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2009年7月 5日 (日)

景気対策はもうやらないのか(小野盛司)

  (日本経済復活の会 小野盛司会長の記事、第177弾です)

 衆議院選挙が間近になってきて、マニュフェストが話題になっている。政権選択の選挙と言われ、政策論争がマスコミで盛んに行われるようになってきた。しかし、その政策論争が国民の目線から完全に離れてしまったものになっている。

 本日(7月5日)の日経には世論調査の結果が載っている。次期衆議院選で重視する政策のトップは景気対策である。しかし、最近では政治家もマスコミも景気対策を口にしなくなった。東国原氏の「自民党総裁候補論」が話題にされていて、東国原氏の主張する地方分権の話題ばかりになってしまった。しかし世論調査では、次期衆議院選で重視する政策として「地方分権」は上位5項目の中に出てこない。与野党共、国民不在の議論ばかり行っているのは明らかだ。

 15兆円の2009年度補正予算が成立した後は、麻生氏は消費税増税のことしか念頭にない。経済財政担当相に林芳正氏が新たに任命され、少しは日本経済の事を考えてくれる人物かと期待したが、残念ながら林氏も消費税増税論者だそうだ。景気は良くなっていない。国民は景気を何とかしてくれと悲鳴を上げている。今回の景気対策でもう十分なのか。とんでもない。この景気対策は景気の悪化の幅を3割程度減らすにすぎない。

 恐ろしい数字が内閣府から7月1日に発表されている。来年度の経済予測だ。来年度(平成22年度)の実質成長率は0.6%だという。プラスになったからそれで景気回復というのだろうか。冗談でしょう。平成19年度、20年度で6.6%下がった後のプラス0.6%ということは、日本経済は3年間で6%も収縮する(貧乏になる)ということだ。しかも来年は消費者物価マイナス0.7%、企業物価マイナス0.9%、GDPデフレーターマイナス0.9%で完全にデフレ状態だ。

 デフレになれば、給料が下がり、失業率が上がり、可処分所得が下がるから消費が落ち込み、更に景気が悪くなる。こんな時に消費税増税を言っている馬鹿な首相には、即刻退陣を要求したい。我々は国民目線の首相を選ばねばならない。デフレは株を下げる。株で運用している年金積立金は昨年1年間だけで9.6兆円もの運用損が出た。これは5%の消費税1年分に相当する額である。

 今年の2月下旬、与謝野大臣が柳沢氏に対する一言で「50兆円構想」が動き出した。ゆうちょ銀行やかんぽ生命保険の資金で株を買いまくり株価の下支えをする案だ。郵政民営化が完了していないからこそ可能となる案だ。4月27日、これを実行に移すため議員立法として「資本市場危機対応臨時措置法案」が衆議院に提案されたが、その後株価が持ち直し審議入りさえしていない。50兆円で株を買いまくれば、日経平均は2万円を突破する可能性がある。年金積立金だけで30兆円程度の運用益がでるだろう。

 日経平均はまだ1万円を割っている。この株価では、日本の株式市場は崩壊したと言ってもよい状態だ。息を吹き返すには、今からでも遅くない。与野党が協議して、直ちに法案を成立させ、株を買っていただきたい。特定の株を買わなくても、ETF(株価連動型投資信託)を買えば不平等感は無くなる。株価対策が、株式市場を混乱させるというなら、単純な景気対策でよい。私が日経新聞社の協力を得て計算した結果をお見せしよう。
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右にあるのが、景気対策の額であり、毎年同額行うものとする。こんなに景気対策をやれば、国は借金だらけになると勘違いする人がいるかもしれないが、計算してみると、国の借金のGDP比でみると、景気対策をやればやるほど、借金のGDP比は減ってくるから、借金減らしには景気対策が特効薬というわけだ。50兆円の景気対策を5年間行うと株は平均株価は3万円を越えるが、何もしなければ1万円割れということになる。

 この図にあるように、景気対策をやれば株はどんどん上がる。次の図は株価を310億倍すればほぼ時価総額になると仮定して計算した株式の時価総額である。何もしないのと50兆円×5=250兆円の景気対策を行ったのでは、800兆円程度の時価総額の違いが生まれる。つまり景気対策によって株だけで800兆円も「儲かる」ということになる。それによって、年金支給額も増やせるのだ。
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 今の与野党(清和会と国民新党を除く)は、ろくに景気対策をしようとしていない。その不作為によって、失業者の激走、そして不況が直接の原因で年間数千人の自殺者が生まれ、日本はどんどん貧乏になる。今こそきちんと計量経済学を駆使した経済予測に基づき強力な経済対策を行うべき時である。

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コメント

 清和会が市場原理主義を支柱にしてきたことが日本をだめにした大きな理由の一つとするならば、市場原理主義と言われる考え方と実際に市場原理主義を信奉してきた当事者のやってきたことの中身が日米双方共市場原理ではないように思います。
 市場原理主義の考え方が市場原理にまかせるというのであれば、山一証券が倒産した頃に米国政府と癒着したムーディーズのような格付け機関が日本企業や日本の国債に意図的にネガティブな情報を流して株式や債券の相場を操作したりはしないはずです。あれは明らかに市場原理ではないと思います。
 また市場原理主義により格差が拡大したと言われますが、市場原理が適用されたならば無能な経営者が会社の業績を落とし人員削減を続けているのに自らの報酬を億単位に激増させている(プレジデントに掲載された社員と経営陣の報酬の時系列推移より確認可能)ということは起こり得ません。
 市場原理の名をかりて悪徳ペンタゴンの面々が私服を肥やしているというのが正しい言葉の使い方のように思います。

以上

投稿: 蜂鳥のジョー | 2009年7月 6日 (月) 02時20分

ただ問題は清和会が日本を駄目にしている現実に対してどうするのか?という事になります。

結局、国民新党が民主党との連立の中できちんと存在感を示すしかないのではと思います。

投稿: ボス@和白組 | 2009年7月 5日 (日) 18時41分

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