いかりや爆さんの反論、及び管理人のコメント
読者のいかりや爆さんが、私の田母神論文支持に批判コメントを寄せてくれた。彼は小泉政権批判で、いつも素晴らしいコメントを寄せてくれる方でもあるので、敬意を込めてその意見を載せることにする。後で私の意見を書いた。田母神論文については、いろいろな考えがあると思うが、田母神氏の訴えたいことは広く世間に浸透して欲しいと強く思う。
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(いかりや爆さんのご意見)
参院外交防衛委員会での田母神氏は、持論を繰り返したらしい。こういうときに限って、NHKは国会中継をやらない。インターネット中継もあるらしいが、どうしてもつながらなかった。
田母神氏の幼稚性と勇気のなさ
人それぞれに立場が違えば、歴史認識は異なる。歴史事実を大きく逸脱しない限り、そのことは許される。私は、それについて一度も問題にしていない。
彼は、「どこが悪かったのか指摘してもらいたい」と発言している。それがわからないのなら、指摘しておこう。
先の戦争で日本が中国へ大量の軍隊を派遣したことは、理由は何であれ、まぎれもない事実である。「軍隊を派遣して、殴りこみをかけておきながら、殴りこみは濡れ衣だった」という彼の主張は通用するはずがない、幼児がだだを捏ねるに等しい。
アメリカのイラク攻撃の大義は、「大量破壊兵器の存在と、テロリストとの関係」だった。だが「大量破壊兵器もテロとの関係もなかった」、アメリカの戦争の大義はなかったのである。
彼の論文によれば、太平洋戦争は「日本を戦争に引きずり込むために、アメリカによって慎重に仕掛けられた罠であったことが判明している」と主張している。
日本国を罠に嵌め、イラクで「大義なき戦争」を始めたアメリカ、「その米軍の下で、イラクに於いて今使い走りをしている航空自衛隊をどう思うか」については、彼の論文は一切言及せず、イラクでの航空自衛隊の活動を違憲判決(今年4月、名古屋高裁判決)にたいして、真摯な対応を示さず「そんなの関係ねえ」と武人らしくない卑怯な発言で逃げている。
何故イラク派遣の正しさを堂々と披瀝しないのか。隊員の士気を落としているのは彼自身ではないか。
東京裁判を主導したアメリカは、日本のリーダーたちに、「平和の罪」つまり中国侵略と太平洋戦争開戦の責任を問うたではないか。そのアメリカのブッシュ政権が、日本の責任を問うた以上の「罪」をイラクで犯している。そういうアメリカに隷従して、イラクで働かされている現実について言及しない、彼にはパンドラの箱を開ける勇気がないのである。
彼は「言論の自由はあるはずだ、何も言えないのでは、北朝鮮と同じだ」と主張する、また村山談話は言論封殺の道具であると主張する。しかし、イラクへ航空自衛隊が、アメリカに隷従して派遣されていることに関しては、自ら口を封じている。今の日本の現実を無視して、過去を語っても意義はない。評論家ならば懐古趣味もいいだろう、しかし彼は現場の最高責任者であったのである。
こんなことは言いたくはないが、アパグループとのズブズブの関係も取り沙汰されている。
公用車で元谷外志雄氏の出版記念にかけつけたり、F15戦闘機に元谷外志雄氏を乗せる許可をが出したという、よほどの親密な関係でもない限り一般人を国家の戦闘機に乗せることなどあり得ないと思う、これ以上ボロを出さねばいいがと願う。
それでも恥かしげもなく、彼を賛美するとは、「神州の泉」も落ちたものである。
反論、歓迎します、罵詈雑言も今回にかぎりOK(笑)。
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「神州の泉」管理人の上記意見に対するコメント
いかりや爆さん、ご意見、ありがとうございます。私は大所高所から肩肘張ってものを言うネトウヨ(笑)ではありませんから、単線的には反応しません。ただ、正しいと思ったことは語っていくつもりです。
単線的には反論しませんが、曲線的には少し反論(笑)させていただきます。
航空自衛隊がイラク戦線で多国籍軍を搬送したことについて、名古屋高裁で違憲の解釈が出されたことについて、田母神氏が黙っていることを、いかりや爆さんは怒り、情けないといっておりますが、それまでの経緯や状況を考えれば無理のないことだと思います。
