論文」のいったい何が問題なのかという話になると、急に押し黙るのだ。いざ、政府公式見解(村山談話)と、どこがどういう風に違うのかという詳細な話になってくると、その比較検討を病的に回避しているように見える。田母神氏を舌鋒鋭く非難している割には、内容検証について異常にナーバスになっているのだ。このアンビバレンツな態度は異様と言うしかない。

 浜田防衛相は、政府見解と明らかに異なる意見を公にすることは、航空幕僚長として、大変不適切だと言う理由で田母神氏を更迭した。また、政府統一見解に真逆に対峙する歴史認識(戦争史認識)は文民統制(シビリアン・コントロール)を崩壊させる惧れがあるという論調が、あちらこちらからすぐに出た。政府の統一見解とは、元社会党・党首であった村山富市氏が開陳した「村山談話」である。これを典型的な自虐史観と考える国民は私も含めて多い。もちろんこの日本侵略史観を肯定する人もかなり多い。「村山談話」は史実ではなく、そのベースは東京裁判史観と「階級闘争史観」に立脚している。これは先祖の遺徳を無に帰し、わが国の伝統精神の正統性(レジティマシー)を冒涜するものだ。

 田母神論文にアレルギーを起こしている人は、あの大戦争の経緯をよく考えてみて欲しい。学校ではなぜあの大戦争を「太平洋戦争」と教えているのだろうか。当時の日本人(先人)たちはあの戦争を「大東亜戦争」と呼称していた。それに先人達は中国と言わずに支那(シナ)と呼んでいた。なぜ、テレビも学校も大東亜戦争と言わずに、アメリカの戦争史観に即した太平洋戦争と呼ぶのか。視点を大東亜戦争ではなく、太平洋戦争に置く習慣は洗脳されているからだ。

 また、支那がいつの間にか中国に変わっている。支那は英語読みでCHINAだから妥当な呼称であり蔑称ではない。このように、あの当時、常識的に使われた言葉一つ取ってみても歴史から消されているのだ。それは極東国際軍事裁判で日本が一方的に悪玉とされたからではないのか。つまり日本は抗弁できない明確な形で「平和を侵した」罪でアメリカに裁かれたのである。戦勝国が敗戦国を断罪したのだ。戦勝国の一方的な強圧で戦後の歴史観は形成されている。正義も戦勝国が勝ち取り、歴史も戦勝国が作る。哀しいことだが、これは記録に残る人類の正史と言われるものの実相だ。

 アメリカが正義の戦勝国だったという話は歴史的に検証しなおすべきだ。なぜなら、アメリカはイラクに大量破壊兵器があると言って侵略し、国土を壊滅的に破壊し、多くの無辜の民を死に至らしめた。しかし、大量破壊兵器はどこにもなかった。欺瞞の大義で戦争を始めてしまうような国と我々の先人たちは戦った。

  ただ、対米戦争には一縷の理はあったかもしれないが、満州帝国、朝鮮総督府、台湾総督府は明らかに植民地化であり侵略だろうと言う人は多い。しかし、戦後六十数年を経た日本が、アジア諸国との関係において、何か紛争や国際トラブルを起こしたことがあっただろうか?もしも日本人が先天的に鬼のような侵略・略奪を働く習性の国民だったら、この60年という歳月にそれが見られないことは不思議と言うしかない。他国を侵略して血生臭い狼藉(ろうぜき)を働くような国民性であるなら、どうして60年以上もその欲動を押さえることができるだろうか。答えは一つである。日本人は平和を愛好する民なのだ。

 日本人が戦争を好み、侵略をすぐに行うというイメージは、アメリカによって植えつけられた印象操作である。この印象操作が日本人の精神を蚕食し、これに付け込んだ中国や韓半島の連中が日本に金をたかっている。日本人の奥底に居座る東京裁判史観を克己しなければ、自己を恒久的に蝕む間違った贖罪観念から抜け出せないし、他国に翻弄され続けるしかない。

“自分の祖父や父の世代が、他国の国民を殺し、女性を凌辱し、暴虐の限りを尽くした。日本人の血は何と汚れているのだろう。我々は常に贖罪観念を保持し、迷惑をかけた人々に未来永劫謝罪し続けます”。

