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2012年1月27日 (金)

樽床伸二議員の邪悪な政治信条が露呈した代表質問

 26日の午後、国会中継(野田総理大臣施政方針演説に対する代表質問)を聞いていたが、民主党無所属クラブの議員である樽床伸二幹事長代理の質問に対し、猛烈な怒りが湧いた。それは、彼が野田総理に対して行った質問内容に対してではなく、その前提とする前置き演説が看過できない内容になっていたからだ。そこには彼の根底的な政治上の世界観がくっきりと見えたので、その質問の一部を次に引用する。


「――略――
今解決しなければならない多くの課題は、過去の政権から引き継がれた未解決の問題ばかりであります。とくに本格的な高齢社会の到来による、克服すべき課題はかねてより認識されていたことであります。しかし、我が国は、その時代の流れに対応できず、巨額の財政赤字を抱え、社会に閉塞感が広がってしまいました。

 今解決しなければならない多くの課題は、過去の政権から引き継がれた未解決の問題ばかりであります。しかし、過去を振り返っても何も生まれてこないのであります。常に未来に向かって歩んでいかねばなりません。
 それゆえ、自公政権の下で決定された方針を否定するのではなく、その方針に従って税制の抜本改革を提案されていることは、野田政権の責任の表れであると考えます。
― 以下略 ――」


 この前置きに続いて樽床議員は、「東日本大震災からの復旧・復興」「原発事故との戦い」「日本経済の再生」「政治改革」「行政改革」「社会保障」「一体改革」「年金制度」「地域主権改革」「郵政改革」「外交」「ねじれ国会」の12点について野田首相に質問した。私が激怒したのは、この12点の質問内容ではなく、上記に引用した、その前置き演説についてである。樽床議員は臆面もなくこのように言っている。


それゆえ、自公政権の下で決定された方針を否定するのではなく、その方針に従って税制の抜本改革を提案されていることは、野田政権の責任の表れであると考えます。


 彼はさりげなく自公政権がやってきたこと、すなわち小泉・竹中構造改革路線を全肯定し、それを踏襲する姿勢を示したのである。これは既得権益複合体に向けて発した「誓い」のメッセージであろう。小泉・竹中構造改革路線の破壊性と、人の道に背いたその非道な国政をつぶさに実感した人々にはもはや自明であるが、樽床氏のこの文言に、彼と野田内閣の政治姿勢が明確に表れている。このことは同時に、菅政権と野田政権を牽引している勢力の正直な政治信条を示している。ところが、民主党のHPに出ている樽床議員の演説内容には、この部分が抜け落ちている。

 思い起こしていただきたいが、そもそも、2009年8月30日の総選挙で国民が民主党に勝たせたのは、小泉政権の政策出力があまりにもひどかったから、国民の生活と幸福原理に立ち返る政治を願って民主党候補に投票したのである。当初のマニフェストは、小泉政治によってひどく傷ついた国民や零細・中小企業の悲痛な悲鳴を汲み取って作成されたものである。ところが、菅政権と野田政権は、この姿勢を廃棄して、かつての自公外道(げどう)政権の方針に立ち返ったのである。外道とは、字義通り道を外れるということである。

3
 私が、経済学者の植草一秀氏が2006年9月13日に遭遇した京急事件の翌日から、2004年の品川事件も含めて、これらは国策捜査であるとブログに書いたのは、二つの理由があった。一つは無辜な経済学者が破廉恥罪という非道な手段で罠にかけられた事実を看過できなかったからであり、もう一つは植草氏が最も初期から弾劾していた小泉自公政権の非道さを許せなかったことである。かの政権の非道な出力は、後期高齢者医療制度や障害者自立支援法、労働派遣法改悪などに見られるように、国民の血を吸い取って、外資や一部富裕層に富を傾斜させる悪政の見本であった。その結果は皆さんもご存じのように惨憺たる苦痛を国民にもたらした。

 従って、どの政党が国政を運営しようとも、決して小泉・竹中金融極道(きんゆうごくどう)路線に回帰してはならなかったはずだ。ところが、菅政権から、その極道回帰は鮮明に起こったのである。政権交代時、小沢・鳩山民主党と国民新党には、小泉政権をきちんと総括して政権思想を確立させようとする動きが確かに存在していた。考えてみて欲しいが、小泉政権が執行した構造改革路線の内実を最も初期から最も正確に把握して、誰よりも強くその間違いを指摘していた人物がいた。植草一秀氏である。彼は救国のウォーリアー(戦士、侍)だったのである。初期民主党は植草氏を招聘(しょうへい)して小泉路線を徹底的に究明し、そこから国民のための政治を展開する道があったのだ。例えば2010年2月9日、衆院予算委員会における小泉俊明議員の小泉政権弾劾質疑(追記2)にその兆候があったのである。ところが、小泉政権を糾弾し、その構造的欠陥、思想的欠陥を総括する動きは完璧に封印されてしまった。それが現在の野田政権を踏襲する諸悪の根源となっている。

 封印した外力は、ジャパンハンドラーズと既得権益複合体であるが、その黒い勢力は民主党の売国議員たちに強くテコ入れした。これによって民主党良心派と亀井国民新党は実質上、駆逐された形となって現在に至っている。ここで、樽床氏の「自公政権の下で決定された方針を否定するのではなく、その方針に従って」という文言がクローズアップされるのである。国民主権を実現し、政治を国民の手に戻すためには、野田氏や樽床氏に代表される外道議員たちを国政の場から退場させることであり、今からでも、国政の中心にいる人々にとって、植草氏による小泉政権の体質解明は絶対に必要なことである。それをしないと、まともな国政刷新はいつまで経っても始まらない。(画像はパロディストのマッド・アマノ氏の作品です)

追記1:樽床議員の質問内容全文は民主党HPの下にPDFに出ているので、問題の文言を確認できる。

追記2:小泉俊明議員の小泉政権弾劾質疑の動画は存在するが、リンクを貼れないようになっているので、youtubeで「「小泉・竹中政策で死屍累々」- 小泉俊明議員、国会で弾劾!」を検索していただければ、ご覧になれると思う。1/2と2/2の二つが存在する。

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コメント

それを見てないのでよくわからいないのですが、文だけ読ませていただきますと、自公政権の方針を否定せず、それにしたがって方針の改革提案は責任逃れなんじゃないの?っていってるので、自公政権のを肯定しているとは思えないんですが、いかがでしょうか?

投稿: たなか | 2012年1月28日 (土) 15時14分

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