名古屋高裁の例の件について言うのであれば、自衛隊の違憲存在そのこと自体がそもそも問題なのです。憲法的には自衛隊のレゾンデートルはありません。現行憲法に従えば、自衛隊は存在してはなりません。しかし、自衛隊は蜃気楼でも幽霊でもなく、厳然と存在しています。なぜでしょうか。それは何らかの、国家国民を害する事態が生じたとき、彼らに働いてもらいたいというのが本音だからです。
憲法では認めないが、実質上は国民が認めている自衛隊。これは日本国民全体が悪いのです。国防と憲法というきわめて重要な問題を思考放棄し、全体的な討論や世論に上げることさえ禁忌扱いにしてきた日本人全体が悪いのです。一朝国家に危難が及んだら、自衛隊に守ってもらいたいということが国民の一致した本音ならば、憲法そのものをきちんとした形に整え、自衛隊の日本国軍化を真摯に検討すべきでしょう。
然るに、安倍政権の憲法九条改憲に私が反対したのは、反戦思想からではありません。米国の傀儡政権が、米国の意図に従って自衛隊の戦闘力拡大を志向したからです。これは日本自衛隊の傭兵化に繋がり、わが国の純粋な国防とはまったく性格が異なることです。そんなものを認めるくらいなら、九条を堅持してアカの方々と協力し、アメリカに逆らうことの方がよっぽど愛国的態度と言えるでしょう。
日本を日本人が自主的に守ること。これが重要なのです。九条の交戦権廃止に米国が関与して、日本人がそれに手を付けるなどということは絶対にあってはならないことです。やるなら、純粋に日本人の精神で、日本人の考えで行うべきです。
小泉氏がブッシュに盲従して、他国に先駆けていち早くイラク侵略戦争を支持したことも、自衛隊の現地派遣を決めたのも、魂なき日本の宰相が行ったことです。ですが、これを看過した責任はわれわれ国民全体にもあるのです。憲法を堅持するなら、派遣させるべきではありませんでした。ここで、田母神氏のような愛国派の自衛隊幹部が腹を切って自衛隊の資格を国民に問いかけると言う方法もあったとは思いますが、今の日本人の民度では、昔、三島由紀夫烈士が腹を切ったとき、マスコミや政府がその行動の異常性(非日常性)ばかり強調して、三島の訴えたかった本質を言わなかったことが繰り返されてしまうでしょう。
これについては、意見が分かれるかとは思いますが、私は田母神氏のように論文と言う形で自己の考え方を開陳するという方法は適切であったと確信します。
いかりや爆さんの言うように、田母神論文は直接アメリカを攻撃していませんが、それは彼の今の目的は日本国民の覚醒にあるからです。実に卓見です。適正な歴史観を日本人が取り戻せた場合、当然、アメリカの奸智に日本人は気が付き、然るべき態度を持つことになるでしょう。これが再び対米戦争になるのかという発想はあまりにも短絡です。アメリカのずるさ陰険さを見究めたうえで、互いの利害の一致になることは協力し合おうという対等な同盟関係はありうるわけです。悪いと思ったら、堂々とそう言える関係が対等条約なのですから。
自衛隊は最高司令官である総理大臣の命に従います。その最高司令官が国を省みない奴でも命令には従うのが軍人です。田母神氏がイラク派遣の正当性を堂々と披瀝しなかったことを責めるのはお門違いというものです。私は「そんなの関係ねー」と言う以外になかった田母神氏を理解します。それを責めるなら、責める側の人間も含めた国民全体の自衛隊への取り組み方(自衛隊の身分を無視していること)そのものを責めるべきです。
それと、アパの耐震偽装の件を持ち出して、歴史認識と絡めていますが、歴史認識は歴史認識です。絡めるべきではありません。APAグループ代表の元谷外志雄氏の国家観や歴史認識は正当であり、私はこれも強く評価します。田母神氏と元谷氏の歴史観には共振するところがありますから、このお二人に親和性が生じることは当然の成り行きでしょう。
以上が私のささやかな反論です。
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コメント
これで今のうちに、田母神空幕長のような自衛隊の勢力を排除する世論が高まっている理由がわかってくる。戦争が潜在的に「期待」されているときに、すこし騙されやすい自衛体内の勢力をたきつける外部勢力がいることを日本国の穏健派は警戒しているのである。