 こんな思いを続けていたら、国家が空中分解し、国民の心が無国籍化するに決まっている。もうすでにそうなりかけている。歴史はアメリカのフィルターを通さずに、日本人の視線で真摯に再検証する必要がある。

 人類の歴史は開闢以来、戦争と支配の連続である。ある戦争が、侵略か自衛かと問われる時、考えなければならないことがある。幕末のころから、わが国は列強に支配されたくない、奴隷にはなりたくないという切なる思いで頑張ってきた歴史がある。田母神論文では根源的なことも語っている。すなわち、支配・被支配の桎梏から逃れる唯一の方図は戦争しかないと。

 世界が社会ダーウィニズム、すなわち強者支配の弱肉強食であれば、支配された時、懇願しても支配は解かれない。隷属状況から脱出する唯一の方法は生死をかけて蜂起するしかないのだ。話してもわからない野蛮さ(バーバリズム)に対抗する手段はそれ以外にない。実は北朝鮮による日本人同胞の拉致も、筋としては武力で奪還すべき話なのだ。世界が『平和を愛する諸国民』で形成されているなら話は別だ。私が言っていることは戦争讃美でも肯定でもない。歴史には戦うしか選択肢がない局面もあるのだ。

 この側面から大東亜戦争を検証することも大事だ。田母神論文は正面切ってその突破口を開いた。
 
 最後に、田母神氏の今日の外交防衛委員会での参考人招致だが、その形態は解せない。10日の毎日新聞から引用すると、「通常の参考人招致と異なり、河村氏、浜田氏、中曽根弘文外相の関係3閣僚も出席。田母神氏は委員から質問された時だけ答弁する形でテレビ中継もない。田母神氏の持論を披露する場になることを与野党が警戒したためだ。」とある。

 テレビ中継もなく、質問された時だけ答弁するというこの形を見ると、一体何のための質疑かわからなくなる。政府側も、野党も、明らかに田母神氏の歴史観の公表を恐れているとしか思えない。公式見解と違うからと言うはっきりした名目で招致するわけだから、肝心の歴史認識は本人にきちんと語らせないと招致の意味がない。与野党が田母神氏の歴史認識がマスコミに出るのを極力嫌っていることは明白だ。人を国会という公の場に引きずり出しておいて、充分に喋らせないとは、言論弾圧ではないか。

 つまり、この参考人招致は日本国憲法第21条一項の“集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する”に抵触していると思うのだが、いかがだろうか。私は参考人招致を知った時から、テレビ中継はしないだろうと確信していた。田母神氏は戦後、政府やマスコミが必死に封印し続けてきた歴史認識を披瀝するからだ。田母神論文を開けてはならない『パンドラの箱』扱いをする政府のこの怯惰なる姿勢こそ、日本の重篤な病気の一つと言うことができる。

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コメント

管理人、高橋様

雑感ですが、
この問題は、「左翼」マスコミが、軍国主義的「右翼」言論を叩いているのではなく、
親米ならぬ、米国追随「従米」マスコミが、愛国主義的「反米」言論に対して、問答無用の態度をとっている、と感じられます。

あの論文には、強い「反米色」が含まれていると僕には思えたからです。
マスコミが真に叩いている対象は、「軍国主義」や「文民統制違反」ではなく(それらを叩くフリだけしていますが)、

真実は、「反米色」「誇りを持った日本人」というものを叩きふせ、国民の目に触れさせないようにしているのではないか、という気がしてならないのです。

マスコミが、同一方向で誰かを一斉バッシングをする時は、間違いなく、裏があるときと考えています。

「自国に誇りを持つ日本人」を育てたくない勢力がいるような気がしてなりません。
そもそも、NHK報道をしないとの判断は納得がいきません。報道規制と感じます。

言わせた上で、議論対象にすれば良いのに、と思うからです。

高橋様のサウジの経験は理解できます。僕も類似の経験があります。

小野先生の記事も、大変納得できるものでした。
立場を考え、抑えた内容にされたと思いますが、勇気がおありだと思いました。

マスコミに、同一方向での言論が一斉に出されたら、まずは疑って考える、というのを習慣にしたいと僕は考えています。

投稿: 明鏡止水 | 2008年11月13日 (木) 17時29分

Kenkensyaさん、

>頭から湯気が出ているだけでなく、パソコンが火を噴いてしまいますよ。「いかりや爆邸全焼」なんて記事が出ないようにご注意ください。

パソコンが火を噴いている!火元は何処だ、いかりやの頭だって?
そりゃー、「濡れ衣」だ!

