一人50万円の定額給付金の効果を科学する(小野盛司)
(※日本経済復活の会 小野盛司会長の記事、第182弾です)
自民党大敗が予想される衆議院選挙がいよいよ目前にせまってきた。自民党救済のかすかな望みを、7月21日の解散で断ち切る。これは麻生氏による「麻生おろし粉砕」のための自爆テロで、自民党議員の多数が犠牲になる。自己満足のために多数の同志を見殺しにする神経を疑う。それでも逆転のチャンスがあるとすれば、一人50万円の定額給付金を支給すると公約することだ。これなら過半数どころか3分の2以上も楽勝だ。
筆者は、2002年に日経新聞社に対し、50兆円の減税(定額給付金と言っても良い)をしたら日本経済はどうなるのか、日経のNEEDS日本経済モデルで計算してみてくれをお願いし、90万円を払った。日経新聞の担当者が計算して持ってきたレポートには驚くべき内容が書かれてあった。50兆円の減税で日本経済は素晴らしく成長するのだが、物価はほとんど上がらないのだ。私は驚いて、この結果をノーベル経済学賞受賞者のサミュエルソンに送ったら、すぐに次のような返事が来た。
Dear Mr. Ono,
If strong tax cuts were "to bring remarkable recovery of Japanese economy", then I would not worry about a failure to achieve a positive inflation rate. This latter condition is not itself a primary goal of policy. What counts is to rid the system of insufficient real spending attributable to a "liquidity trap" or anything else.
Yours sincerely,
Paul A. Samuelson
( 翻訳 大規模な減税が日本経済の著しい回復をもたらすのであればインフレ率が十分高くならないとしても、気にしなくても良い。インフレ率自身は政策の最終目標ではないからだ。重要なことは、流動性のわな等に起因される実質支出の欠如を取り除くことである。)
同じくノーベル経済学賞受賞者のクライン氏にもデータを送り同様の反応があった。これに勇気づけられた筆者は、さらに日経のモデルを使い計算を続けたので、ここで紹介する。定額給付金だが、麻生さんの2兆円の定額給付金ではGDPを0.15%引き上げるだけで話にならない。10兆円でも20兆円でも効果が小さすぎるので30兆円~80兆円で計算した。60兆円の場合が一人当たり50万円だ。ただし、それを1年限りだと次年度から再びデフレに戻ってしまうので5年間毎年同額配るとして計算した。別に定額給付金に限らず、様々な目的で財政支出をすればよい。ここでは、定額給付金だけの場合どうなるかの計算であり、景気対策はこれに限ると言っているのではない。
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ここに示したように、名目GDPは大きく拡大する。可処分所得が増えると、国民は様々な目的で消費する。そうすると企業も生産を拡大し、日本は豊かになる。非常に単純な話だ。右に示したのが、定額給付金の総額だ。この額を毎年行った場合の計算である。
しかし、物価がどんどん上がって実質は変わりなかったのではしょうがないので、実質GDPも次に示す。
これで分かるように、実質でも大きく伸びる。つまり実際に生産は拡大され豊かになっているのだ。ただし、伸びは、公共投資などにくらべ、かなり少ない。公共投資が景気対策の優等生と言われる所以である。大規模財政支出はハイパーインフレを招くと勘違いしている人もいるようなので、消費者物価がどうなるかを示す。
これで分かるように、50兆円を毎年配った程度では、物価はほとんど横ばい(インフレ率が0%)である。つまりやっとデフレに陥るのを食い止める程度にしかならない。景気が良くなるならそれでもよいではないかとサミュエルソンは言う。ハイパーインフレにするには、これより桁違いの財政支出が必要だが、そんなことをする必要は全くない。ではこれで本当に暮らしはよくなるのか、雇用者報酬を見てみよう。
このように、雇用者報酬も増えていく。実際は政府の無策のお陰で、雇用者報酬は減っていった。毎年50万円の定額給付金をもらえるだけでなく給料も増えるが物価は上がらない。素晴らしいと思わないか。
次に失業率を示す。
このようにどんどん減っていく。これにより、経済苦による自殺は激減する。毎年数千人の尊い命を救うことができる。これほど素晴らしい政策が他にあるだろうか。政治家なら、日本経済をこのように導いて欲しい。今からでも遅くない。選挙公約に一人50万円の定額給付金の支給を組み入れたらどうか。ノーベル経済学者が絶賛した政策だ。
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日本に希望を与える信念の男、城内実
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コメント
50兆円の定額給付金の給付はとても素晴らしい考えだと思います。そんな素晴らしいマニフェストを掲げる候補者がいたら近所中を誘ってその人に投票します。
私はこんな考えを持っています。
経済的弱者救済と経済活性化のため次の提案をする。
政府紙幣ではなく、必要なら法を改正してでも、あるいは日銀を政府の完全なる支配化においてでも、日銀紙幣を増刷し、無期限で全国民に対して1人につき6月に10万円、12月に10万円、年間20万円のボーナスを支給する。
年間20万円/一人のボーナスで半分消費に使われ、残り半分は貯蓄に廻された場合のインフレ率は何%になるか概略計算してみる。
条件:分かりやすくするため以下のように単純化する。
1.今年度及び次年度の実質GDPを500兆円とする。
2.年間20万円の1億3千万人の支給総額は26兆円である。
3.総支給額の半分の13兆円が消費に使われ、残り半分は預金に回され、次年度の実質GDPが513兆円とする。
今年度の実質GDPが 500兆円とすると次年度の名目GDPは
500兆円 + 13兆円=513兆円
513兆円 ÷ 500兆円=1.026
次年度のインフレ率はボーナス26兆円の半分が預金に回されたとして2.6%になる。
経済は生物である、現実はどのように動くかは未知数である。しかし、現在の経済は弱者の犠牲の上に成り立っている。経済的理由から自ら命を絶つ方々が大勢いる現実は人道上絶対に放置することはできない。年収200万円以下の生活費で暮らしている方々にとって200万円の10%にあたる20万円が全て消費に廻ったとしても、即ち全国民に支給される26兆円のボーナスが全額消費に回りインフレ率が5.2%になったとしても十分にメリットのある政策である。ましてや年収100万円以下で暮らす人々にとっては年間20万円のボーナスは大きな福音である。年間2-5%のインフレ率なら経済の活性化にも効果があるし、インフレのデメリットも最小限に抑えられる。年収500万円以下のサラリーマンにとっても家族のいる家庭にとってはおおいに助かる。年収500万円以下の国民は9割以上に及ぶ。
投稿: 遠藤 | 2010年3月26日 (金) 11時42分
定額給付金50万円を行った場合、企業はその分の給与カットあるいはボーナスカットを行うことはありませんか。
投稿: | 2009年7月26日 (日) 23時52分
こういう政策を掲げられるとしたら国民新党あたりではないでしょうか。
投稿: name | 2009年7月20日 (月) 21時03分
はじめまして
突然ではございますが、
7月22日(新月・皆既日食)
8月6日(満月)
その後の(新月・満月)に
植草一秀さんの実刑判決、収監に異議あり!!
抗議、その他 ブログで同日一斉発信をしたいと思います。
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植草一秀さんを守りたい!「みんなでブログ・デモ行進」のお知らせ。
ブログで同日一斉に発信!
http://www.asyura2.com/09/nametoroku5/msg/209.html
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自由参加です。
よろしくお願いいたします。
投稿: 夏みかん | 2009年7月20日 (月) 20時44分
年に60兆円削るとしたら、いくらお金を投資することになるのでしょうか。
投稿: さとし | 2009年7月20日 (月) 16時19分