ところが、あの田母神氏が代表する歴史観は、日本が被害者であると気がついているのだが、アメリカとソ連という二つの連合する「集産主義国家」に騙されたということまでには気がついていない。どうも、この国では、この「気づき」だけは絶対に許されないようなのである。
田母神論文を批判する際に、「朝日新聞」が使ったのは、左翼学者ではなく、体制派の親米学者である、秦郁彦氏と保坂正康氏の二人であった。(朝日・11月11日2面、ネット上には掲載されず)
しかし、先ほど読んでいた堀田善衛の『上海にて』(集英社文庫)には、201ページ以下で、終戦後、アメリカの駐華大使のハーレーが毛沢東にべったりとくっついて飛行機で一緒に移動していたこと、国民党の蒋介石との重慶での会談に臨んだことが書かれている。また、戦争中はアメリカはソ連のスターリン政権と連合していた。ソ連のスパイも米政権に入り込んでいたことも史実として確定している。
このことを見るだけでもわかるように、第二次世界大戦の歴史の中には、主流派の歴史家によって注目されずに葬られていった個々の事実がたくさんある。アメリカは当初、国民党を支援し、ソ連と協力して戦争を戦ったのに、戦後すぐに勢力の組み換えがあって、共産中国を支援し、ソ連を仮想敵国にしたてあげたのである。
ところが、日本の主流派の歴史家は「ルーズヴェルト陰謀論」「コミンテルン陰謀論(VENONA)」の二つが出てくると、突然、ものすごい勢いで否定しにかかるのである。このふたつが、一番触れたくない場所なのだろう。ただし、田母神氏のように、その秘密を理解せずに、単に自由主義史観で、日本は間違っていなかったと繰り返すだけでは、どうせまた世界の大国が戦争を欲したときに利用されるだけだろう。
投稿: | 2008年11月13日 (木) 09時14分
ななしさん
ご意見ごもっともです。日本は継続的にWGI
Pにやられっぱなしです。どこかでこの鎖をぶち
切る必要があります。プラザ合意以前もアメリカ
に脅迫されていたんですが、それでも面従腹背の
根性はあったんですね。
ところが、プラザ合意以降は日本人の精神位相
が変化してしまい、自ら米国に朝貢する精神形態
が出来上がってしまったと思います。その最大の
表れが年次改革要望書です。
それに中国や韓国に言われっぱなしで、返すこ
ともできません。こんな国があるでしょうか。
やっぱりまともに交渉したり、ものを言うには
力の裏づけは必要なんです。各国に軍隊があるの
は他国の善意が保証されていないからです。この
当たり前の現実を無視してどうやって行くのでし
ょうか。日本人が唱える美的平和論はSFなんで
す。
投稿: 高橋博彦(管理人) | 2008年11月13日 (木) 01時09分
私も管理人氏の意見に賛成です。
日本がアメリカの頸木から逃れ、新自由主義からの脱却を図るにはどうしても対米自立が必要です。
米軍頼みの現状ではそれはかないません。
また米国、中国、韓国は未だに日本の自立を認めないようにWGIPを繰り返してるんだと思います。
自分の国は自分で守る気概が無い国は結局他国に好き勝手にされても文句は言えないんだと思います。
冷戦時と違って米国は日本を甘やかす気は更々ないですから。
日本が自立する為にはやはり武力が必要です。
理想論ではなく現実にはやはりパワーポリティクスがモノを言いますから。
何も戦前に戻って侵略戦争をするんじゃありません。
国民や国土を我が手で守ると言うだけです。
その辺過剰反応されてるんじゃないでしょうか?
いずれにしろこのまんまじゃあ骨の髄までしゃぶられるでしょう。
とにかく日本人自身が米英、もしくは中韓が押し付けて来た歴史観から脱却する事が必要なんじゃ無いでしょうか。
あるロシアの高官の言葉ですが、自分に都合の悪い自虐的な歴史解釈をしてるのは日本だけだそうです。
どこの国も自分に都合のイイ歴史に書き換えてますから。
お人好しや理想主義も結構ですが、冷戦が終わった今それでは他国に食い物にされてますます弱者にしわ寄せが来るだけだと思われます。
もちろん相当の覚悟が必要でしょうけど。
投稿: ななし | 2008年11月12日 (水) 17時04分