 「男こころの 残り火は 燃えて身を焼く 神州の山」つーところです。
ブログも同じ意見ばかりじゃ、つまらない。反対意見を言うのはエネルギーを必要とします。
そのために、管理人さんに、迷惑をかけています。ごめんなさい、わかっちゃいるけど・・・やめられない。

投稿: いかりや爆 | 2008年11月12日 (水) 16時56分

管理人高橋さま

 貴重なご意見感謝します。

 随分田母神氏の立場を忖度した意見ですね。高橋さんが述べているような人物であればいいと思う。

彼は定年退職したのだから、今度こそ、この国のために本音で彼の正論を聞いてみたい。
一年後にはアパグループの役員にチャッカリ天下りしている姿は見たくないものです。

投稿: いかりや爆 | 2008年11月12日 (水) 16時53分

「日本国憲法と田母神論文についての手前勝手な考察」(2)

表現の自由について私は、アメリカ連邦最高裁の何とかいう判事の述べた「誤った意見は自由な論議に不可欠であるだけでなく、守られなければならない。なぜなら表現の自由が生き残るためには、息をつくゆとりが必要とされるからである」(記憶で書くので適当です)
という言葉を尊重する。狭量な視野と許容範囲からでは「表現の自由」という貴重でありながら脆弱な基本的人権を維持してゆくことはできないと考える。

従って、左右翼両陣営から盛んに行われた、怒号、罵倒、汚い名称のレッテル貼りなどによって相手の発言を抹殺しようとする試みは、いずれも大変な間違いであったと思う。イデオロギーや見解の対立によって相手を仇敵の如く憎悪する感情(私もこれを人並み以上にたっぷりと持っている)は、言うは易く実行は極めて難しいものの、これを必死になって抑え込まねばならないのだ(私もこれができずにウンウン苦しんでいる)。

正直に白状すると、今回の「田母神論文」とこれに対する高橋先生の扱いは、私にとって気に食わないものであった。「何故、高橋先生がこんなものを賞賛するのか」と腹立ちを覚えて感情的になっていたことを認める(ただし、暫らく投稿を控えていたのは別の事情による)。しかしここで「あんなものを褒め称える奴のサイトなぞ見るものか」と無視したり攻撃したりするならば、それは自分の不利益になるがゆえに不当な言論弾圧を行った「買弁勢力」と同じレベルになってしまうのだ。

結果、今回の「田母神論文」は表現の自由の許容範囲に属するものであり、国会での問題化と国営放送局の態度は、「表現の自由に対する侵害」に抵触するものと考える。
あとは、内容の当否を検討していかねばならない。

投稿: kenkensya | 2008年11月12日 (水) 16時23分

kenkensyaさんへ

 いつも見識の高い御投稿感謝します。田母神氏
に関する論考、ある程度まとまりましたら、本記
事に載せますのでよろしくお願いします。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年11月12日 (水) 14時42分

>いかりや爆さんへ

いかりやさんの頭から湯気が出ているだけでなく、パソコンが火を噴いてしまいますよ。「いかりや爆邸全焼」なんて記事が出ないようにご注意ください。

冗談はさておき、今回の「田母神論文」に関しては、いくつかの論点が言葉が足りないまま短い論文に押し込まれているため非常に解釈がむずかしくなっています。一応挙げてみると

①「言論の自由」の要件
②憲法問題(特に9条)
③日中戦争が侵略戦争であったか
④太平洋戦争の真の原因
⑤アメリカの対日占領政策の内容
⑥安保条約と米軍駐留の可否
⑦自衛隊海外派兵の可否
⑧自衛軍をもつことによる日本の真の独立について
⑨文民統制について

およそこのくらいでしょうが、一つ一つ、論議するなり当否を判断するなりしてゆくしかないのではないでしょうか?

投稿: kenkensya | 2008年11月12日 (水) 13時19分

小泉政権を糾弾しようとする勢力がせっかくまとまりかけていたのに、この件で2つの意見に分かれそうになっているのに気づかないのか?
今はこれを積極的に取り上げる時期か?
大事なことかも知れないが、優先順位があるだろう?

だからいつまでたっても正統派は日の目を見ないんじゃないかな?

