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2009年7月 3日 (金)

郵政民営化、特にその本丸の四分社化は国家的詐欺(2)

○四分社化の真意

 偽装CHANGE勢力、彼らは耳に心地よいことを言って、結局、小泉・竹中構造改革路線を推進するやからである。その目的は郵政民営化の完全実施と、年次改革要望書の早急な実現にある。中川秀直氏や武部勤氏などが音頭を取るこの勢力を完全に無力化しないと、日本は回復不能なほど破壊されてしまい、言論の自由も閉ざされて恐怖政治(警察国家)に移行する。もちろん、最後の言論の場であるネット言論が潰されることは必至である。大手メディアが御用化し、この上、ネットまで言論統制されたら、我が国の思想表現の自由は消えうせる。

 さて、郵政民営化における最大の詐欺、四分社化について説明しよう。前回記事では、三事業一体による民営化とは、具体的には、郵貯、簡保、郵便という三事業が会計的に有機的に接続・連携し、会社間相互に株式の持ち合いをしている状態であり、四分社化とは、その一体化会計が各自独立することによって、バラバラに完全分離すると同時に、株式の持ち合いを解消することであると書いた。麻生氏は最後までその基本形態を主張したため、竹中氏の売国基本方針案と意見が合わず、喧嘩腰で論争していた。

  これは麻生氏が最大限の国家防衛を試みていたからに他ならない。防衛とは、持株会社である日本郵政株式会社の支配権、経営権を米系外国資本に掌握されないためである。郵政民営化の最大の問題点は、日本版エクソン・フロリオ・条項が存在しないことだ。つまり外国資本の金融侵略に対して有効な防衛策を打ち立てないで四分社化を決行したことである。それどころか、M&Aを容易にするために三角合併の解禁を行っている。

 元来、三角合併はエクソン・フロリオ条項のような防衛策と抱き合わせで造る法律である。それが肝心の防衛策をまったく論議しないで郵政民営化法案は成立した。官邸主導とメディアの結束によって、郵政民営化論議から、外資脅威論と日本版エクソン・フロリオ条項の必要性を完全にシャットアウトしたことに、この民営化が日本にとって、いかに危険なものであるかが見えてくる。国民の財産である莫大なゆうちょ・かんぽ資産を統括管理する日本郵政が、外資のM&Aに対して無防備である現状は狂気の沙汰である。

 2004年と2005年当時、麻生太郎氏が四分社化に熾烈に反対したのは、上記の懸念を心配して防ごうとしたからである。その方法こそが、三事業一体化形態であった。日本現状では外資の侵略から、郵政資産を防御するには、事実上、三事業の一体会計と株式の持ち合いしかない。三事業一体会計と株式の持ち合いをやれば、外部の会社は乗っ取りを企んでも入り込むことはできにくい。

 2007年9月当時、もし麻生氏が当選していたら、10月1日の郵政民営化始動が先延ばしにされた可能性が高かったはずである。それでも結局はアメリカの圧力が働いたことは充分に考えられるが、抵抗の姿勢を首相が示す効果は大きい。米国は読売を使って、そこまで強力で緊急な誘導報道を内政させたのは四分社化の時期を先に延ばせないからである。では米国(ゴールドマン・サックス)はなぜ四分社化見直しを恐れたのだろうか。それは三角合併を解禁しても容易にM&Aができないからだと思う。

 郵政公社の経常収支は黒字だった。三事業一体の公社をバラバラに分割民営化する論理的必然性は何もない。民営化するなら、公社のままで民営化する発想が最も自然である。有識者がまことしやかに、公社のままではあまりにも巨大すぎて、民間銀行や保険会社を圧迫するから分割縮小は当然だという論調があったが、これは後付けの屁理屈だ。既成民間会社との規模の問題は法制的な解決策があるはずであり、けっしてそれは分割化ではない。ところが、竹中・小泉両氏は四分社化を最優先にして強行に決めてしまった。その最たる理由は「リスク遮断」である。リスク遮断という理屈よりも、一体経営の方がはるかに正当性があるし、その方が総合的に見てリスク防御になっている。

350pxpostal_service_privatization_3    日本郵政株式会社は「持株会社」である。あと、郵政公社の三事業一体が民営化された場合は「株式の持ち合い」が実現する。ここに「持株会社」と「株式の持ち合い」という、私のような素人が見れば、何となく似たような金融専門用語が出たが、調べてみたらまったく意味が違った言葉なのである。しかも、この二つのワードに郵政民営化の問題が集約されているように思う。

 「持株会社」とは、他の株式会社の株式を大量に保有して、その株式会社を支配することを主な目的とする会社のことであり、それは株式の保有、グループ会社の統轄のみを行う純粋持株会社と、自らも何らかの事業を行う事業持株会社の2種類がある。単に持株会社と言う場合は、純粋持株会社のことを差すことが多いようだ。では日本郵政は何だろうか。おそらく純粋持株会社であることは間違いないが、ゆうちょ銀行とかんぽ生命という金融ギガ・バンクを統括しているから、内実は金融持株会社と言えるかもしれない。

 持株会社の特徴の一つに、グループ企業として企業買収(M&A)がやり易くなるということがある。つまり組織融合や会社再編がやり易いということは、逆に外から合体しやすいということでもある。外側からM&Aを仕掛ける場合に持株会社は入り易いのである。