投稿: 騙されるな | 2008年11月12日 (水) 12時55分

「日本国憲法と田母神論文についての手前勝手な考察」(1)

ある碩学の話によると、各国の憲法を較べてみると明文上、規定がなくとも各々の国に自衛権があることは当然だとのことである(比較憲法学というらしい)。従って自衛隊はもともと合憲である。考えてみれば至極当然のことであって、これを否定した「非武装中立論」はとんでもない勘違いをしていたものと断ぜざるをえない。まったく実現不可能であるからである。
すると、戦後数十年、うんざりするように繰り返されてきた「自衛隊の違憲・合憲論争」は多分にイデオロギー的背景をもった政局的手段であったと考えられる。

ところが非常に残念なボタンの掛け違いが戦後史の中で生じてしまった。1950年の警察予備隊設立当時、まだ国民の戦争(また軍隊)アレルギーが強かったので反政府運動の盛り上がりを恐れる自民党が、野党の違憲攻撃に憲法解釈を変遷させながらお茶を濁して対処してしまったのである。自衛隊が合憲であるとは怖くて公言できなかったのだ。

もしイデオロギーを離れて、かつ自衛権の存在を前提に憲法解釈をしてみれば、憲法9条は、自衛隊の海外派兵を禁じた規定であろうと思う。もちろん無学者の私見であるからご批判は甘んじて受けるが、こういう解釈をする人間もいるのだということだけは知ってもらいたい。

次いで更なる不幸が日本を襲う。1991年のソ連崩壊によって、左翼陣営が総崩れになったため自衛隊違憲論が跡形もなく消えてしまったのである(これをみても自衛隊違憲論が如何に思想的・政治的なものであったかが分かる)。すると政府自民党のクラゲの如き憲法解釈だけが幅を利かせることになり、挙句、明らかなアメリカの侵略戦争のお先棒を担いでイラク戦争に自衛隊を派遣するという、憲法明文上、違憲としか言いようがない国家行為が許されてしまったのだ。

さてここで少し話を変える。日本国憲法も押し付け憲法だ、何だと随分、悪役と見做されるようになってきたが、その果たしてきた役割の功の部分もあるのではないだろうか。
1951年であったと思うが、時のCIA長官アレン・ダレスが吉田茂に、社会党、共産党を非合法化せよと迫ったことがあったと聞いたことがある。
アレン・ダレスといえば大統領アイゼンアウワーをも子供扱いする、いわば「世界の闇の皇帝」である。無論、邪魔な人間を暗殺するくらい屁とも思わぬ人間だった。
これに対して吉田茂は「残念ですが、それはできません。日本には、あなたさまの国(アメリカ)から与えていただいた立派な憲法がありまして、その中の21条によって表現・結社の自由は、しっかり保障されております」と平然とダレスの要求を拒み、さすがのダレスに二の句を継がせなかったという。

投稿: kenkensya | 2008年11月12日 (水) 12時21分

 参院外交防衛委員会での田母神氏は、持論を繰り返したらしい。こういうときに限って、NHKは国会中継をやらない。インターネット中継もあるらしいが、どうしてもつながらなかった。

 田母神氏の幼稚性と勇気のなさ

 人それぞれに立場が違えば、歴史認識は異なる。歴史事実を大きく逸脱しない限り、そのことは許される。私は、それについて一度も問題にしていない。

 彼は、「どこが悪かったのか指摘してもらいたい」と発言している。それがわからないのなら、指摘しておこう。

 先の戦争で日本が中国へ大量の軍隊を派遣したことは、理由は何であれ、まぎれもない事実である。「軍隊を派遣して、殴りこみをかけておきながら、殴りこみは濡れ衣だった」という彼の主張は通用するはずがない、幼児がだだを捏ねるに等しい。

 アメリカのイラク攻撃の大義は、「大量破壊兵器の存在と、テロリストとの関係」だった。だが「大量破壊兵器もテロとの関係もなかった」、アメリカの戦争の大義はなかったのである。

 彼の論文によれば、太平洋戦争は「日本を戦争に引きずり込むために、アメリカによって慎重に仕掛けられた罠であったことが判明している」と主張している。

 日本国を罠に嵌め、イラクで「大義なき戦争」を始めたアメリカ、「その米軍の下で、イラクに於いて今使い走りをしている航空自衛隊をどう思うか」については、彼の論文は一切言及せず、イラクでの航空自衛隊の活動を違憲判決(今年4月、名古屋高裁判決)にたいして、真摯な対応を示さず「そんなの関係ねえ」と武人らしくない卑怯な発言で逃げている。
 何故イラク派遣の正しさを堂々と披瀝しないのか。隊員の士気を落としているのは彼自身ではないか。

 東京裁判を主導したアメリカは、日本のリーダーたちに、「平和の罪」つまり中国侵略と太平洋戦争開戦の責任を問うたではないか。そのアメリカのブッシュ政権が、日本の責任を問うた以上の「罪」をイラクで犯している。そういうアメリカに隷従して、イラクで働かされている現実について言及しない、彼にはパンドラの箱を開ける勇気がないのである。

 彼は「言論の自由はあるはずだ、何も言えないのでは、北朝鮮と同じだ」と主張する、また村山談話は言論封殺の道具であると主張する。しかし、イラクへ航空自衛隊が、アメリカに隷従して派遣されていることに関しては、自ら口を封じている。今の日本の現実を無視して、過去を語っても意義はない。評論家ならば懐古趣味もいいだろう、しかし彼は現場の最高責任者であったのである。

 こんなことは言いたくはないが、アパグループとのズブズブの関係も取り沙汰されている。
 公用車で元谷外志雄氏の出版記念にかけつけたり、F15戦闘機に元谷外志雄氏を乗せる許可をが出したという、よほどの親密な関係でもない限り一般人を国家の戦闘機に乗せることなどあり得ないと思う、これ以上ボロを出さねばいいがと願う。

 それでも恥かしげもなく、彼を賛美するとは、「神州の泉」も落ちたものである。
 反論、歓迎します、罵詈雑言も今回にかぎりOK(笑)。

投稿: いかりや爆 | 2008年11月12日 (水) 11時13分

こんにちは。
> 自分の祖父や父の世代が、他国の国民を殺し、女性を凌辱し、暴虐の限りを尽くした。日本人の血は何と汚れているのだろう。我々は常に贖罪観念を保持し、迷惑をかけた人々に未来永劫謝罪し続けます。

考えてみれば、こんな主義主張の基では自衛隊はそもそも存在の余地すらありません。このような主義主張に反発するのは自衛官としてはむしろ当然の事なのではないでしょうか。田母神氏が「改憲」に言及した事についてもメディアはいっせいに攻撃しているようですが、自衛隊はずっと「違憲の存在」と言われ戦後日本では鬼子扱いでした。自衛隊員から見れば「おれたちを合法的存在として扱ってくれ」と言うのも、「日本の防衛は自分達が主体であるべきだ。我々がいつまでも米軍の補助というのはおかしい」と言うのもむしろ当然であるように思います。
「日本に自立的戦力を持たせれば他国を侵略する。日本には主体的な戦力を持たせてはならない。戦力はあくまで『正義』の米軍が主体であるべきだ。」
これが、WGIP下での日本の防衛についての基本的見解でした。戦後の自民党政府もずっとこの方針で来ていました。しかしその結果日本の自衛隊は今、米軍の補助として米国のアフガニスタン侵略、イラク侵略に加担してしまっているのです。この皮肉こそが、「田母神論文が開けたパンドラの箱」であるような気がします。

投稿: JAXVN | 2008年11月11日 (火) 23時55分

suyapさん、こんにちは。

 田母神氏と森元首相の関係ですが、そういう人
間関係を見て政治的立場や主義思想も同位同列と
考えることは無理があります。私も森氏の清和会
における黒幕的姿勢には反対ですが、彼の「日本
は天皇を中心とする神の国である」発言そのもの
は悪いとは思いません。与謝野馨大臣は、私が尊
敬する平沼赳夫氏の学友であり、友人ですが私は
彼の主義主張を認めません。

 安倍元首相も、アメリカ追随に対し、彼なりの
抵抗をしていれば心から応援していたでしょう。
しかし、彼は結局新自由主義路線を踏襲して『美
しい国へ』の信念を自ら汚してしまいました。

 植草さんと西村眞悟さんは、その主義主張も思
想も歴史認識もかなり違っています。しかし、両
者に共通するのは国民国家の幸福原理を真剣に考
えていることです。その立場において、私は両者
を応援しています。ある一つのイデオロギーや主
義主張、歴史観に拘泥して多様性を認めないのは
間違っています。