 一方、「株式の持ち合い」の特徴は、複数の企業が互いの株式を保有し合う日本特有の企業提携方法であり、相互互恵の性格を保つ。この目的には、①第3者、特に外資による株式の買い占めを防ぐ、②業務提携や協力関係を強化することで、経営の安定化を図る、③浮動株(市場で流通している株)を減少させることで、株価の水準を企業価値以上に高める、などがある。(読売新聞の記事を参照)

 以上からわかるように、竹中平蔵氏は四分社形態の上に日本郵政という「持株会社」を設置し、M&Aをし易い形態に頑強にこだわった。一方、麻生太郎氏は三事業一体化のまま「株式の持ち合い」を強く主張していたのである。竹中氏は外資参入の舞台を整え、麻生氏は外資防衛の体制作りを模索した。これで麻生太郎氏がエクソン・フロリオ条項の代行作戦を必死に取っていたことがよくお分かりだろうと思う。

 四分社見直しにはこのような意味があり、日本郵政の西川社長の続投が、郵政資産収奪計画にあることは百パーセント確実である。悪徳ペンタゴンは絶対に四分社見直しも西川社長の更迭も許さない。郵政の大資産はこれから収穫の時期に入るからだ。

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コメント

漸く、常連に認定していただき、ありがとうございます。

管理人様は何もおっしゃらないのですが、「何を言って
るんだ!」とか「それは、少し違うだろう?」といった
声を、今まで散々聞いてきたような気がします。

私は、甘やかされて駄目になった見本のような人間です
から、ここで踏ん張らなければ、いい転生ができないと
まで思っています。何か言われると潰れてしまうでしょ
うし、褒められても、たいして嬉しくないといった、ひ
ねくれた性格ですので、自分で感じて分かっていくしか
ないと思っています。

余計なことですが、植草さんのブログの花の写真と比べ
ても、管理人様の「隠微さ」は、歴然としているのでは
ないでしょうかw。

投稿: 一葉 | 2009年7月 4日 (土) 12時13分

一葉さん
(常連さんと認めますので、さん付けにします。coldsweats01  )

>安倍さんのように、言い訳がましく「内閣の一
>員ですから、民営化には賛成です」と言って目
>をつぶっておられたら、こんなにも叩かれるこ
>とはなかったのです。

 そうですね。この無難と保身の気持が多くの人々の苦しみを
倍化させてしまいます。亀井さんがどういう背景で麻生氏をかわ
いそうだと言ったのか、よくわかりませんが、為政者が勇気を出
すと言うのは、今の日本ではアメリカに堂々とものが言えること
だと思います。小沢さんの第七艦隊だけでいい発言はすごいです。
あと郵政民営化の見直しを敢えて言うことは並みではありません。


 

投稿: 高橋博彦(管理人) | 2009年7月 4日 (土) 01時42分

個人攻撃は本意ではないが、そのあまりの悪辣さから言わざるを得ないので敢えて言いたい。
小泉純一郎は学生時代と議員成りたての時の2度、婦女暴行事件を起こしている。このことは父親の純也氏により隠蔽されてきた。
皆さんも自分の周囲を見回してもそのような事件を起こした無頼の輩はまずいないはずだ。
このような犯歴を持つ者がどういう間違いか、一国の宰相になった。わが国の歴史上かってなかったことである。
この卑劣な男がなにをやったか、やはりその性に違わず郵政民営化という国家プロジェクトを巧妙に偽装して一部のメガバンクグループへの利益誘導や米国闇勢力のための売国的姦計、その他わが国の秩序を大きく棄損するなどの暴挙に及んだ。
このことは、植草一秀氏の指摘により次第に公にされてきている。まさに天網恢恢疎にして漏らさずである。
この男はその過去の行状から個人としても、公人としても極めて劣悪非道の輩といってよい。
日本国民は、国家再興のためにも徹底的にこのワルと同調者を糾弾していかなければならないと思う。

投稿: 純一 | 2009年7月 3日 (金) 22時33分

いやいや、麻生は郵政民営化時の総務大臣ですよ。
被害者扱いするのは大間違い。
どこまで、こんな無能の人を持ち上げれば気が済むんですか…。

投稿: 山本 | 2009年7月 3日 (金) 21時31分

私は、中学生のころから、「雉も鳴かずば打たれまい」
という諺に、恐怖心のようなものを感じていました。
以前、その心理を分析してみたことがあるのですが、
そこに、私は、言うべきことを言わずに、保身のため
に沈黙してしまうのではないか、或いは、自分も鳴い
て(言って)しまうのではないか、という相反する心
理の葛藤があったように思いました。つまり、どちら
も私には恐ろしいことだったのです。

最近、その恐怖に加えて、胸を衝くような悲しみにお
そわれるのは、いうまでもなく、植草さんのことを思
うからです。国と国民のために言わずにいられなかっ
た植草さんへの代償は、余りにも惨い、言語を絶する
苦しみでした。

麻生首相もそうです。安倍さんのように、言い訳がま
しく「内閣の一員ですから、民営化には賛成です」と
言って目をつぶっておられたら、こんなにも叩かれる
ことはなかったのです。

亀井静香さんの「太郎ちゃんが、かわいそうだ」の
一言に私が泣いたのは、「雉も鳴かずば打たれまい」
の諺が、瞬間、胸をよぎったからにほかなりません。

投稿: 一葉 | 2009年7月 3日 (金) 18時00分

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