 私は現行憲法の第21条、言論表現の自由は非
常に大事で、広い概念だと考えています。侵略史
観を肯定する者が、自衛戦争史観を持つものの言
論を頭ごなしに封じることも、ルールとして間違
っていると考えます。基本的には自分の歴史観を
確信を持って表現することはやるべきでしょう。どの
ような主義主張の人でも言論表現の自由は認める
べきです。それを論戦的に攻撃することはやってい
いでしょうが、デフォルトで言論を封じることはあって
はなりません。今回の防衛委員会の参考人招致の
形は明らかにおかしいと思います。これだけ問題扱
いしているわけですから、テレビ中継をして、きちんと
田母神氏の言い分を発言させるべきなのです。

 人は言論の自由のもとで自由に意見を開陳するべき
です。特に歴史観は先祖達の営為と思いが連続する
ことですから、妥協せずにきちんと表明する方がいいと
信じますね。

 ただ、そこに相反する考え方の人との関係性が
出てきて、つらい局面は多々生じていますが。民
主党の小沢党首は田母神論文を厳しく指弾しよう
としています。植草さんもおそらくそれを支持す
るでしょう。そういうことを考えれば哀しい気分
にはなりますが、人それぞれに信念が異なる以
上、そういう苦しみを耐えて言わなければならな
いこともあります。

 たとえ植草さんが田母神氏の歴史見解を否定し
ても、そのことで私が植草さんを応援し続ける姿
勢は微塵も揺らぐことはありません。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年11月11日 (火) 21時08分

論点を見つけようとしても、既にため息しか出ませんが…ひとつだけ質問させてください。

田母神氏と、アパ元谷氏、それに本人が「理解されている」としたとされる森元首相、安倍元首相との関係を、どうお考えでしょうか?田母神氏の「思想」は彼の中では純粋でしょうが(私は同意はできませんが)、彼が「理解されている」と堂々と名を挙げる権力を持った人々をも、高橋さんは認めることができるのでしょうか?

あれだけ植草さんを尊敬・援護してこられた方なのに、今回の田母神事件でのご意見には、まったく同意できません。悲しく思います。

投稿: suyap | 2008年11月11日 (火) 20時05分

古井戸様

 コメントありがとうございます。
これだけ世論が問題視しているお人の国会招致
で、質疑の模様をテレビ中継しない陰険さこそ、
今の政治家達が決め付けの歴史観に拘泥している
ことと、田母神論文を“パンドラの箱”と考えて
いるからにほかありません。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年11月11日 (火) 14時18分

生きた化石様

 まったくおっしゃるとおりです。歴史認識に
対して、日本は全然対称性を持たない異常さが
ありますね。

 もう、紅葉を愛でる以外にこの憤懣を蹴散らす
方図はありません。

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年11月11日 (火) 14時14分

まったく。

NHKは国会中継すべきです。

投稿: 古井戸 | 2008年11月11日 (火) 10時17分

高橋さん

全く同感!!!!!
日本のマスコミは、「正に一方通行」であり公平では無い。

日常的に偏頗報道が飛び交ってます。

小さなことから言えば、一つの犯罪に対して「加害者」と「被害者」がニュース冒頭から決まっている。その上、キャスターの意見が上乗せされている。
田母神氏の問題も、多くの政治家やコメンテーターは発言の場を与えられるが、田母神氏は一度の記者会見だけでは、あまりにも不公平であると思います。視聴者は、一方通行の意見を聞かされ、発言者が正しいと思うでしょう。

辛坊を使っての読売の偏頗報道には「吐き気」がします。
三宅のハゲ(名前が?なので)は、あたかも自分が正しいという姿勢で話し、都合が悪くなると「そういうもんだ}と言って恫喝しています。政治家達も何か遠慮気味でして、何も言えないのか?カットされているのか・・?
だいたい、出演者自体「何故このメンバーなのか」という説明責任を果たしていません。
視聴者はTV自体に疑問を持ちませんから、発言責任はあるはずですが、一方的に決め付けての発言は卑怯です。

日々怒っていても仕方ないですが、気晴らしに紅葉でも見学したくなります。

投稿: 生きた化石 | 2008年11月11日 (火) 10時12分

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